高速道路上で車道に降りるのはどれほど危険か

先日このブログでも紹介した東名高速下りで、故意に進路を遮って後方のワゴン車を停車させ、あろうことか自ら車道に降りて後ろの車に因縁を付けている際中に後ろから来たトラックに追突された死亡事故について、直接事故を起こさなかった前方にいた乗用者の運転手が逮捕されました。報道されてからあまりにも早い逮捕で、そちらの方にもびっくりしたのですが、それだけ大きな関心を世間では集めていたということになるのでしょう。

このニュースが大きく報道されることになって、高速・一般道に限らずたまたま鉢合わせした運転者同士がいざこざになった時、あまりに理不尽な行為をすれば逮捕されて刑務所行きもありうるという事を多くの人に知らせてくれました。今後は駐車スペースでのいざこざがあったりしてもその続きを道路上に持ち越す事は止めて欲しいですし、高速道路の車道上で車を停めて降りる事の危険性を多くの人に感じてもらえればいいと思っています。ただ、ニュースを見ない人もいるでしょうし、見ても自分と関係ないと思っている人も少なからずいそうで、なかなかすぐに状況が変わるとも思えません。ということで、車を使って旅をしていて、あおられたり嫌がらせを受けたりした場合にどうすればいいのかという点についてここでは考えてみます。

まず、長距離を車で移動する場合、今回の高速道路上の事故の悲惨さを見た場合、高速を走るよりも一般道を走った方が危険が少ないのではないかと思う方もいるかも知れません。ただ、今回の東名下りの事故のように、時間はかかるにしても当時者の車だけではなく事故が起こった時に現場を通り抜けていたり、反対方向からすれ違っていた車があった場合、NシステムやETCを利用して高速道路を通過した記録が残っているので、そうした記録を解析した上で目撃情報やドライブレコーダーの映像を出し、逮捕まで至ったことが想像されます。このような対応は高速道路だからできる事でもあります。

また一般道を逃げた場合、大通りから一本も二本も細い道に追い詰められて停止させられると、人気もなく通報するにもどこだかわからないということで、相手のなすがままになってしまう危険もあります。さらに通報したとしても一般道の方が逃げる道は無限にあるので、はっきりとした証拠を押さえていなければそのまま逃げられてしまう可能性も高いです。そのような状況を避けるためには、一般道よりも高速道を使うようにした方が通報もしやすいですし、相手の逃げ道もつぶせる点で有利です。しかし、その中で気を付けたいのが、高速道路上で停止することによる危険です。

もし明らかに集団暴走している車に囲まれてしまったような場合は、身動きが取れない状況で高速道上で停まってしまう可能性がありますが、その場合でも今回のような追い越し車線ではなく、主に走行車線を走り、逃げる場合も右には行かず左側に避けるような形で路肩のガードレール寄りに進み、進めるなら出口や休憩施設などの高速道路会社の職員のいるところで停まるようにします。ただ、それが無理でどうしようもなければ路肩のできるだけ左側で停まりましょう。その際、同乗者も含め決してシートベルトは外さないで全てのドアのロックもそのままにしておきましょう。

走行中の車に追突されて一番恐いのは、その衝撃で車外に放り出される事による二次災害です。今回の事故でも車の中にとどまっていたお子さん二人は命が助かりました。そして余裕があれば距離表示のキロポストの数字を覚えておき、車内から110番して位置情報を伝え、とにかく車の中で救援を待ちましょう。電話をそのままつないでおけば、その内容は録音されていますので、実際に暴力を受けた場合、後々の証拠にもなります。

相手の車が一台で尋常ではない感じで煽られ続けてしまった場合は、同じように左側の走行車線をゆっくり進みとりあえず110番してそのまま止まる事なく走り続けるようにした方がいいでしょう。警察が対応してくれることになれば、その指示に従って走行するようにしましょう。

今回の事故がどうしても高速道路上で止まらないといけなかったのかどうかはわかりませんが、そういった事を考えると、多少無理をしても止まらないで走り続けることが安全を確保することにつながることはわかるでしょう。場合によってはゆっくり走ることによって同じ速度で走り続けられなくなってそのままいなくなってくれるかも知れないので、高速道路の最低速度についての知識も持っておいた方がいいでしょう。

高速道路上で最低速度の表示がある場合はその速度まで落としても違反にはなりませんし、何の標識もない場合は基本的には50km/hが最低速度です。もし登坂車線がある道なら、この車線は大型トレーラーが必死になって坂をノロノロ登っていく車線なので、さらに速度を落としても違反にはなりません。もし登坂車線をノロノロ走っている状態で真後ろをぴったり付いて来る車があったとしても慌てずにスピードをキープして警察の指示を仰ぎましょう。相手が付いてくる時間が長ければ長いほど、警察車両が現場に来てくれる可能性が高まります。

なお、高速道路の車道に停まってしまう事の危険については、政府広報オンラインのページに詳しい記載があります。一度しっかり読んでおくことをおすすめしておきます。

http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201307/5.html

実際問題、高速道路上で故障した場合にはどうしても車道で停まらなければならないわけで、その場合は上記の内容の通り、車道に立つのではなくガードレールの外の道路外に出て周辺の状況を見ながら救援を待つことが良いとされています。私自身高速道路を走っている時、まれにではありますが高速道路の路肩に車が停まっているのを見る場合がありますが、走行車線にまで人が出て来ない限りはそんなに危なくないのではとも思えます。しかし、実際に高速道路上で起こった事故では、救援に来たJAFの職員が巻き込まれた死亡事故もあるということで、決して高速道路に止まることを甘く考えてはいけません。

現在のJAFが高速道路に停まった状態で救援に行く場合、一台で来るのではなく2台でやってきます。一台目が救援作業を行ない、二台目は後方から車が来る場合に危険を作業している人に知らせるための警戒のみを行なう役割を担っているのみです。ということは、それだけ高速道路で作業することには大変な危険を伴うということで、素人が救援になかなか来ないからとスペアタイアの交換くらいならという事でも決してやってはいけない事だということは少なくとも知っておいていただきたいです。

さらに、もし路肩に緊急避難的に車を停めたような場合でも、その車道で渋滞が起こった時には別の危険も生じます。渋滞した時に必ずいるのが空いている路肩に入って渋滞する車を抜かしていく車です。もし路肩上に故障車が停まっているだけでなく、人が路肩に降りて作業をしていたら、路肩を抜けようとした車の行き先はどこにもなく、そのまま突っ込まれる可能性は高くなります。かなり頻繁に車の往来がある高速道路ですが本当にちょっとした事で(先頭の車が少しスピードを落としただけでも)渋滞になってしまう可能性がありますので、何とか走れるならできるだけ出口でも休憩施設でも、バス停まででも走り、安全が確保できる所でないと停まらないように考えることも必要かなとも思います。


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