夏の車中泊というのは冬と比べると、着込んだり暖房方法を工夫すれば電気を使わなくても(お湯をわかして湯たんぽを作るなど)何とか行なえるのではないかと思うのですが、夏の暑さの場合はクーラーを使わないとなかなか快適に車内を冷やすことは難しいように思えます。
実は先日、大阪朝日放送の深夜番組「ビーバップハイヒール」で、思わぬところで命を落とすケースというものを解説した放送をTVerで見たのですが、旅行中の若い女性が前日に普通に生活していたものの、翌朝起きて来ないと思ったらホテルの部屋で亡くなっていたという、かなりレアなケースだとは思いますが、その際の死因は何か? という風な形で番組は進行していきました。
恐らくテレビで紹介されるくらいなので実際にこのような形でお亡くなりになった方がいて、その状況を解説していたのだろうと思うのですが、この場合の死因が「エコノミークラス症候群」であるという事に、当初はちょっと納得が行きませんでした。
ただ、ホテルのベッドで普通に寝ていても何かの拍子で血栓ができる事は考えられますが、たまたま固い物の上に乗ったとかしないと普通のホテルのベッドのようなところで血栓ができるという事は考えにくいと思うのですが。ただ、番組ではホテルの部屋でかなりの汗をかいて水分が抜けたため体内の血がドロドロになってしまったということと、その女性がホテルの部屋であってもトイレに起きたくないと寝る前に水分を摂らなかったため、普段よりも血栓ができやすい状態になっていたという補足説明がありました。たとえ自宅であっても、寝相の関係で体を圧迫することで血栓ができやすくなった場合、十分な水分補給をしていないと命の危険もあるという事を改めてこの番組を見て認識することになったのですが、そう考えると改めて考えてしまうのがやはり真夏の車中泊の環境整備というところになります。
過去に言われてきた事に、単に車のシートを倒しただけの状態で寝に入った場合、ベッドで寝る場合と比べるとかなり不自然な格好で過ごすことになってしまうわけですので、まずは体の一部に力がかかり、血栓ができる事をできるだけ防ぐため、フラットな床にマットを敷き、体重を分散させるような寝床を作りたいですし、異様に汗をかいて体の水分が抜けてしまわないように風通しを良くするなどの工夫も必要になります。もちろん、水のペットボトルは常に枕元に置いて、喉が渇く前に定期的な水分補給を心掛けることも忘れてはいけません。
さらに、血栓予防に開発された「弾性ストッキング」を履いて寝るということも、エコノミークラス症候群を心配する場合にはやっておく必要もあるかも知れません。夏の車中泊については万全にしたつもりでもこのように危険があるものだと思っていた方が、いわゆる最悪の事態を避けられるというようになるのではないかと思います。
また、個人的にはここで紹介できるだけのノウハウはまだ持っていないのですが、水を入れて気化熱で冷たい風を起こす、USB経由で動く「冷風扇」は、水で濡らしたフィルターに風を当てることで多少の加湿効果もあると思うので、車内を乾燥させず、扇風機よりも涼しくなるのなら、気休めに過ぎないものかも知れませんが、夏の車中泊用に物色してもいいかなと思っています。ただ、どのくらい熱帯夜の中で使えるかということはわからないので(^^;)、今後の課題ということにしたいと思います。