スマホやパソコンは中古でもいいと思った新たな理由

先日デジカメを新品に交換しましたが、それが新品の電子機器を購入したものとしては久しぶりで(^^;)、今メインで使っているスマホもパソコンも中古で購入したものですが、新品を買わなくても私の使い方なら十分な作業をこなしてくれます。デジカメでも感じているのですが、すでに一通りできることが決まってきていて、そこまで大がかりな動画の編集も写真の編集もしないのなら、一定の性能のある中古品でも十分だと思うからということもあります。

しかし、これからは別の面からあえて新品のパソコンやスマホ・タブレットを使うことをためらう状況も出てきてしまうかも知れません。というのも、ハードとしてのパソコン・スマホ・タブレットに著作権料を上乗せした上で販売させようと主張している団体があるのだそうで、それが新聞のニュースになっていました。

これだけだと何を言っているのかわからない方もいると思いますがそれは当然でしょう。私自身もこのニュースを聞いて、本気でパソコンやスマホの出荷時に著作権料としてお金を取ろうとしている人がいるのかと半ばあきれたほどです。過去に「私的録音録画補償金」という制度があったことを覚えている方がいるかも知れません。音楽の媒体がレコードからCDになり、それまではレコードからアナログのカセットテープにダビングすると音が劣化していたのが、録音可能なCD-Rや、光ディスクのMDが出てきたことにより、ほぼCDと同じ劣化しない内容で保存および再生が可能になるので、音楽用CD-RやMDの価格に「私的録音録画補償金」を上乗せして販売していて、そのお金が著作権料として関連団体に入っていたということがありました。

その時代から人々が音楽やビデオ作品(映画やテレビ番組のソフト化作品など)を見る環境は徐々に変わり、もはやMDは過去の遺物になっています。CD-Rはまだ生き残っているものの、オリジナルの音源(ブルーレイ・DVD・CDなど)を借りてきて、劣化しないファイルを作った上でコピーして専用のプレーヤーで見たり聞くというよりも、最初からオリジナルソフトを買わずもちろん借りもせず、専用サービスから「聴き放題」「見放題」という形でその場限りの視聴や聴取を行なっている方がほとんどでしょう。中にはダウンロードして音楽や映像をスマホやパソコン内で楽しんでいる方もいるかも知れませんが、それはあくまで高速クーポンが無くなったら快適にストリーミングで音楽も動画も楽しめなくなるからで、これからモバイルインターネットの基準が5Gになっていけば、パソコンやスマホのメモリやメモリカードの中にわざわざ音楽やビデオを落とし込まなくても済む時代にもうすぐ入ろうとしています。

そんな時代の変わり目の時期に、新しく売られる全てのスマホ・タブレット・パソコンでオリジナルの音源やビデオをダウンロードして楽しまれる可能性があるので、過去に儲かった成功体験からなのか、ハード本体の代金に著作権料を上乗せすることで、過去の「私的録音録画補償金」復活させようとしているというのが、今回のニュース報道の内容だと思います。日本音楽著作権協会(JASRAC)など121国・地域の団体が加盟する著作権協会国際連合(CISAC)が日本での総会で日本政府に向けて決議したということですが、この決議を受けて日本政府は素直に導入に動くのかということが気がかりです。

今後の政局の動きは色々ありますが、もし身近なところで政治家の方と話ができるような人がいたり、候補者に質疑応答することができることがあったとしたら、今回の「私的録音録画補償金」復活は可能性があるのかどうか、その考えを聞かれた上で投票する候補者を決めるというのも、将来の日本を託す上で一つの政治的な判断になるのではないかと思います。

個人的には、借りてきた著作権のある音源や映像をわざわざダウンロードしてスマホやパソコンで聞くということはまずありません。さらに、ガラケーをスマホに変更したシニア層の中には、スマホで音楽や映像をダウンロードして改めて見るなんてことはとてもできないのではないかと思われます。そうした利用者からも著作権料が上乗せされた価格で新品の製品を買わなければならなくなったら、まさに公平な著作権料の負担ではなくなってしまいます。ですからそんな状況になった場合には、新品でハードは買わず、すでにその「私的録音録画補償金」を誰かが払ってしまっているであろう中古のハードを買うことで意志表示をしようかなと思っています。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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