ここのところ、格安SIMの販売手法について、今までのようなシンプルなものから少々変わってきているような感じを受けます。以前から携末の同時購入により分割の24回払いにすることで本契約はいつでも解約できても本体の割賦購入分が残ってしまうのでそれまではと使いがちになることはありましたが、最近のUQ mobileや楽天モバイルの新プランのように、MVNOというよりも第4の通信会社であるY!mobileをターゲットにしたことで、2年の長期契約を基本にするというものも出てきています。
もう一つ最近の傾向としては、以前紹介したFREETELのキャンペーンだけでなく、IIJmioやOCNモバイルONEでもほぼ同時にアナウンスされた「music.jp」のオプションです。このオプションについては、月額400円(税別)のオプション料金で「music.jp」で使えるポイントを毎月提供したり、初期費用を無料にしたりと、どうしても「music.jp」を使いたいという人にはいいオプションなのかも知れませんが、私などはどうも、過去に携帯大手3社が契約時に付けさせられていたオプションのサービスとダブってしまうのです。
もちろん、欲しくなければ最初から入らなければいいのですが、今後の事を考えると、例えば端末とセットで入ると値引きをしたり、店頭で売る場合に販売員の人がオプションを強く推してきたりするような事になると、MVNOの収益は上がるでしょうが、安いと思って入ったのに気が付いたらそんなに安くなっていなかったというイメージがMVNOに付いてしまう可能性も0ではないでしょう。
となると、「格安SIM」自体のサービス内容は変わらないものの、無駄なものを一切省いて使うために自分でいろいろ調べた上で加入する派と、何だかわからないけど格安SIMというものに入るにあたって、業者の説明を聞いて勧められるまま様々なオプションに入って使う派と2極化してくるのではないかという気もします。
このようなMVNOのサービスに紐付けされたサービスを使っている場合、もう一つ考えなければならないことがあります。自分の意志でオプションサービスに加入し、便利に使っている場合に、もし何らかの事情で今使っているMVNOを解約し、別のサービスに移った場合、移った先のMVNOでオプションサービスを用意していない場合、改めて単独でサービスに入り直さなくてはならなくなり、当然料金的なメリットも失なわれてしまいます。そうしたストレスにより解約を防ぐ狙いもこうしたオプションサービスにはあるということを理解した上で加入すべきでしょう。個人的には多少利用料金はかかっても、どのMVNOに移っても使えるサービスに入っておいた方が急にサービスが使えなくなることを考えなくてもいいので、一つの考えではありますがそんなやり方をおすすめしておきます。