「ワンセグにNHK受信料支払義務有り」総務相発言の影響は?

先日のエントリーで、さいたま地方裁判所で、ワンセグ搭載のスマホ・ガラケーを持っていれば自宅にテレビがなくてもNHKが受信料を請求するのは適切ではないという判決が出たことをお知らせしましたが、その判決を受けて政府側の高市総務相が記者発見で発言をしたことが話題になっています。

「携帯の受信機も義務の対象と考えている」
「(裁判については)NHKが控訴するとコメントしており、推移を見守る」

時事通信社が2016年9月2日に発信したニュースでは大臣のこのような発言が紹介されています。判決の内容とは正反対の内容を政府が打ち出してきたことで、多かれ少なかれ上級審の裁判官に対してはプレッシャーになることを見越して出したものかとも思われます。

このニュースを受け、多くの方が様々な印象を持たれるかと思いますが、過去の事例から類推すると、こうした政府の意向というのは民意とは関係なく通されてしまう可能性があるので、最高裁までこの裁判が行って最後にNHK側の勝訴になり、ワンセグの入っているスマホやガラケーを持っていれば、他にテレビを持っていなくても受信料の支払いを請求された場合の対策を今の時点で考えておいた方がいいように思います。

ただ、勘違いして欲しくないのですが、すでに自宅にテレビがある場合は何台ワンセグやフルセグの見られるスマホ・ガラケーがあったとしても受信料はテレビの受信契約の中に含まれますので、問題になるのは今後引っ越しや一人暮らしを機にテレビをやめようと思っている人がスマホやガラケーにワンセグ機能が入っていた場合が主に問題になるということです。

まず、多くの方はまだまだMVNOの格安SIMよりも携帯大手3社により通信機器や通信カードを利用していると思いますので、大手三社の現行の端末でワンセグによるテレビが見られない端末があるのかないのか、その点を調べてみました。なお、小さい子供用のみまもりケータイについては調査から外しています。また、以下のリストについては極力最新のものを掲載しているつもりですが、もしかしたら漏れがあったりすでに販売が終了しているものもあるかも知れませんが、その点はご了承下さい。

・NTTdocomo

(ガラケー)
F01G(らくらくホンベーシック4 シニア用)
SH-03H(ビジネスケータイ カメラもないガラホ シャープ製)

(スマホ)
iPhone
スマートフォン for ジュニア2(お子さん用スマホ)
Nexus 5X

(タブレット)
iPad
d-02H(dtab Compact)

・au

(ガラケー)
かんたんケータイ KYF32(4G LTEケータイ)
かんたん携帯 K012(3Gケータイ シニア用)

(スマホ)
iPhone
HTC 10(HTV32)
Qua phone PX
Aquos U(SHV35 シャープ製)
Qua phone(KYV37)
miraie(お子さん向け)

(タブレット)
iPad
Qua tab px
Qua tab 02
Qua tab 01

・ソフトバンクモバイル

(ガラケー)
かんたん携帯8(シニア用)

(スマホ)
iPhone
DIGNO F(京セラ製)
nexus 6P
DIGNO U(京セラ製)

(タブレット)
iPad
Lenovo TAB2

こうして見ていくと、見事に国産メーカーのスマホやガラケーはそのほとんどにワンセグが付いていることがわかります。ワンセグが付いていない高性能のスマホということになると、まさにiPhone一択になってしまいそうです。更に次期iPhoneは防水機能が付くのではないかと言われていますので、スマホ単体でNHK受信料を払いたくない方に向けてはiPhoneが一番おすすめすべき端末になってしまいそうです(^^;)。

あと問題だと思う事には、スマホ以上にガラケーのワンセグ搭載率が高いという事です。一通り三社のガラケーを見て感じることは、シニア用のガラケーが主で、後は「機能が付いていない事が売り」というドコモのSH-03hが目立ちますが、おサイフケータイが付いてワンセグが付かないというようなものは現在には存在しないので、ガラケーを主に使われる方でワンセグを使いたくない場合は他の機能についてはあきらめるしかないでしょう。

今回の総務相の発言によって、普段全くテレビを見ない人を中心にもしワンセグ搭載端末の買い控えが本当に起こるとしたらどこが影響を受けるのでしょうか。iPhoneを売っているAppleは儲かるだろうということはわかりますが、iPhoneを使いたくなくてワンセグも使わないので、Androidスマホでワンセグが付いたものは欲しくないという場合、上記リストの中から選ぶという選択が一つあります。

また、MVNOに移って新たにSIMフリースマホを購入しようとする場合も、国内メーカーの発売しているSIMフリースマホ、富士通・シャープなどのスマホには現在全てワンセグが付いているので、ワンセグがいらない人は中国や台湾、韓国といったメーカーのSIMフリースマホを使うことになるでしょう。そのようにしてユーザーが海外製スマホにある程度流れることになれば、回り回って国内メーカーを苦しめることになるかも知れません。なぜ日本の政府が国内のスマホメーカーの営業のじゃまをするのか? こんなことも今後話題になるかも知れませんね。

また、MVNOの中では独自の製品ラインナップのあるFREETELあたりがうちのスマホならNHKの受信料は払わなくていいものを集めています(^^;)と、ポケモンGO対応のスマホはこれですとやったように攻勢を掛けてくるかも知れません。これは、他のMVNOでも同じようなセールストークで営業を掛けていく可能性はあります。

まだこの話は一般には知られていない話ではありますが、自宅のインターネットの回線を変えてもらうセールストークで「ADSLやメタル回線はもう使えません」というようないい加減な情報に基づくトークにより多くの人が光回線に変更した事実があったことを考えると、同じようにNHK受信料の契約問題が話題になった頃に合わせて「今持っているスマホだと持っているだけでNHKに受信料を取られますよ」というトークを使ってスマホを売ろうとする業者も出てくるかも知れません。

ただ最初に書いた通り、すでにテレビが自宅にあるならば、スマホでワンセグが見られてもさらに追加で料金が請求されることはありません。それにしても、こうした混乱を引き起こす可能性のある政府関係者の発言が、今後どういった形で議論され、今後の裁判にどう影響していくのか、それも合わせて注目していく必要がありそうです。


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