歩行者でも「重過失致死容疑」になるかもしれない「信号無視」

これは私の住む静岡県での話ですが、全国的にも同じような危険があるということで紹介させていただこうと思って書きます。2019年の1月16日、午後11時45分ごろ、静岡市の繁華街にある国道手前の交差点において歩行者とバイクが衝突する事故があったのですが、その状況はどうやら歩行者の方に信号無視の疑いがあったようなのです(事後のニュースで複数の目撃者がいたとの報告があります)。

この事故で歩行者の方も首の骨を折る重傷を負ったとのことですが、相手のバイクに乗っていた人が死亡してしまっているということで、警察はこの歩行者を「重過失致死容疑」で書類送検し、これがニュースになったということです(バイクの運転者も「自動車運転処罰法違反(過失傷害)」の疑いで容疑者死亡のまま書類送検される見込みだということです)。

夜の12時前ということで、場所も静岡市内の繁華街に近い場所であるということなので、法律に触れることではあるものの、このような行動は少なからぬ人が経験したり、同じような事をやっている人を見たりしているのではないかと思います。今回の事故で歩行者の人がお酒を飲んでいたのかということはわかりませんが、お酒を飲んでいなくても全く車が通らない道なら信号無視をしてしまいがちだという方は、今回のニュースをもっと深刻に考える必要があるかも知れません。

今回の事故ではバイクの側から見ると、青信号で普通に走っていたら急に歩行者が出てきて、もし歩行者の信号無視がなければ何もなかったのではないかという事にもなるわけで、歩行者の行動がかなり厳しく見られるのも仕方ないのではないかという気もします。ニュースでの事故状況の説明では、歩行者側が赤信号を無視して交差点を渡ってきたので、青信号で普通に走って来たバイクは、急に前方に人が現われたことに驚き、バランスを失って転倒し命まで失くしてしまったということになるので、夜中の信号無視だからと軽く考えることもできないでしょう。

最近は自転車にも保険を付けて自転車運転時の過失について厳しい処分も考えられる時代になってきましたが、自転車を降りて道路を歩くだけで交通事故の責任を問われる時代になってきたということは、頭の片隅にでも入れておかないと、被害者だと思ったらそうでなくなる事例というのもこれからは出てくるのではないかと思います。

というのも、現在は多くの車にドライブレコーダーが搭載され、自動車保険を売る損害保険会社でも加入者にドライブレコーダーを貸して事故の際のデータをしっかりと取ることで今まであまり確認もせずに払っていた保険金を少しでも減らそうと努力しています。レコーダーには信号の色やお互いのスピードも記録されていますから、もし歩行者が横断することを禁止されている広い道路を急に横切ってきて車にぶつかったり、今回のように明らかな信号無視で交差点に入ってきたような場合は、重過失で書類送検されるだけでなく、具体的な事故の過失割合についても自動車側からの補償金が引かれての支払いになる可能性も、もはや現実的なものになってきました。明らかに歩行者側から当たりに来たような感じになっていたら、大きな怪我をしても十分な補償が受けられなくなる可能性すらあるのではないかと思います。

ここのところ日の出が早くなり、こちらでも午前5時くらいには十分明るくなってきています。早朝から出掛けると言うよりも終電を逃して朝まで飲んでなんて時の方がこれからは危険ではないかと思います。くれぐれも自分から事故を引き込むような無茶な歩き方をしたり、お酒で判断力が鈍っている中でスピードを出して走ってくる車に気付かずに交差点に飛び出したり信号無視をするような事はぜひ自分の理性で抑え、自分自身を守る術についてきちんと考えておくことも大切なのではないでしょうか。


カテゴリー: 旅行・交通関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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