ついに来たPHSユーザーの巻き取りプラン

ソフトバンクモバイルがY!mobileで「PHSからの契約事務手数料無料プログラム」を開始しました。キャンペーンの終了がいつになるかはわかりませんが、PHS利用者がY!mobileのPHSサービスと平行して運営している携帯電話のプランの中で「スマホプランS/M/L」または「ケータイプランSS」への変更が対象になり、契約事務手数料の3,000円(税別)が無料になるという、ある意味あからさまなPHS契約の巻取りプラン発動と言えるかも知れません。

PHSと携帯電話の違いというのはまだウィルコムが元気な時にはPHSでしかできないことがたくさんありましたが、ソフトバンクモバイル配下のY!mobileに業務が移った当初こそ魅力的な端末も出てきましたが、その後は端末も新プランも現状維持の状態が続き、通話エリアの拡張も期待できないとあっては残念ですが公共サービスとしてのPHSの役割というのは終わりを迎えたのかと思わざるを得ません。

それでもホームアンテナ経由で使える小型コードレスホンを微弱電波で使えるという特性は病院などの医療機関で使われる状況は続くでしょうし、大型店舗での社員用の連絡用内線を外線に接続するような用途でも残るでしょうが、この流れではPHSは間違いなく収束に向かう形で舵が切られている事は間違いありません。

私自身はウィルコムがY!mobileになった時点で嫌な予感はしていたので、だんだんとPHSについての発信をY!mobileがしなくなっていった事を実感した時点でPHSを諦め、他の携帯電話会社に移行してしまいましたが、PHSのサービス開始時からずっと契約してきたこともあり、こうした凋落は悲しいとしか申し上げられませんが、何でも見捨てられたものの行く末は悲惨なものだという感じを改めて持つことになりました。

サービス開始当初のメリットとして言われていたのは、家の固定電話の子機としても使え、自宅に帰れば自宅の電話と携帯回線との両面待ちということも実現できていましたし、外でもPHS電話機が2台あれば、登録することで電波の届かない場所であってもトランシーバーとして通話(端末によってはビデオ通話も)できる端末もありました。

メールは早い時期から携帯電話会社のように300円のネット接続料を取られることもなく、写真付きメールをやり取ししても基本料のみで無料でサービスされ、低速度ながら本体だけでなくパソコンに繋げてのモバイルネット接続も定額のつなぎ放題を出したり、国産(シャープ)のスマートフォン一号機W-ZERO3もPHSが初めて実現しました。さらに今の通話定額のはじまりとも言える「だれとでも定額」を提供したりと、その技術と独自のサービスの多くは今の携帯電話のサービスに飲み込まれていったわけですが、ここまでの流れを見ていくと、一番多いユーザーを抱えた携帯電話各社が、イーモバイルを含むその他の事業者を淘汰するということになってしまったと言えます。

PHSのサービスが出てきた時の事を改めて考えてみると、月々の基本料を比べると携帯電話の基本料と比べるとかなり安く、廉価版の携帯電話サービスという感じで普及していったのですが、PHSを単なる安物の携帯電話サービスだという印象を多くの人が持つような感じで携帯電話各社が携末が0円で売り、基本料も下げるなどかなり激しい競争が携帯電話各社とPHSとの間で繰り広げられました。

ターニングポイントになったのはガラケー本体でもインターネットのできる「iモード」を始めとしたケータイサイト専用のネット接続サービスの普及だったと思います。今のスマホでインターネットを利用している人には考えられない事でしょうが、携帯電話でしか使えないサイトから情報を利用するためだけに月額利用料が発生するような仕組みに疑問も抱かず、多くの人が「携帯>PHS」という感じに思っているようで、むしろ携帯電話を使う優越感を感じながら月額料金を払っていた方もいたのではないかと私は思っています。

そんな中、端末内でパソコンで使っているプロバイダメールを本体で設定して使え、さらにブラウザも「Opera」が搭載されて定額料金でウェブサイトを見られ、さらにケーブルでパソコンと繋げば今のUSBテザリングのようにしてパソコンでも追加料金なくインターネットが使える、折りたたみ型の今で言うガラホとでも呼べる京セラの「京ぽん(AH-K3001V)」は一部のユーザーの間では話題になりましたが、料金や使える幅の広さとかを総合するとモバイルデータ通信はPHSの方が相当優れていてお財布にも優しいものだったのですが、多くの人はその事を知らないまま、ただPHSという名前だけで判断され、端末内だけに閉じられたケータイサイト内だけのインターネットを使っていました。

その後、ケーブル接続だけでなくBluetooth接続によるテザリング機能が付いた折りたたみガラケータイプの端末WX310Kも同じ京セラから後日発売されたりして、ある意味今のガラケーよりも自由な機能を使える端末も多くPHSにはありました。携帯電話と比べると利用エリアが限られることだけが残念でしたが、モバイル通信はスピードが遅いこともあり今の携帯のデータ通信料金より安く定額で利用できたので、私はなぜわざわざ端末を一つで済ませるためだけに高いデータ通信および情報料を払い続ける人が多いのかと思っていました。

ただ、そうした自由に安いデータ通信が使え、テザリングも追加料金なしで使える考え方というのは、携帯電話回線を使ったMVNOのSIMやSIMフリースマホやタブレットに受け継がれているような気はしています。もちろん直接店舗へ行けばアフターサービスが受けられる携帯大手キャリアに入っていた方が安心される方も多いかとは思いますが、自分で工夫する中で同じ事が相当安くできるなら、あえて大手キャリアにこだわることはないという風に考えがちなのは、元々私がPHSを使っていたからこそ培われたものだと思っています。

まだ正式にPHSが一般向けの提供を終了するというアナウンスはありませんが、Y!mobileでPHSをまだ使っているという方は、安易に契約を巻き取られるのではなく、あえて別の道を探すのもいいのではないかと個人的には思います。


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