ガソリンが静電気で引火した事故のてんまつ

先日、静岡県裾野市のセルフ式ガソリンスタンドで、小型バイクに給油した男性が、静電気からバイクに出火したことが全国規模のニュースになってしまいました。基本的には静電気を放電するように給油する前に専用のシートにタッチする必要が言われています。ただ、この話には続きがあって、この男性の静電気放電をしなかったこと以外にも過失らしき話が出てきています。そこで、改めてガソリン給油の危険性について考えてみたいと思います。

地元のテレビニュースによると、何と火事を起こした男性のバイクは給注口が壊れていたそうで、そのため、給油タンクの油量計が取り付けられている金属板のねじをはずした穴から給油を日常的にしていたとのことです。そのため、普通に給油口からガソリンを入れる場合でもあふれる状況は有り得るのに、今回問題になった給油についても、バイクだけでなく床も動画では燃え上がっているように見えたのは、それくらいガソリンをこぼしていたのではないかという可能性が疑われます。

ガソリンは常温でも簡単に気化するので、そこに静電気が発生すれば簡単に火が付いてしまいます。幸い店員が気付いて消火したことにより、バイクの一部が燃えただけで怪我もなかったということは良いと思いますが、明らかに整備不良のバイクに日常的に給油していた男性はその責任を問われる可能性があります。

私自身も原付バイクを利用することが多いので、セルフスタンドで給油することは良くあるのですが、自動車の場合は自動停止するくらいまで給油すれば十分なのでめったにガソリンがこぼれることはありませんが、バイクの場合はタンクの容量が少なく、一回の給油で長く走りたいと思ったら、できるだけぎりぎりまでガソリンを給油したいと思う方は少なくないでしょう。給油レバーを全開にせず、給注口の中を見ながらゆっくり注げばまずこぼれることはないだろうとは思いますが、それでもちょっと気を抜くとこぼれてしまうこともあります。そうなるとやはり給注口付近から静電気で発火してしまうリスクは拭えないので、給油口を開ける前にきちんと自分の体にたまった静電気を放出させるため、静電気放電シートを1秒間は触ることが大切だと言うことです。

今回の火事騒ぎでは、単なる地方のセルフスタンドでの出来事であったものの、安全対策のために24時間カメラで録画されていることから、ネットをやっていない人でもその様子をさらされてしまう可能性が十分にあることを実証してくれたように思います。そんなことも考えながら細心の注意を払った上で給油を行ないましょう。

その他のセルフスタンドでの給油時の注意点として、給油しながらスマホを使わないという事が言われています。これは、通信を行なうことにより電磁波の影響で気化したガソリンに引火して火事になる可能性が0ではないということと、スマホの画面を注視しながら給油すると注意力が散漫になり、普通ガソリンをこぼしそうにないような場面でもこぼしてしまう危険性があるからなのではないかと言われています。最近ではセルフスタンドでの給油が当り前になってきたような部分はありますが、やはり劇物であるガソリンを扱うことには違いないので、自分がニュースの主人公にならないように、気を付けて給油するようにしたいものです。


カテゴリー: 防災関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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