日本版GPS衛星みちびき4号打上成功でどう変わるか

昨日、種子島宇宙センターから打ち上げられた日本国内でGPSと一緒に利用できる日本版GPS衛星「みちびき4号機」の打ち上げが成功したと発表されました。実際に運用されるのは表題の通り来年の4月からということになるのですが、これによって日本が上げている日本版GPS衛星の数が増えるため、日本国内での利用が更に便利になることが予想されています。

そもそも、インターネットの仕組み自体と同じく、GPSというものも本来は米国の軍事用に使われているものを民間でも利用できるようになっていますが、軍事用途ということで一つ問題がありました。というのも、技術的には十分自分のいる位置を正確に表示することができるはずなのですが、実際に米国のGPS衛星だけを利用して表示できる現在位置というのは数メートルずれて表示されるようになっています。

これは、世界的に使われる場合、米国がいつ敵対するかも知れない相手国にも同じように正確な情報を提供することを避けるためなので、軍事利用のおこぼれを使わせてもらっている日本としてもその事自体に文句は言えません。現在はスマホをカーナビに使う人や、歩きナビにも使っていたりする方もいることもあり、日本政府は独自の日本版GPS衛星の打ち合げを継続して行なっており、今回の「みちびき4号機」の打ち上げなどによって、2018年度からの日本版GPS衛星の数は1機から4機に増えることになります(常用は3機の予定)。

一般的に、安定した高精度測位のためには最低でも8個の衛星を端末の方で捕捉する必要があるということです。今まではきちんと測位をするためには米国のGPSを最低7個使い、日本版GPSは1機のみの運用だったため、何かのトラブルが起こると全て米国のGPSに依存することになってしまいます。そうなった場合、急に位置情報受信の精度が落ちる可能性をはらんだ状態で使っているのですが、日本版GPSの数が増える2018年度からは日本版GPS衛星を多く捕捉することで、スマホのような端末でも常に正確な位置を表示することができるようになることが期待されています。

さらに、正確な位置情報を測定することは今後の交通インフラにとっても重要になっていくことが予想されています。政府では2023年度までにさらに衛星の数を増やし、7機体制で回し常時5機にまで増やす計画になっているとのことです。最終的には米国のGPSに頼らなくても済むように日本版GPSの整備を行なっていくことは、マスコミではほとんどその重要性については報道されませんが、大変大事な事だと思います。

昨日から始まった衆議院選挙の結果によってこれらの方策はどこが政権を取っても変わらないと信じたいですが、この計画の通りに日本版GPS衛星が整備されていくことになると、夢の自動運転の車が実用になった場合、誤動作を心配することなく正確に日本国内をどこでも走るために必要不可決な技術になるでしょう。

私を含め、多くの日本に住んで日本国内のインフラを使っている方は、全てが日本国内のコントロールのもとにあると思って様々なものを使っているケースがほとんどだと思います。しかし、現状では米国からGPSの信号をストップされた場合、かなりの混乱に見舞われる可能性は十分に考えられます。電気・ガス・水道のように、日常生活で不可決なインフラの中にはGPSの情報もあるわけですので、まずは来年度からの日本版GPSの本格運用に期待したいところです。


スポンサーリンク

コメントを残す