安全について考えることが多い方は、地域から発信される防犯に関連するメールサービスを受けている方も多いかも知れません。私自身は役所からの災害および避難情報についての広報メールの他に、地元の警察署が発信してくれる防犯メールサービスに登録をして、定期的に地域についての情報を仕入れています。
直近でやってきたメールには、「詐欺電話の注意喚起」「脱衣場の盗撮事案」「痴漢事案」「スマートフォンを向けてくる人の事案」「下半身露出事案」というような内容の事件がどの小学校の学区で起こっているのかを発信してくれます。お子さんを小学校に通わせているような場合、こうした情報に基づいて外出を控えたり、日々注意するようなこともできるようになっています。しかし、今回はこうしたメールでの情報が届かない中である事件らしき事が起こってしまったのです。
私自身の自宅からもそこそこ近い住宅街において、その地に根拠地を構える暴力団事務所に向けて数発の発砲事件が起こったのですが、事件のあった3日後に発表され、テレビの地域向けニュースとして発信されたものの、この文章を書いている時点では警察署からのメールでの注意喚起(事案)は来ていません。殺人事件とまでは行かなくても、周辺を拳銃を持った人間がウロウロしていたということを後から聞かされると大人でも恐いですが、小学生以下のお子さんをお持ちの親御さんからすると、せめて学校には連絡があっても良かったのではないかと思われた方もいたのではないでしょうか。
テレビニュースによると、今回の情報は学校や地域にも警察からの注意喚起はなかったようで、警察の発表を受けたテレビニュースでこうした事件が数日前に起こっていたことを知った方も多かったはずです。
ただ、警察の方々の立場に立って考えてみると、この種の事件は単純な暴力団同士の抗争事件なのか、単なるおどしのために行なわれた今回限りの事なのかというような事を含めて、恐らく捜査中という中で、情報を抗争をしていると思われる暴力団にもわかるような形で公開したくなかったということもあったのかと考えることもできます。単に「おどし」の意味で堅気の衆に迷惑を掛けないように行なわれた事件だとすると、かえって騒ぎを大きくすることにより、抗争がエスカレートして一般市民にまきぞえが出てしまうのではないかということですね。ただ、今回のように先にテレビニュースになってしまうと今回のような批判はどうしても出てきてしまうわけで、その点は実に難しいところだなと思います。
ただこれは、自分やその家族にとって命に関わるかも知れない情報でもあるので、特に小さなお子さんをお持ちのご家庭では結果的にきちんと備えられるように、せめて学校の責任者くらいには早めに情報の共有をお願いしたいところです。