Wi-Fi callingは楽天モバイル導入の起爆剤になるか?

先日紹介した楽天モバイルの2万人におよぶ無料テストユーザー向けに、主に電話機能における今までにはないサービスが行なわれることになりました。それが「Wi-Fi calling」という、携帯の電波がつながらない所でもWi-Fiによるネット接続ができれば、自分の電話番号での発信および着信、さらにSMSによるショートメールなどができるようになるサービスです。利用には「楽天Link」という専用アプリをダウンロードして使うことになるようです。

このサービスは例えば山の中でスマホが圏外になるような場所であっても、Wi-Fiでスマホをネットに繋げられるなら、ネットだけでなく電話も繋がるということになります。これは国内だけではなく、海外でも今のところ別料金が発生することは今のところなさそうなので、とにかく海外でもWi-Fiのある環境を作っておけば、一つの番号で海外でもローミング料金なしに掛けたり受けたりできるようになるということです。今まではIP電話を使ってこうした事をやっていた方は多いと思いますが、楽天Linkの場合は、新たに利用することになった場合、新しい番号やサービスを相手に揃えてもらう必要もなく、自分の携帯電話の番号で利用できるというのが画期的です。

そもそもこうしたサービスは海外では行なわれていたのですが、日本の大手キャリアでは通話品質の問題もあるかも知れませんがやはり通信会社の利益を減らすサービスということもあるのか、日本では行なわれてきていませんでした。ただ楽天モバイルは、今のままでは都会でもビルの中に入ってしまって圏外になってしまっては電話もできなくなるかも知れないほと、後発参入のディメリットがある状態からのスタートとなっているので、せめて安定したWi-Fi環境のある場所に留まるなら、電話としての機能を損なうことなく使えるような形で正式にスタートしたいということの表われでしょう。

ネットでの報告によると、LTEの電波を切ったりSIMを外したスマホでも電話が使えているようなので、楽天の基地局の整備が遅れていることが正に怪我の功名になり、日本でのWi-Fi callingサービスがスタートすることになりそうな感じです。

今のところこのサービスは楽天モバイルの新エリアのテストをしている人だけの利用に限定され、同じ楽天モバイルでもドコモ/au回線を使っているユーザーでは使えません。ちなみに現状の通話料金についてはWi-Fi利用で発信する場合には固定も携帯も通話料金がかからないという報告があります。ただ、正式なサービススタートということになると、30秒20円という料金とは違うにしても、携帯電話の場合同じ楽天のアプリを利用している人のみ無料にするような事も考えられます。それとも、今のカケホーダイプランのように、定額での通話料0円プランなど、何らかの利用者側の通話料負担がないと、楽天には相当の料金負担になると思いますので、今後の状況については慎重に確認しておくべきだと思います。ただ、そうしたプラスアルファが付くにしても、現在の携帯電話の定額料金よりも安く通話定額はできると思いますので、その点では今より通信料金を下げることのできる期待はあります。

さらに、同じく携帯の電波がつながらないような場所や海外からでも、SMSによるメッセージが相手の電話番号あてに直接送れるというのは緊急時の通報という意味ではあると安心できます。こうしたWi-Fi callingがあくまで楽天モバイルの中のサービスだけにとどまるのか、それとも楽天に対抗するため大手3社の中で追随するところが出てくるかによって、今後の私の通話回線をどうするかということを決めるための大きなポイントになってくると思います。料金のこともありますが、さらにWi-Fi callingが広く日本でも使われることになってくると、これまでのように通話定額のために費用を掛けずに済むのですが、これがさらに大手キャリアだけでなくMVNOでも今回の楽天のアプリが使えるようになってくるようだと、本格的に私はキャリアから自由になれそうな気がします。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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