令和の車中泊ビジネスは一般化するか

久し振りに車中泊に関することがネットニュースになっていたので読んでみたのですが、二通りのアプローチからなる有料サービスを立ち上げた会社(Carstay)の紹介という感じの強いものでした。

一つは車中泊に憧れはあるもののキャンピングカーは高いということで所有してまでは使えないという人のために、すでにキャンピングカーを持っている人とカーシェアリングを行なうことで利用日数によって一定の料金を支払うようなパターンです。これはキャンピングカーを持っている人にもメリットが有り、ちゃんとした設備のキャンピングカーを持っていても年間の稼働日数が少なく、持て余している人にとっては結構かかってくる維持費の一助になります。利用する側からは車のオーナーから車中泊のやり方についての生の情報を得られるなど、マッチングがうまく行けば結構面白いと思いますが、事故や車の利用方法によってオーナーからクレームが付いたらめんどくさいな(^^;)と思いますが、このサービスを利用してみようと思う方は、ある程度のことは保険に入っているからと割り切って使うしかないでしょうね。

もう一つのアプローチとは、道の駅や高速のサービスエリア専門で車中泊をするのと違い、ストレスを掛けずにサービスに登録した場所をネットで予約した上で車中泊場所として利用する場所の提供です。これは駐車場だけでなく、キャンプ場や古民家、格安で泊まれるゲストハウスが登録されていて、車中泊する期間も一泊二日ではなく長期間の滞在をしながらじっくりと日本国内を見て回るような計画を立てやすい場所もあったりします。

ネットで完結するというのはスマホやWi-Fiによるネット接続を通じて次の行程を確保した上で安心して車中泊できるということで、こうしたサービスを有料化することによるメリットということは確かにあります。欧米型のキャンピングカーを生活の基盤にするようなライフスタイルを行なおうとした場合、やはり困るのが安心して車中泊できる基盤づくりになるかと思うのですが、新しいサービスではこうした車中泊場所が充実するに従って、一応住居はあるものの、一年のほとんどを車中生活で旅するというような人にとっては有難い存在になるのかも知れません。

私自身はさすがに車中生活までは行なう気はなく、家族で出掛けるにも四六時中一緒にいるというのはある意味拷問というところもありますので、そこまで車中泊にこだわって回るということまでは考えていません。しかし人生のパートナーの了承を得て、安く日本全国を回るにはやはり軽キャンパーでこうしたサービスを使ってある程度現地に滞在しながらめぐるのは、人生を楽しむための一つの考え方でしょう。

サービスを展開する会社の方々はどのくらいの所に声を掛けるのかわかりませんが、利用者にもビジネスホテルに泊まるくらいなら、きちんと設備が整った場所でキャンプをしながら車中泊をしたい時もあるでしょうし、逆にとにかく安くトイレと流しが使える駐車場の提供だけでいいという場合もあるでしょう。ただ、既存の施設と比べてこの車中泊サイトから車中泊場所を予約して有料で使う場合にどのくらいのメリットがあるのかということをきちんと打ち出す必要があると思います。

例えば、郊外にあるネットカフェなら鍵の閉まる個室でシャワーやドリンクフリーの上、テレビやネット、スマホの充電など行えるので、車中泊とは違いますが車中泊に適さない車で全国を回るには安くていいものです。また、ある程度の長期滞在をしながら周辺の観光地を回るなら、駐車場付きのウィークリーマンションを借りるという手もあります。

問題は、日本国内で車中泊や車中生活を主にした旅を本気で行なおうとする人がどのくらいいてこうしたサービスを利用しようとする需要がどれだけあるかという事になると思います。私自身はもちろん車中泊は好きですが、旅に行く相手の要望もあるので常に車中泊中心の旅にはできない状況もあります。さらに言うと、サイトに登録した利用者のマナーの問題もこれから出てくるようになるのではないでしょうか。ゲストハウスを車中泊場所として利用するような場合、一般利用者と車中泊利用者で意識に違いがあって感情的な行き違いが起こってしまうと、旅自体が面白いものでなくなってしまう可能性もあります。こうした問題についてはサービスを提供するCarstayの力量が問われることになってくると思いますので、今後の車中泊旅のモデルケースとなっていくように期待したいですね。


カテゴリー: 車中泊関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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