新しいiPadminiはかなりの評判で、私の周りでもすでに注文をした人がいるほどです。性能自体が上がったことはもちろんですが、充電端子が従来のライトニング端子ではなく、アップルやWindowsパソコン、Androidスマホでも使われているUSB-TypeCになったということが大きいようです。
気が付くと、現在私が使っている(家族用も含めて)スマホの端子は全てUSB-TypeCになっています。ケーブルを共通化でき、失くした場合も100円ショップで購入することもできます。もちろん、ライトニング端子のケーブルも入手できるのですが、実は100円ショップで売っているライトニングケーブルは、本家アップルのものは裏表なく充電でき、データ通信も可能なのに対し、100円ショップのものは基本的には充電専用で(一部にはデータ通信可能なものもあり)、さらに充電する際にも片方の端子側からでないと充電されない不自由な仕様になってしまっています(上下逆だと充電しない)。
これは、アップルが認証していない商品だということらしいのですが、現在の日本ではそうしたアップルの力技に対して、割安で最低限充電できる格安のケーブルを全国どこでも買えるような状況が整っているのですが、やはりiPhoneでUSB-TypeCが使えるとなれば、わざわざ純正ケーブル・充電器を買う人はいなくなるでしょう。
この件について、ヨーロッパ諸国が加盟するEUが動きました。EUの欧州委員会ではEU諸国で売られるスマートフォンなどのケーブルを何とUSB-TypeCに統一するというのです。そうなると、唯一他のスマートフォンと仕様が違うiPhoneは他のAndroidスマホと比べると周辺機器が高額になり売上にも影響が出ることが考えられます。EUは今後充電器は本体とともに売らないように(つまり買い換えの際に使わないケーブルを新品のままゴミにしてしまう可能性を消すため?)という意見も出しています。確かに全てのスマートフォンのケーブルを一種類に統一できれば、かなり状況は変わってくるでしょう。
今のところ、まだEU加盟国各々での承認も必要なため、EUの思惑通りにiPhoneの充電ケーブルにUSB-TypeCが採用されるかどうかはわからないものの、個人的には災害時の対応を考えると、変換アダプターなしに充電ケーブルを使い回すことができるケーブルの共通化は歓迎します。話は最初に戻りますが、新しいiPodminiが日本国内でどれだけ売れ、ケーブルの統一についてユーザーがどのように感じるかというのも今後見ていきたいと思います。独自規格のうまみは企業としては保持しておきたいということはわかりますが、これだけスマホが生活に密着している中、充電やデータ通信用のためのコストを下げてさらにスマホが利用しやすい状況にしていく方が日本全国で混乱することなくどこでも充電のための設備を整えることもできてくるのではないでしょうか。