ドライブレコーダーにあわてて飛び付く前に

最近テレビを見ていると、商魂たくましいと言うか高速道路上でのあおり運転と路上での暴行の話から発展して「ドライブレコーダーが売れている」という経済のニュースにいつの間にか変わってしまっています。それはそれでいいのですが、単にドライブレコーダーといっても様々な種類があり、ニーズによって何を買ったらいいのかという事も違ってくると思います。

私自身は自動車保険会社から月々の支払いで借りているという形でドライブレコーダーを付けています。ドライブレコーダー本体と車両の登録情報が連動しており、さらに本体にはSIMカードによる通信をサポートしていて、大きな衝撃があった場合は自動的に事故センターにつながって事故前後の動画がデータ転送され、音声通話機能により担当の人と本体に話し掛けるようにして事故状況について報告できるようになっています。ドライブレコーダーとしての性能は並かと思いますが、私自身はこんなきっかけが無ければ今までドライブレコーダーは付けていないと思います。

このような前面に一つというタイプのドライブレコーダーで十分だと思えればそれでいいでしょうが、多くの事を心配する場合にはそれでは足りないこともあることは知っておいた方がいいでしょう。紹介した通り私の付けているドライブレコーダーは前面のみで後ろから煽られた場合にその様子を記録できず、録画については常時録画で古いものは上画きされていくので保存したい分については本体に差さっているmicroSDカードをパソコンを介してコピーする必要がありますし、さらには本体の電源の関係からかエンジンを止めて駐車中の録画については対応していません。

私のように自動的にLTEで通知されるドライブレコーダーでなくても良く、さらなる危険な様子を録画したいと思っている方は、前後の状況を録画できる2つのドライブレコーダーがセットになった製品や、本体のみでの長時間起動も可能なモデルなら、走行時のトラブルだけでなく駐車中のいたずらや当て逃げの証拠も押さえることができます。何を危険と感じるかということや、実際にどんな危機感を感じているかで求める製品は変わってくるということもあるわけです。

最初に紹介したようなどんなドライブレコーダーでも売れてしまうような状況では、なかなかそうした機能の差があることも店頭で説明を受けることも難しいと思いますので、個人的には少し落ち着いて在庫も安定供給になった時に使って安心なものを購入するのが個人的にはおすすめです。

そうは言っても、毎日自動車に乗るような場合、すぐにでも基本的な性能を持つドライブレコーダーが欲しいと思う場合もあるでしょう。しかしその場合もいきなりお金を掛けずにドライブレコーダーを設置する方法があります。車にスマートフォンを固定するフォルダーと、車のシガーソケットからUSB出力を得られるアダプタ、そしてスマホを繋ぐケーブルを揃えれば、今使っているスマホをドライブレコーダーの代わりにすることができます。

ただ、事故を記録するドライブレコーダーとしてスマホを転用するために一つ大事なのは、スマホ内に「加速度センサー」が付いているとアプリの種類によっては事故により大きな衝撃を受ける前後10秒間というような、事故の時だけその情報を記録するような機能を使えるようになります。車で走っている時に常に録画する目的だったり、手動で必要な時だけに録画する目的ならば加速度センサーが付いているスマホでなくても大丈夫です。求める用途とスマホの機能によってアプリの使える機能が変わってくることは押さえておきましょう。

また、大型の外付けバッテリーをスマホを外から見えないようにしてつなぎ(外から見えるとスマホそのものを車上荒らしに狙われる危険があります)、夜間の撮影は厳しいと思いますが行楽地での当て逃げやいたずら防止用に使わなくなったスマホを監視カメラのように利用する手もあります。新車に買い替えたばかりで少しの傷でも人に付けられたくないという方は、考えてもいい手段ではないかと思います。

夜間の盗難やいたずらに備えるためには、レコーダーは別に長時間録画できるので問題ないのですが、明かりのない夜間にいたずらする相手をしっかりと捉えられるような高性能の赤外線カメラを搭載するドライブレコーダーや、カメラを外付けしてそのカメラをドライブレコーダーとしても併用するような方法もあります。特に夜から未明にかけて自分の車にいたずらされて困っている方については、そうした機能があった方が、犯行の瞬間をばっちり捉えることもできると思いますので、小型カメラをモバイルバッテリーに繋いで車内に置き、外の様子を録画できるようなセットをすることでも対応は可能かと思います。暗所に強いとされるドライブレコーダーを購入しても、その写りが満足できるものかということはなかなかわかりずらいので、ネットで調べてきちんとした暗所での撮影のレビューのあるものを確認した上で考える方がいいでしょう。

そんなわけで、ドライブレコーダーを必要とするニーズには様々な場合があるので、少なくともその場の勢いだけで説明も聞かずに何のドライブレコーダーでもいいからと買うものではないと思います。話は元に戻ってしまうようですが、まずは手持ちのスマホをドライブレコーダーとして活用する方法を試してみて、それで足りなければ専用の製品という風に考えてもいいのではないかと個人的には思います。


カテゴリー: 旅行・交通関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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