公共機関を急に「民営化」することの功罪

今年もいよいよ押し詰まってまいりました。本年最後の更新になるかと思います。来年はなかなか厳しい年になるような気がするので、気を引き締めてその対応を考え、このブログで紹介することもあるかと思います。そんな中、ちょっとびっくりした地方のニュースが有りました。

恐らく、全国的な規模からではほとんど注目されないかと思いますが、過去にほとんどの静岡県民にその必要性を感じさせないまま建設と運用を当時の知事が強行するように開港まてこぎつけた静岡県にある空港「富士山静岡空港」があります。

恐らく住民税の中のいくらかかはこの空港のために払っているかと思うので、一回だけですがここから飛行機に乗って利用したことはあるものの、それはLCCが一般的になる前の話で、今だに富士山静岡空港に国内のLCCが就航していない今、いくら地元の空港といっても新しいお店やフードコートができたのを見に行ったり、飛行機が飛ぶところを見に行くというのがせいぜいです。それでも、今年までは「駐車場無料」という前提があったので行っていたものの、昨日の地元紙のニュースではそのメリットすら失ってしまいそうな雲行きになっています。

ニュースの内容は、繁忙期に2000台分もある無料駐車場が満車になることがあったそうで、そうしたケースで搭乗のために車で来た方に確実に停めてもらえるよう、事前予約のできる有料の駐車場スペースを作る可能性について言及があったということです。

最近になって赤字が続く富士山静岡空港では、空港の様々な事業を民営化していまして、新しくなったフードコートや有料のラウンジの増設という効果を生んでいるのですが、そうした赤字対策の一つとして駐車場の有料化というものも念頭にあるのでしょう。

有料化の原因という繁忙期の満車状態というのは、飛行機を利用する人というよりも、空港見学に駐車場を使う人が多いということなので、搭乗者専用の無料駐車場のスペースを繁忙期には広く取ればそれで済むような気がします。見学者は駐車場が満車になっていれば諦めて外の場所へ行くでしょうし、到着する人を迎えるスペースというのは別に取ればいいことなので、現在の無料駐車場というものを変える必要はないような気がするのですが、そこまでして赤字が解消できるのかというと、現在の収益を支えていると言っていい中国人観光客の動向について、もし今後中国とアメリカの悪い関係が日本へも向けば、一気に現在利用している中国人の観光客もいなくなってしまう可能性もあるわけで、駐車場を有料化したところでどうにもなるものではありません。究極の赤字対策は空港自体を止めることだという話もありますし(^^;)、国内のLCCを呼び込み、そこに「駐車場無料」というメリットがなければ、静岡県内に住んでいて今後使おうとは思えなくなりそうな気がするのですが。

今年は沖縄に車と飛行機を併用して出掛けたのですが、行くことが決まってから運賃の比較をすると、近場の富士山静岡空港から全日空を使って往復するよりも、中部国際空港からスカイマークを使った方が車のガソリン代を含めてもかなり安く行けました。さらに、前日から空港近くの東横インに宿泊するとホテルの駐車場を10日間無料で利用できるという特典を使ったので、トータルの出費も抑えられました。また、行く場所や利用するLCCによっては成田空港まで高速バスで行った方が本数も静岡の空港より多くありますし、旅の計画も考えやすいと言えます。

来年には私たちの生活には空港より必要である水道について民営化することが今年の国会で決まってしまいましたが、その結果どんなことが起こるのかということも気になります。空港は使わなければそれで済みますが、水道の場合は使わないわけにもいかないので、都市部ではいいとしても、人口の少ない自治体ではどうなってしまうのか、そんなことも考えてみたくなる年の頼でございます。

本年中は色々とお世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いします。


カテゴリー: 地域情報・イベント | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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