「Japan Expressway Pass」利用者との事故について

前回の内容の中で少しだけ触れました「Japan Expressway Pass」の運用について、ちょっと気になったことが出てきましたのでここで書かせていただきたいと思います。「Japan Expressway Pass」とは日本国内を高速道路で移動する際、海外からの観光旅行客(基本的に日本人が使えないのは日本全国のJR線が利用できる「Japan Rail Pass」と同じ)のみが使える高速道路の定額通行パスです。7日用と14日用があり、7日用は2万円、14日用が3万4千円で、レンタカーを利用する場合、事前の申し込みが必要で、東日本、中日本、西日本の高速道路で利用でき、2017年10月13日から発売されるとのことです(既に北海道の高速道路用パスは2008年から販売されています)。

なぜ海外旅行客だけなのだという話は置いておくにしても、このパスは単に鉄道などの公共交通機関が使えるパスと違って、旅行者が自分で車を運転して移動することが前提となっているので、レンタカーが事故をした際の処理を日本語が話せない運転者がどうするのかというところに心配するところがあるように思います。

私自身もこれまで全く事故を起こしていないということはないので、過失割合などの細かい話し合いは保険会社に任せるにしても、運転者同士での連絡先の交換や簡単な話し合いなどを事故直後に行なうことの大切さは承知していますが、事故の相手が全く日本語を喋れない人の場合、どうやって最初のコミュニケーションを取るべきなのか、にわかにはわかりかねます。

不安になったので、私の加入している自動車保険ではどうなっているのか、事故の際の連絡先で多言語対応はされているのかどうかネットから確認してみましたが、英語のできるスタッフが対応する専用の事故連絡のための電話番号は存在しているようです。これは満足に日本語によるコミュニケーションが取れない人用のダイヤルではあるのですが、もし事故の相手が英語を話すことができる人なら、その番号に電話して電話を代わってオペレーターと話してもらうというやり方で、事故相手の事故についての認識を聞いてもらうことができるでしょう。

しかし、相手が英語以外の言葉しか話せない人だったり、こちらとのコミュニケーション自体を拒むような場合もあるかと思いますので、その場合はとにかく警察を呼んでその時の状況を主張することとともに、保険はレンタカーを借りる際に入っているものを使うことになると思うので、こちらから直接レンタカー会社に電話して対応してもらうことになるのかも知れません。その場合は当時者同士の話ができず、お互いの主張が食い違うことも予想されるので、改めて何かこちらで客観的な記録が取れるよう、ドライブレコーダーの設置をすることが今後は必要になるのではないかと思います。

恐らく、レンタカー会社の方でも事故の際にまともに意志疎通ができない人がいる場合に備えてドライブレコーダーをセットした車を海外旅行客には貸すとは思うのですが、話し合いがその場でできないような場合には、事故現場で拘束される時間は、通常の場合と比べても相当増えることも予想できます。特に今回の高速道路用の定額バスが出ることによって、日本の高速道路を走ることになる外国人ドライバーが飛躍的に増えるということになるなら、初心者マークや高齢者のマークと同じように、海外旅行者用のマークを付けていてくれれば、日本国内の道を走るのに不慣れな車だとわかるので、ゆずり合いの運転ができるのではないかと思うのですが。

ちょっと古いデータですが、ネットのニュース記事の中で実際に日本に観光旅行に来ている外国人にレンタカーを貸している業者の方の話を見付けました。観光客でレンタカーを借りた方の中には、明らかにどこかにこすっていて出発時に確認できなかった傷があるにも関わらず、修理代の請求を拒否したまま帰ってしまうような事例も少なからずあり、その分業者の方の持ち出しになることもあるのだそうです。となると、実際に事故の相手が日本語を話せない相手で、明らかに事故なのにそれを認めないような行動を取られたらどうするかということも考えて日々の運転もしなければならないような気もします。

前述のように、観光客用に貸すレンタカーにはドライブレコーダーを装備し、地域によっては海外からやってきた人に貸す場合はそれが外からでもわかる表示を出すようにしているところもあるとは言え、もしもそうした装備のない車と事故をした時の事を考えて、私たちの方でも自衛をしなくてはいけないなと思わざるを得ません。

考えられる対策としては、レンタカー特有のナンバープレートのひらがな「わ」と「れ」の車の隣や前後からできるだけ離れて運転することを心掛けることや、実際に事故を起こしたりぶつけられたりした場合、とにかく相手のナンバープレートの番号や、レンタカー会社の名前のステッカー(レンタカー会社の方で、車を識別するための番号が付いていればその番号も控えておくべきでしょう)や、お互いの車の傷ついた箇所を写真に撮るなどした上で警察に連絡し、日本語がわからないとその場から強引に逃げられたとしても、しっかりと事故があった記録を取っておくことです。

すでに相手が現場にいなくても、記録した写真やドライブレコーダーの動画を見せるなどして、現場検証に来てくれた警察の方にはしっかりと事故状況についての説明を行なうなど、積極的な自衛策を取るように考えないといけないかも知れません。本来はそこまで動くというのは違うかも知れないことではありますが、相手が全く動いてくれない場合は自分で動くしかなく、それが車に乗ることの責任でもあると考えるしかありません。今後も日本国内をレンタカーで観光するようなケースは増えるでしょうからいつ自分が当事者にならないとも限りませんので、こんな状況がすでに起きてきているということは知っておき、いざという時には毅然と対処できるように心掛けておきましょう。


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「Japan Expressway Pass」利用者との事故について」への2件のフィードバック

  1. じゃらばち

    こんにちはブログ毎日楽しみにしています。ドライブエージェントパーソナルのブログの登録をしたら毎日0時過ぎに更新されたブログがメールで来るようになりました。更新されたブログを毎日読んでいくと、てらさんは物凄く博識でいらっしゃるようです。

    Japan Expressway Passですが、なぜ今こんな日本国民を危ない目に合わせようとすることを始めるのか、疑問なのであります。8月に、北海道で、自転車の列 外国人運転レンタカー突っ込む 大学生4人重軽傷と云う記事をみていましたし、また沖縄ではレンタカーの事故率が国内客の3倍にと云う記事も読んでいましたので…

  2. てら 投稿作成者

    じゃらばち さん コメントありがとうございました。

    Japan Expressway Passについては、衆議院選挙の報道で多くの方が知らないまま運用開始されることになると思うのですが、このままでは大きな事故が起きてからでないと話題にならないのではないかと心配しています。今回の選挙についての報道を見るまでもなく、個人がどうにかできるレベルで世の中が回ってくれないということはこの件についても同じだと思うのです。そこで、できることとすれば毎日入ってくるニュースの中からいかに自分の身に降り掛かってくる問題を認識しておくかということは大事になってくるでしょう。

    同じニュースを読んでも、まあそんなに事故など起きないよと思ってそのまま見過ごすか、明らかにこちらの予測と違う運転をする車が増えると思って注意して運転するようにするかは個人の裁量に任されますが、個人的には気になる事についてはいろいろ考えてみたいと思っていますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

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