逆走に気付いた後の対応こそが問題だ

一昨日になりますが新東名の浜松周辺で80代の男性が運転する軽自動車が高速道路を逆走する騒ぎがありました。そうした報道はしばしばありますが、今回このブログで改めて紹介しようと思ったのは、逆走した車が恐らく中日本高速道路会社の職員によって止められる所を車の中からビデオ撮影していた動画がツイッターから拡散してテレビニュースでも放送されたことにあります。恐らく、このブログを読んだ方にも見た方はいらっしゃるでしょう。見ていない方のために、そのツイッターのリンクを貼らせていただきたいと思います。

https://twitter.com/Cob_Rin/status/1096273166555435008

ニュースによると新東名のネオパーサ浜松(サービスエリア)を東京方面へ進むはずが本線への入口を間違えて約15km逆走したということです。それだけ長く走っていれば、多くの車が警察への通報をしたことが想像されます。ビデオでは、恐らく逆走してくるという情報を受けた高速道路会社の巡回車の誘導に従って高速道路を走っていた車が走行車線および追い越し車線を塞ぐ状態で止まっている中、逆走車が入ってくる直前から始まりました。そうした中、逆走してくる車からは全ての車線が対向してくる車で埋まっているのを感じ取ったのか、高速道路会社の職員に誘導されたのか、今回逆走してきた車が高速道路の路肩に避けてきたのですが、その後さらにびっくりする動きをしたのでした。

普通は逆走をしていることを意識していなくても、前に全く進めずに高速道路の職員から停止を求められればまずは止まって気持ちを静め、さらにキーを渡して車の向きを変えて安全に今来た道を戻るようになるかと思ったのですが、一昨日の事例ではそれでもなお逆走して路肩を進もうとしたばかりでなく、車を止めるために前に立った高速道路会社の職員にも構わずに進もうとしていました。見ようによっては前に立つ人に車をぶつけようとしたと見られてもしょうがない状況が動画になって残っていたのでした。

その後、何とか職員の方が車を止めて運転席のドアを開け、そこでようやく車が停止したことになるのですが、そこまでしてなぜ車を逆走させなければならないのか。そもそも逆走という意識はあったのかというところが気になります。その点について地元のテレビニュースでは車を運転していた80代男性が逆走をしていた認識はあったという恐らく警察からの発表が伝えられました。このコメントは警察からのものだと思うので、取り調べを受ける中でつい言ってしまった可能性も0ではなく、本当はどうだったのかという点についてはもしかしたら違うこともあるかも知れませんが、何せ15kmも逆走したのですから、走っているうちにある程度の違和感に気付いたので、全く逆走している認識が全くなかったとも言えないでしょう。

特に、今回のビデオで撮影された職員に止まれと指示されているにも関わらずそのまま逆走を続けようとしたということは、そこにあるのは自分が高速本線に入ることを間違えたのに、それ自体を何とかなかったことにして次の出口でしれっと出ようと考えてしまったことが少しはあったのではないかと思うのです。幸いなことに今回の逆走で事故にはなりませんでしたが、逆走をした時点で警察に通報されていますし、急ぐ車も多い中で交通を止めて安全を確保されているわけですから「ただで済む」わけがありません。それでも、自分の犯した過ちに正当に向き合わず、何とか手先口先でなかったことにしようとする人間の弱さに起因する現象だったのではないかと私は思います。

今の世の中は、今回の報道で動画が出てしまったように、あらゆることが監視され、通報される社会であると言えます。もし旅先で何かまずい失敗をしてしまった場合、なかったことにしようとして逃げるというのは、もしそれが動画に残されておりネットに拡散されてしまったら、ケースによってはその方の仕事や学業にも影響を与える可能性があります。さらに、「あおり運転」の実状を紹介するビデオが車に搭載されたドライブレコーダーで録画したものであることを考えると、今後ますます「逃げ得」というのはあり得なくなると考えておいた方がいいような気がします。失敗はしないに越したことはないですが、ツイッターで炎上する以上に車での悪行は多くの人の心象を悪くしますので、車のハンドルを握るということはそれほど重大な事だということを考えて出掛けるようにお互いにしたいものです。


カテゴリー: 旅行・交通関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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