縛りを付ける契約にご注意を

 今の携帯電話の契約というのは、ウィルコムを含めて全ての会社で実質2年間に満たない状態で解約や変更をしたりすると、違約金のような出費を迫られるようなものになってしまっていますね。そのかわり、携帯電話会社を乗り換えるとキャッシュバックがあったり通常より安く端末を購入できたりしますので、そうしたキャンペーンをうまく利用する事ができれば、何とか負担分を回収できるようになっています。そうまでしないと売れにくくなっているという事なのかも知れませんが、明日がどうなるかもわからない現代において、ほいほい契約して大丈夫なのかと思う事はよくあります。

 たまたま昨日の夜、このブログを提供しているプロバイダのニフティから自宅に電話がかかってきました。私が自宅で使っているインターネットはそれほど高速でのやり取りを必要としないこともあって今だにADSLなのですが、電話の向こうのサトウなる女性はさも当たり前のように光ファイバー接続のインターネットに変えてはどうかとセールストークを繰り広げてきます。

 今後も解約せずに同じ契約を2年約束していただければ電話とセットで5千円台と格安(^^;)で高速インターネットができますのでぜひご契約くださいとの言葉にこちらも少々カチンと来て、以前このブログでも書いたことのある光インターネットにしない理由を述べた後、一度契約して2年間は解約や回線の変更ができなくなった状態の中、電力会社がまた計画停電なるものを行なったとしたらどうするのかと問いただしてみました。いきなり電話で勧誘を受けてそのまま契約してしまうような人はあまり今の電話やインターネット事情に詳しくない人がほとんどでしょうし、その時にはじめて停電で電話が使えなくなる事がわかり、こんなはずではなかったから元に戻せとクレームを付けたとしても、もちろん契約時に対応した担当者とは連絡が取れず、戻すためにはそれなりの違約金を払わされた上で光回線を従来のメタル回線に戻す工事が必要になってしまいます。本来はそうした光回線を使った電話込みの契約については、デメリットをまずは説明すべきではと思うのですが、少なくともニフティの勧誘マニュアルはそうはなっていないようでした。

 携帯電話の2Gから3Gへの移行のように、世の中からメタル回線そのものが消え、すべて光回線になってしまうということなら諦めるほかありませんが、それでもWimaxのようなモデム自身にバッテリーを内蔵したルータで自宅と基地局を無線で繋ぐようなシステムを自宅内に構築すれば、回線工事そのものがいらず停電時にも強いインターネット環境が簡単にでてしまいます。電話については、今でもウィルコムのイエデンワを使えば、家が停電しても基地局にバックアップバッテリーから電力が供給されている状態なら、電話機自体の電源は単三電池のみで電話の発着信は問題なくできるわけですし。ひかり電話は交換機が動いていたとしても、自宅に設置した専用機器自体が停電で動かなくなってしまうので繋がらないと思われます(停電中にもルータに電源を供給する装置を導入するのも手ですが、イエデンワの単三電池の方がはるかに簡単ですね)。しかもイエデンワには基本契約のみでナンバーディスプレイは付いてくるし、通話料は10分以内の短い通話なら固定携帯問わず定額というオプションも付けられます。何かイエデンワの宣伝のようになってしまいましたが(^^;)、メタル回線の代替えをひかり電話が目指すなら、機械が使えない人でも簡単に扱えるデバイスにしないといざという時には役には立たないでしょう。停電時でも使えるような仕組みの入ったルータ内蔵の電話機を開発し、そうした機器とセットでひかり電話を展開できなければ、メタル回線を変更する事で多くの人がかえって不便さを感じてしまう可能性が出てくるように私は思います。

 インターネットそのものについても、現状でどうしても重いファイルの送受信を行なう必要があったりしたら別ですが、そうでなければいくら安くなったといっても、わざわざ2年縛りを付けた上で光インターネットを引くよりも、無線でさらなる高速インターネットサービスが可能になる時期を待った方がいいような気が私にはします。そうした無線で揃えてしまえば、インターネットは場所からも自由になり、携帯電話のように簡単に自宅から持ち出せますし引越しの場合にも工事などで手間がかかることもなくなります。

 1つ気がかりなのは、こうした無線インターネットについては、データダウンロードの量によって制限がかかる可能性が0ではないということでしょうか。でも今の混沌とした状態で新しい技術も出てきている中、わざわざ自宅の電話についても縛りのある契約を付けるのはちょっとどうかと思います。利用者にとっては制約の多いと思われる契約を積極的に勧められるのは電話やネット関連の契約が最近は多く、それが消費者にとっては実に不利に作用する可能性を持っているということをしっかり理解した上で、改めて自宅や外での通信をどうするかといったことを考えてみてはいかがかと思います。


スポンサーリンク

コメントを残す