JR東海 東海道本線 興津~蒲原間の代行バスは10日から

 台風18号による土砂崩れで架線ごと埋まってしまった東海道本線・興津~由比間の状況ですが、当初予想した通りすぐには復旧は難しいようです。昨日の発表では一応10月20日からの運行を目指すとしているようですが、今後の台風19号の進路によっては先伸ばしされる恐れもあります。それだけ大きな災害だったわけで、鉄道が使えない状況でどのような対策をJR東海が行なうのかというのは今後、同じような災害だけでなく、考えたくもないですが東海地震による寸断や、さらに考えたくない事ですが、日本の大動脈を寸断するためのテロの標的にされた場合などについても、普段使っている交通機関はどうなるのかということで、今回の災害対応を記録して備えることも必要だと思います。

 土砂崩れが起きたのが2014年10月5日で、当時は雨量計が規定の量を超えたため、全線運休中でした。災害による人的な被害がなかったのがせめてもの救いでしたが、翌日の6日、通勤客への対応は間に合わず、どうしても時間通りに富士~静岡間を移動したい人は新富士駅から静岡駅まで特急券分のお金を自己負担して利用した方かなりいたそうです。

 7日になると、不通区間の定期や回数券を持っている人について、富士駅と新富士駅を結ぶ区間にシャトルバスを走らせ、チケットの提示で無料で乗れるようにし、新富士駅から静岡駅までの特急料金を免除する臨時の措置が取られました。しかし、これだけでは富士駅より西から静岡方面に向かう人には余計に時間がかかってしまうだけでなく、新幹線に人が集中してしまってえらいことになることは目に見えています。

 そこで、10月10日より、それまで不通区間の興津~富士の間について、富士から由比駅まで電車を動かすものの、実際の不通区間である由比駅の駅前スペースは狭く沢山のバスを待機させることができないので、駅前にスペースのある蒲原駅から興津駅までを代行バスで繋ぐことが発表されました。

 これで一応、乗車券の提示のみで東海道を移動できるということになりますが、復旧工事の影響で興津~由比間の国道一号バイパスは相当混むと思うので、問題なく電車を使えた時にかかった時間よりはるかに長い時間をかけて移動することを迫られることには変わりがありません。定時までに通勤や通学をする場合には、通常の時よりも相当早くから動き出さないといけないでしょう。さらに、不通区間の関係でこの区間を走る寝台特急や甲府行きの特急は当分運行しないことになります。10月の3連休に寝台特急の予約をしている方は、払い戻しを受けるなり経路を変更するなりの対策が必要です。

 してみると、普段の便利な生活もひとたび何か問題が起こればひとたまりもなく崩れてしまい、自力ではどうにもならない状況に追い込まれることもあるということになるわけです。今の世の中では電車が発達しているので車はいらないという流れはあるものの、車もバイクもなく、運転免許も持ってない人は、いざという時はどういう手段で移動するのかを真剣に考えなければいけないでしょう。改めて思いますが、何でも一つのことが駄目な場合には次のプラン、それも駄目ならさらに次のプランぐらいまでは使えるようにしておくと、いざという時には役に立つように思います。私の場合は電車が駄目なら車を使い、車も駄目なら原付で移動するところまでは何とかできます。さすがに自転車で相当長い距離を移動することはやりたくありませんが(^^;)、大きな地震の後でガソリンも手に入らないような状況なら学生時代を思い出してかなりの長距離でも自転車で移動することになるでしょう。

 今回紹介した東海道線の復旧予定については、時間の経過とともに変わる可能性がありますので、正確な情報を入手したい場合には、改めてJR東海のホームページからご確認下さい。


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