中距離の移動手段に悩む

毎年この時期に静岡から京都まで片道約300キロの行程を出掛ける用事があるのですが、微妙な距離であるだけに状況によって現地までの交通手段をどうするかで悩むことになります。これが北海道や九州だったら飛行機か新幹線で必要に応じてレンタカーでも借りるという考えでいいのですが、確かに長い距離ではあるのですが新幹線でなくても当日中の往復が可能な「中距離」とも個人的には思える距離の移動なので、料金的なことだけでも、時間的なことだけを理由にして交通手段を決めたとしても、実際に出発日周辺に何があるかで手段を変えることもあります。

というのも、例えば台風が日本に向かってきていて、出発地と目的地の間を進んでいるときに鉢合わせしたら、まず飛行機は運行休止になるでしょうし、鉄道についても一定量の雨や風によっていったん止まってしまったら、迂回できる路線がない限りは足止めをくらってしまいかねません。

さすがに大きな地震が起きたら無茶な移動は諦めるしかありませんが、最近では天気予報が晴れの予報でも突然にゲリラ豪雨が降ってきたりします。昨年、京都へ出掛けて帰ろうとしたところ京都周辺で大雨があったようで、本来乗る予定の電車が来ず、全体的に30分くらいの遅れが新快速を中心に出ていました。その時はあくまで局地的に短時間降っただけだったので、何とか普通列車を乗り継いで帰って来られました(その時は一日でJR普通列車乗り放題の「青春18きっぷ」で往復という強行軍でした)。しかし、雨が続いていたら途中で繋げなくなることも予想できたので、在来線が遅れていてその先が止まっていることが判明した場合、もし同時刻に新幹線が動いていれば動いているうちに乗り換えて帰ってくるという手段も考えなければならないところでした。

幸いにして昨年の京都からの帰りについて、雨は京都と大阪付近で激しく降っていただけだったので、何とか普通列車を乗り継ぐことができ、多少時間に遅れは出たものの何とか無事に帰って来られましたが、今年に入ってはいつどこで数時間も身動きが取れないようなゲリラ豪雨が降ってくるか全くわからないので、同じ手段を使うにしても常に雨雲の動きには注意しながら、のほほんと電車に乗っているわけにもいかなくなりそうです。

そんな事もあるので、ぎりぎりまで交通手段は決めたくないのです。天候さえ安定していれば新幹線を「こだま」にすることで安く乗れるJR東海ツアーズの出しているツアー商品(乗車券ではありません)「ぷらっとこだま」なら私の最寄り駅である静岡駅から京都駅まで指定席でも片道7,700円と格安で「こだま」と言えども新幹線なので寝ているうちに帰って来られて実に快適なのですが、このチケットは当日の購入はできず、さらに乗車券ではないので悪天候で遅れがあっても変更はできず列車に乗り遅れたら無効、チケットを買った列車が運休の場合のみ払い戻し対象となるという風に、いろいろ制限があるのです。ぷらっとこだまを利用する場合、もし現地で何か天候によるトラブルがあった場合に怖いというのが正直なところです。天候が安定している季節ならいいのですが、不安定な季節というのは本当に考えてしまうのです。

天気予報で当日の現地の天気が安定しなさそうな場合には、とりあえず行けるところまで安く移動できる季節きっぷの青春18切符を使い、もし在来線のトラブルがあった場合、新幹線が動いていれば使うか、どうしようもなくなったら早めに沿線上にあるビジネスホテルに入ってしまっても新幹線より安く帰って来られたりするなど、行動予定の変更がしやすいのは普通列車を使った18きっぷを使った旅の方だったりすることもあるのですから、当日までの判断はなかなか難しいものです。

さらに、「ぷらっとこだま」より安く京都に行くのに、深夜バスを使うという方法もあります。料金は静岡駅から京都までは7,000円から7,200円(事前割引なしの場合)くらいで、バスの中で車中泊をして午前6時前に京都駅に着きます。ただ、深夜バスは普通列車と比べても席こそセパレートなものの他の乗客との関係もあってゆったり休むことは難しく、事前予約しようとしても満席で乗れない場合もあります。以前は京都での用事を済ます前に早朝観光をするためにこのバスに乗って行ったり、逆に京都在住の友人と飲みに行った後に乗って翌日早朝着という形で利用したこともありましたが、バスの運行の関係上、京都発でなく大阪発であったため、すでに京都駅から乗ったら周りはUSJで遊び尽くした人たちが爆睡していて席に付くことも大変で、個人的にはかなりストレスがたまるのでどうしても現地で滞在する時間を確保したい場合以外はおすすめしづらいです。

あと、鉄道でない公共交通機関の宿命として、高速道路を走る路線ということで、天候だけでなく事故による渋滞や、全く動かずに時間だけを浪費する可能性もあり、さらに公共交通機関なので自分の勝手で途中で休んだりすることもできないので、事前にチケットを入手してしまったら、とにかく当日は天候不順も事故も起こらないで欲しいと願うしかないでしょう。

そう考えると、同じ高速道路を走ることになりますが、自分の車に乗って京都の手前まで行って、パークアンドライドの仕組みを使って往復運転というプランも十分に有りではないかと思うのです。実際に京都まで行く時には浜大津の駅に隣接する駐車場を利用するのに、指定の切符を購入すると、駐車場の一日料金が500円で利用できる仕組みがあり、過去に何回か利用しています。特に浜大津の駐車場は名神高速の大津インターからすぐなので渋滞とも無縁で、特に帰りは駐車場からすぐに高速道路に乗れますので車で京都観光を考えている方にはおすすめの方法だと思います。

もっとも車を使っての旅は全ての行程を自らの運転で行くということになると体力がないととてもだめですし、疲れたまま運転していると自ら事故を引き起こしてしまう可能性さえあります。人によっては自ら運転をすること自体がNGだという方もいるかも知れませんが、自ら運転して行くということになると、ゲリラ豪雨のような事があったとしても自分のペースで休んで行くこともできますし、台風の場合は時刻表にとらわれず台風がまだやって来ない時間に出発したり、台風のコースによって自らの運転するコースを変えて行くこともできます。

そんなわけで、最近ではあえてぎりぎりまで交通手段を決めず、前日に18切符を利用回数分買うか、天気予報で全く心配がないと判断したら新幹線利用の「ぷらっとこだま」にするか、とにかく天気予報を見ながら判断し、もし当日の天候悪化で足止めをくった場合に備えあえて公共交通機関を諦めて車で出掛けるというパターンもしっかり持っておきます。車で出掛けた場合は、もし帰りに大雨や台風に行く手を阻まれたら、車中泊のために準備した寝床で仮眠を取り体力の回復も待ちながら進もうかと思っているのですが、予定している今月末の週末には、今週末のように台風がやってこないことを正直祈りたい気分です。


カテゴリー: 旅コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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