今週、主に一本桜を見に行く旅に出て改めてぶらっと今の生活から消え去るような旅をしたいなと思ったりしました。車に乗って宿はどこかひなびた温泉の湯治場に連泊してしばらく帰らないくらいの連泊をして……、なんて空想をしたのですが、実際にそうした事を実行するためには天賦の才が必要だろうなと改めて思い直しました。
実際、将来仕事をしなくなって時間が有り余るような生活に変化したら可能なのでは? というのはまさに机上の空論で、ある程度身の回りにある程度の人間関係ができてしまうと、仕事をしていなくても人との関係ができてしまいます。そんな状態でまさに蒸発するように勝手気ままに旅をするというのは、それなりの覚悟が必要なのだと改めて思います。そんな旅にはまだしばらくできそうもないものの、いつかはしてみたいなあとネットで東北の湯治宿を探していたところ、その手が止まりました。
まさに、私がそうした旅をする記録を残したものを読み、勝手にお慕いさせていただいていた漫画家のつげ義春さんの訃報が入ってきました。「貧困旅行記」は私の旅のバイブルとしてこんな旅をしたいと思わせてくれました。実際のところはそうした旅の手法ではなく、一人旅ではあっても車中泊をしながら全国の温泉を巡るような旅の仕方で、そちらの方には別の旅の師匠がいたのですが、それでも行き場所の選定にはつげ義春さんの本を参考にしていたこともあり、私にとっては今でも憧れの存在でした。
漫画家や文筆家としては寡作な方ではありましたが、作品は残ります。古き良き日本の風景を今に伝える確かな記録としても今読んでも面白い紀行文は漫画とともにもっと多くの方に読まれるべきでしょう。つげさんの本は引っ越しに伴うごたごたで処分せざるを得ませんでしたが、今後は買って読んでも荷物にならない電子本の形で再度手に入れて今後の旅のためにさらに読み込もうと思っています。故人のご冥福をお祈りいたします。
てらさん、こんにちは
つげ義春さんがお亡くなりになったとの事で、ご冥福をお祈りいたします。
自分がつげさんの漫画に接したのは、リアルタイムでは無いのですが、シュールな作品や、一変して湯治場での旅情を描いた作品、無能の人の様な作品の風情にも惹かれました。
何時まで経っても読まれていく漫画をお描きになった方だと思います。
ahiruさん コメントありがとうございました。
日本の漫画の王道が手塚治虫さんだとすると、そうしたアプローチからデビューするのではない全く違った方面から世に出てくる人もいるというのが水木しげるさんやつげ義春さん、さいとうたかをさんらの貸本を描いていた人たちで、その辺に日本の漫画の懐の深さを感じます。読んでいる方も、経験とともに間口が広がってくる中でハマる人も多かったのではないかと思います。
現在、電子本が普通に流通するようになって、基本的には絶版で買えなくなるということがなくなっているので、これから読みたいと思っている方々にもつげさんの作品は伝わっていくのではないかと思っています。あとは、つげさんの愛した日本の風景がこれからどうなるかという心配もあります。作品が残ってもその原風景が失なわれるような事にはなって欲しくないですが。