バスの自動運転技術こそ未来の社会には大切かも

今回はたまたま私の住む静岡の地域を走る路線バスについての話題を紹介しますが、同じような事例は全国のどこでもすでに起こっているか、今後起こることが確実になっている事柄ではないかと思います。

テレビ東京の人気番組に「路線バスの旅」がありますが、その記念すべき第一回目が東海道を西へ進むというルートでした。順調に路線バスに乗り継いでいてふいにバスルートが途切れたのが今回紹介するJR富士駅から由比駅を経由し、由比の「寺尾橋」バス停から清水の興津駅に向かう富士急静岡バスの「興津線」というルートでした。

番組の第一回目では厳格な路線バス乗車不可能な際のルールがなかったので、素直にタクシーで太川陽介さんと蛭子能収さんは興津駅まで進んでいましたが、その後のシリーズや、田中要次さん羽田圭介さんのシリーズでもこのルートを通る場合には、「寺尾橋」バス停から東海道の名所さった峠を歩いて超えて興津駅まで進んでいた路線バスの旅の「難所」でした(現在のルールは一定の金額までタクシーが使えるので、その辺は緩和されています)。

今回、その「興津線」のルートが2019年9月30日で廃止になり、同時に静岡市の自主運行バスに代わるということですが、当然こうした路線バスルートというのはバスを使う旅人のために整備されているものではありません。バスのルート上にある蒲原病院(富士市)へ行く人のために、2019年10月から、新路線としてJR由比駅から蒲原病院までの路線を運行するということに変わるということが発表されたのです。

これまで興津線を運行していた富士急静岡バスでは、運転士の確保が困難になっているということで路線廃止の申請をし、今回のような結果になったということです。これにより、長い間親しまれてきた「寺尾橋」のバス停が廃止されるということになり、路線自体も縮小されるので、路線バスでの旅の企画というのはさらにやりにくくなるでしょう。

これも時代の流れだと言ってしまえばそれまでですが、今回のルートではJR路線がつながっているので沿線の住民にとっては影響はないでしょうが、中途半端に駅から離れている住民にとっては状況が変わってくる人も出てくるかも知れません。鉄道に比べてコストはかからないバスではあるものの、運転手不足という問題で路線廃止になるのなら、なぜ行政は乗用車より先に乗合自動車における無人運転の推進をしてくれないのかという風に考えてしまいます。

運転手が必要なく、支払いは交通系のICカードで済むような交通システムが日本全国で普及してくれば、並行する交通機関がなくバス頼みの集落と都市とをつなぐ交通網をそれなりに整備することができ、危険な運転をしてまで高齢者が運転免許証を返納しないような状況に変化が出るような気もするのですが。

自動運転が可能になる自動車が普及すればそれはそれで問題は解決すると思うのですが、自分の身の回りを見ても、まだまだハイブリッド車でもない車に乗る人も少なくない中で、車体価格が高額なだけでなく安全装置のセンサーの整備など、車検時にもさらなる出費が予想される最新の車を買うというのは、まだ完全な自動運転が実現されていない現在では、そこまで車にお金を掛けられないという方もまだまだ多いでしょう。だからこそ、公共交通機関から自動運転車が公道を走るようになれば、多くの人がその恩恵を受けることができます。

もちろん、簡単にそんなことを言っても実際に運行するまでにはかなりのハードルがあるということは理解しています。でも、事故のない車社会を実現するための第一歩として、運転手不足の問題を自動運転車が解決する未来が早く来て欲しいと今回の路線バス廃止のニュースを聞いて考えてしまいました。

カテゴリー: 地域情報・イベント | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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