旅行に行くのに土日祝日の「休日」に出掛けるか、それ以外の「平日」に出掛けるか、それによってかつては差が出たり、注意すべき事もありました。具体的に言うと、イベントなどは休日を中心に組まれる事が多いので、イベントを目的にするには「平日」の選択肢はないということがあります。
ただ、休日には多くの日本人が移動するため、道路は渋滞が起きたり、イベント会場はかなり混雑が出るので、あえてイベントを狙わずに自分なりの観光をするために平日に出掛けるというパターンもあります。ただ、今までは休日狙いで観光業の方々が動いているので、平日の場合食事処や土産物屋、観光施設などが定休日になってしまう事も有るため、事前にお目当ての場所が開いているかを確認する必要が出てきていました。
それでも、平日に旅をするというのは、今までは混雑を避けるという点では旅行がし易いと思えるところはあります。通勤時間には電車・道路とも混雑する事はありますが、その時間に気を付けて移動することで、イベントには関われないものの、ゆっくりと観光することが今まではできていました。日本旅館などは日曜宿泊を含む平日利用の方が料金は安いということもあります。
ただ、ここのところの海外からの観光客の増加によって、有名な観光地を中心に、平日も休日と変わらない混雑が起きています。それだけでなく、今まで混雑対策の為観光地周辺の道路を土日祝日のみ通行規制していたところに海外からの観光客がおしよせることによって、休日より平日の方がかえって混雑し、観光客と地元の人たちとの折り合いが悪くなっているケースもあるようです。
一例として挙げると、京都の嵐山のメイン通りは、現在土日のみ片側通行にして混雑を避けているのですが、平日は二車線の道路は対面交通になります。その状態で海外からの観光客が土日並みに押し寄せているので、道路は観光客が出てくる午前8時頃から終日渋滞し、渋滞して止まっている車の脇を通ろうとして歩行者(観光客)が出てくるので、今後大きな人身事故が起こるのでは? と危惧されています。
地元ではメイン通りを平日も片側通行にしようと考えている方もいるということなのですが、それだと本来平日の生活をしている地元の人の中にはバスに乗るのが大変になったり、車で家を出ることも難しくなるケースもあるようです。観光客によって定住する人たちの生活が不便になる中、今までは平日は普通に使えていた道路が、渋滞だけでなく事故の危険が新たに出てくるということになると、これは地元の人たちの中でもうまく収拾が付けられない可能性もあるそうです。
京都というのは以前から多くの観光客によって支えられている部分はあるものの、地元で生活している人の中には、観光とは関係なく生活をしている人もいます。その人たちは、観光客が増えても何もメリットがなく不便になるだけだということでストレスを貯めるような事にもなってきてしまいます。
今後、嵐山と同じような事が全国で起こって来るようになると、あえて平日に有休を使ったり、子供の学校の休みを申請して平日に動くよりも、休日に出掛けた方が良いのではないか? とも思えますが、今後の日本の観光業というのは休日・平日に関係なく人が集まりホテルは埋まるような感じになってくると思うので、私は発想の転換が必要になると思います。
今回例に挙げた嵐山は、午前7時くらいなら地元の人が犬の散歩などもできるくらいらしいのですが、だったらもう、平日休日関係なく自分が休める時に、日が出る前から動いて有名で人の集まる観光地に行くような感じにして、多くの観光客が出て来た段階で、別の交通の便が悪そうな観光地に移動するような感じの車での観光が良いのかなと思ったりします。あとは、観光地など回らずに宿泊場所とするところで長くリラックスできるような旅(旅館・ホテルだけでなくキャンプ場などでも)をしてリフレッシュするというのも有りかも知れません。
とりあえずは、有名な観光地についてはもはや平日休日関係なく多くの人が来ると思った方が良さそうです。自分の住んでいる周辺にそうした観光地・観光スポットがある場合には、その場所を通る場合にも気を付けて混雑の中に入りこまないように気を付けましょう。