公式ライブ配信の告知が先か怪しいライブ配信サイト存在の警戒が先か

一昨日、サッカーの天皇杯で静岡県内でサッカーが好きな人なら因縁の対決である「ホンダFC」対「ジュビロ磐田」の対戦が実現しました。この2チームはホンダとヤマハという、企業自体がお互いに競い合う(バイクレースでは世界を舞台に戦っています)ことをしていますが、サッカーでも互いに高いレベルでの競い合いを続けていました。

日本におけるプロリーグ(Jリーグ)発足に際して、ヤマハは発足時からの参入を目指したものの、リーグでの実績はないものの地域性を考慮して選ばれた清水エスパルスとの比較にわずかに破れ、初年度からは選ばれなかったものの、すぐにJリーグに参入しその後はJリーグのチャンピオンを続けるなど黄金時代を築きました。ホンダの方はあえてプロリーグの参入を見送り、社会人チーム(アマチュア)としてずっとJ3の下部組織であるJFLに所属し、本格的にプロリーグ参入を目指すチームとのリーグ戦を戦う中で、その実力は多くの人が認めるところであります。プロとアマのチームがトーナメントで競う天皇杯では毎年シードされたJリーグチームに勝利することで、ホンダの社員として働きながらサッカーを続けるという道もあることを示し、先述のJリーグ入りを狙うJFLに参入しているチームや静岡県内のアマチュアチーム(特に大学勢)には越えられない壁として大いなる存在感を示しています。

そんな2チームが直接対決するのに、地上波テレビでは放送がなかったので、今回はYou Tubeで配信があるという話を聞き付け、試合開始前にYou Tubeのサイトに接続したところ複数のライブ配信チャンネルがあるのです。実はこうしたサイトの中には、リンクから誘導して個人情報やクレジットカード番号の入力を求められ、勝手にクレジットカードを使われる被害が心配される悪質なサイトがあることが後になってわかりました。確かに画面をクリックしても試合の様子が見られないチャンネルがあることはわかっていたのですが、私はホンダFCが提供し無料で試合の様子を見られるチャンネルから試合を楽しむことができました。

全員でのボールのつなぎはホンダFCの方がすごく、4対1(ジュビロ磐田の勝ち)というスコアの差ほどの実力差はなかったように思うのですが、実はジュビロ磐田はJ2リーグ戦のトップを独走しつつあるほどチームの調子が良く、めぐり合わせがホンダFCにとっては悪かったようです。それでも、なかなかJFLの試合までは追えない中、天皇杯でアマチュアの雄であるホンダFCの試合が見られるのは嬉しいですね。

今回考えたいことは、You Tubeの中にあるライブ配信を騙ったフィッシング詐欺が疑われるサイトなのですが、この辺についてはきちんとした公式のアナウンスが有り、問題なくネット上からライブ中継が見られるサイトへの誘導があれば、起こりにくい問題ではないかと思います。スポーツ中継と言えば、先日紹介したばかりのAbemaTVによるMLB生中継は、大谷翔平選手が32号ホームランを打ったレッドソックス戦は無料ではなく、Abemaプレミアムに加入している人だけが見られる設定になっていました。

このように、事前にちゃんと告知が有り、どうしても見たい人はお金を払ってAbemaプレミアムの会員になるという選択をして見ればいいのですが、全てのスポーツ中継をカバーできるわけでもないので(過去にはDAZNでMLBが中継されていましたが現在は中継は行なわれていません)、しっかりとした情報を受け手がチェックする必要があります。基本的に、一試合のためだけにクレジットカード情報を入手させるようなところから見ない方がいいでしょう。

こうしたフィッシング詐欺の手法は、今後行なわれれる方向で進んでいる東京オリンピックのネット中継でも起こることは十分に考えられます。少し前のニュースで、テレビ番組表を載せている雑誌が、オリンピックの中継がどうなるのかわからず、番組表が作れない状況があるということがニュースになっていました。

今のところ政府は、オリンピックを見るなら家でということを強く言っていますが、地上波しか見られない場合、BS放送でしか中継されない競技を見るためには生で見られる環境を求めて家を出なくてはなりません。そうしたことを防ぐためには、画質は犠牲になるものの、公式のオリンピック中継サイトで全競技の予選からの中継をコントロールし、地上波で見られなければインターネット経由で見ることを勧めることではないかと思うのですが、オリンピック開催中止はないと言いながらその辺の事が全く伝わらないというのは、逆に悪質なサイト経由でテレビで放送されない試合を見ようとして個人情報やクレジットカード情報を抜かれる人が多発するのではないかという懸念が今からあります。

ちなみに、公式の動画配信サイトへのリンクを張っておきますが、この文章を書いている現在、過去の名シーンへのリンクはあるものの配信予定の記載はありません。こうした段取りの悪さというのはオリンピックだけではありませんが、公式から見られないからと安易に怪しいサイトからライブ配信を見ようとは思わない方がいいでしょう。

https://www.gorin.jp/


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