逃げれば更に状況は悪くなるという教訓

東京・渋谷のスクランブル交差点に信号無視で入り込んだ黒いワゴン車が逃げたというニュースは監視カメラの映像付きで日本全国の多くの人の目に晒されました。警察は運転者の特定を行なっていたようですが、警察によって逮捕される前に運転者本人が警察に自首してきたという事がまたニュースになりました。

運転者は52才というおせじにも若者とは言えない年代の方で、当時免許不携帯であったため、免許取り消しになると免停になって仕事ができなくなると思って逃げてしまったという話が警察から運転者の話として公表されています。

今回は実際のニュースから紹介していますが、渋谷のスクランブル交差点を人が渡っている中で飛び込んで、よく一人も怪我人が出なかったなと思えるほどで、恐らく今回のケースでも、冷静に考えればあくまで逃げようとするよりも自分から罪を認めて出頭した方がいいと判断してのものでしょう。だとしたらなぜ交差点に突入する前にその考えに至らなかったのかと多くの方は思うでしょう。私はその運転者ではないので本当のところはわかりませんが、厳しい事を言わせていただければ、ハンドルを握り車を運転する者としてこうした事は誰にでも起こりうるので、運転をするにあたっては常にこうしたケースについてその対処法を考えておくべきではなかったかと思われます。
以前のブログで、車に乗るための免許を取得した時点で、最悪の場合刑事事件の犯人として刑務所に入る可能性(運転者の過失による死亡事故のような場合)もあることを指摘しておりますが、それ以外にも数々の交通法規を遵守するという前提に基づいて運転をしているということもありますので、その点についても改めて確認しておきましょう。

私自身、様々な交通標語がある中で、心にしみたというか今でもその言葉が心に残っているものがあります。その標語とは、

「ハンドルで逃げるな まず停まれ」

というものです。これは、交通に関することだけでなく、生活の中でも実に役立つ標語です。何でも一瞬の判断でその場から逃げるのではなく行動や考えをストップさせて冷静に考えることで、それ以上悪くなることはないという教えを含んでいるように感じます。ごくまれな例外として今までは電車内での痴漢を疑われた時にはさすがに逃げた方がいいのではないかと昨今の騒動をニュースなどで見ながら思ったこともありましたが、最近は考え方を改めました。ちょっと本筋から外れますが、その事についてちょっとここで紹介させていただきたいと思います。

もし、自分自身で全く痴漢を疑われた相手に接触した事はないと言い切れる場合には、まずは犯行自体を否認することはもちろんですが、スマホの中に会話全体を録音できるアプリを入れておき、ここからの会話については記録させてもらうことの了承を取った上で両手を相手だけでなく回りの人に見えるように上げた上で駅員や警察官が来たら自分の手に本当に相手の衣類片が付いているかどうか、正式に調査を依頼するようにします。同時に、回りに目撃者がいれば連絡先を聞いておいたり、もしいない場合でも、近くにいる人にその場での出来事について後で語ってもらえる人がいるようならその方の連絡先を聞いておくこともやっておいた方がいいでしょう。その結果、現場での相手の申告内容と自分の手に付着している物質がぴったり合ってしまえば逮捕起訴もやむを得ませんが、もし相手の供述に合うような結果が出なかったとしたら、調査結果だけでなくその場の録音や現場に居合わせた人の証言を合わせて、それこそやっていないことの証明として使うこともできるのではないかと思います。

その場から走って逃げるような事をすると、逃げた時点で犯行を認めたと相手に認識されかねませんし、線路に下りたりフェンスを乗り越えたりして逃げると別の犯罪行為に問われてしまいます。騒ぎが大きくなれば格好のニュースネタにもなるので、やはり痴漢行為を疑われた時でも冷静に対応することが大事だと思います。

話を元に戻しますが、今回例示させていただいた渋谷スクランブル交差点での信号無視暴走事件でも、免許不携帯だけでパニックになったのかはわかりませんが、点数の関係で今回の事で合わせ技的に免停になってしまうと思い、もし免停になったら今後の請け負った仕事ができなくなる(自首された運転者は建設業の方なので)事を恐れたからつい逃げてしまったのではないかということが想像されます。

もし、免停になって仕事が行なえなくなった場合、仕事自体を廃業しなければならないほど切羽詰っていたのかどうかという問題もあります。何とか代わりの業者にお願いして仕事に穴を開けることなく対応可能だったのか、冷静に考えればここまで運転者が追い込まれることもなかったのではないかと考えることもできます。もし、自分に懇意にしている工務店の方がいて、依頼していた作業があり時間をやりくりして立ち合いの都合を付けていたとしても、その方が免停になって来られないというなら、それは同じ車を運転する者として仕方がないなという風に思います。その際に大事なのは、代替の業者を紹介してもらうにしても、免停期間が終わってから改めてお願いするにしても、早めに連絡をして状況を説明することが大事なのではないでしょうか。

中には免停になるような運転をしている人とは今後付き合いたくないと切られるような状況もあるかも知れませんが、起こしてしまった原因が運転者にある以上、そうした非難というものは甘んじて受けなければならないでしょう。むしろ今回のような全国的なニュースになってしまったことで、運転者へ向けられた目はさらに厳しくなり、その信頼を回復するためにはさらなる努力が必要になるでしょう。そういう意味では今回の事件の中で、命を落としたり怪我をした方がいなかったということは不幸中の幸いだと思うので、事件を起こした運転者の方には大いに反省してもらい、信頼を回復するよう努力をしてほしいと願っています。

そんな悪い方悪い方に向かってしまわないためにも、「ハンドルで逃げるな まず停まれ」という言葉が改めて心にしみてきます。多くの方が日々の生活を余裕のない状況で過ごしているとは思いますが、事故や違反などを起こしてしまった場合は、起こした事実を無かったことにできないかと考えるよりも、まずはその先の事を考え、必要ならば他人に相談して「逃げる」以外の選択肢を見付けることができればと思います。


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