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冗談では済まないネット発信への対策 その3 具体的な炎上情報を把握しておく

 ここまでネット発信の危険性について書いてくると、どうすれば自分や、自分の子供の経歴にキズが付くような事にならないか気になる方も多いことでしょう。これから紹介する事の中には、必ずしも全てが情状酌量の余地もないような悪質な案件だけではないこともあります。しかし、善悪の判断はそれを見ている人によって恣意的に行なわれる可能性が多く、私個人から見てここまで騒ぐことでもないのではと思うような軽微なことでも、その後の対応如何によってネットが炎上することもよくあり、後々まで影響が出たりします。さらに、読む人の勘違いで炎上してしまったような場合、後から間違いだったと訂正を受けてもその訂正が広まらずに非難された内容だけがネット上に残ることもあり得ます。正解をにわかには出せないようなことでも、何が良くて何が悪いのかを判断するためには、地道な作業ではありますが、過去に起こった主な炎上事件の内容を調べ、同様の行動をしないように気を付けることから始められるのが第一歩のような気がします。自分はネット上でプロフィールを公開していないから大丈夫だと思っている方もおられるかも知れませんが、ネットにアップされた写真や動画に出ている情報を解析することで、GPS情報が埋め込まれていなくても撮影場所や個人が特定される恐れはありますので、やはり投稿する前に、この内容をアップして大丈夫なのかということは冷静に考える必要はあると私は思います。ちなみにこれから紹介する内容は、ネット上の検索で集めた具体的な私が問題があるのではないかと思われた行動例です。

・店員を脅迫して土下座させる様子をアップする
・店員が利用客の行動を含む個人情報を公開(有名人に対するものだと一瞬で炎上)
・軽犯罪程度のものでもその様子を明細にアップしたもの(さらに犯罪自慢へと繋がる)
・未成年の飲酒、喫煙(と類推される形でのアップも含まれます)
・バイトによる飲食店の裏での不衛生的ないたずら
・飲食店の客側が不衛生な行動を取る
・公共交通機関の運行妨害など
・嘘や捏造の投稿(異物混入を自作自演など)
・個人が特定できる情報をアップしてのネット上の通報行為(通報は警察などに)
・いじめの加害者がその内容を投稿
・動物への虐待投稿
・仕事上の客への不満をストレートに投稿(秘密の暴露も含む)
・問題行動をアップ後に非難コメントへの挑発行為を行ない炎上拡大

 これらの内容については、リアルタイムなものだけでなく、過去の思い出話のような場合でも問題が出る場合がありますので注意が本当に必要です。今回挙げた事例に漏れている行動や、今後違うパターンで炎上する事例も出てくるかも知れませんが、基本的な所はおさえたつもりでおりますので、今後の参考になればと思います。

冗談では済まないネット発信への対策 その2 「若気の至り」は通用しない?

 前回はあくまで基本的な考え方を紹介しましたが、十分にネット社会の危険さを教わった人でも、あえて炎上確実な中に飛び込むような人もいます。これは、すでにある程度の年齢に達した方ならおわかりの部分もあるかと思います。いわゆる「若気の至り」というやつで、どうしようもなくモテたかったり目立ちたかったりして、冷静に考えるととてもやってはいけないような事でもやってしまう時期というのが人生の中にはあるということです。

 個人的にはこうした「若気の至り」というのはだれもが通ることなので、やったことについての責任は取らなくてはいけないと思いつつも、ある程度の寛容さを持って社会が長い目で見ながら対応してくれればいいという部分もあるのですが、今の世の中はこのような甘い考えではダメな場合もあります。自分のやったことをいくら反省しても、ネット検索で過去に話題になったネット上の事件の主人公の名前を入れると、当時のまとめサイトが出てきてしまうような状況もあるので、「若気の至り」を一生背負っていくようなことにもなりかねないのです。

 具体的に何が起こるかはその時になってみないとわかりませんが、月日が経ってとても恥ずかしくて人様には言えないような若い時の行動がそのままネット上に残っている状況を想像してみて下さい。人間の成長の過程の中で就職や結婚などの節目に当たる際にこの行動が蒸し返され、例えば小学生の時に行なった行為が元で人生の次のステップに進めなくなったらこれは悲劇です。もちろん、長きにわたってネット検索の内容が消されずに残る事に歯止めをかけようとする動きはあるにしても、完全に過去の行動がネットから消えるかどうかはその時になってみないとわからないのです。

 自分の中である程度の判断ができるようになればいいのですが、まだ自分自身の行為の善悪を冷静に考えることが難しそうな年代の子供にスマートフォンを持たせたいと思った場合は、最悪こうしたことも考えて、家庭内でしっかりと話し合った上でスマートフォンを使わせるのか通話とGPS通知を持つ電話機にするか、というところから考えた方が私にはいいのではないかと思いますね。そして、若気の至りは実生活では仕方がなくても、ネット上に持ち込まないように回りの大人たちがしっかりと行動の把握に気を配り、もしネットに持ち込んだ痕跡を見つけた時には、できるだけ早くに内容の削除および、状況によってはアカウント削除を含む対策を取るようにすべきでしょう。

冗談では済まないネット発信への対策 その1 ネット発信の危険性を知らないという問題

 このエントリーを書いている時点で、動画サイトに自分のやった犯罪的行為を動画サイトに投稿し、逃げるように移動していた少年が逮捕されたことがニュースになっています。ここ連日のテレビ・新聞などでは大々的に報道され、多くの人から注目されていることに動画投稿主本人が陶酔している感じもしますが、この文章を例えば半年後に読み返した場合、果たしてどれくらいの人がこの事件について記憶しているかは怪しいものです。それくらい世の中の流れは早く、一時は注目されてもその後は誰からも相手にされないようになりかねないという冷酷な現実があることをわかってほしいと思います。そうはいっても、誰でもスマートフォンでSNSや動画サイトにアクセスして投稿も自由にできるようになってこの種の事件がなくなる方向に行かないのは、今のネット社会の危うさについてきちんと教えてくれる人がいないというところにそもそもの問題があるように思います。家庭環境にもよりますが、テレビコマーシャルではランドセルとセットにして、格安スマホを小学校に上がったばかりの子供に持たせることへのニーズを喚起するものまで出てきています。こうした現実を踏まえ、早いうちからの対策を講じる必要があると思えます。

 家庭でも学校でも、何をやってはダメかという形での教育は今も昔も普通に行なわれていると思います。恐らく子供の側もある程度の善悪の判断は付いていると思うのですが、今の世の中は子供だけではなく、大人であっても自分が行なった犯罪行為の一部始終をツイッターや動画サイトにアップして自分で墓穴を掘る場合があります。なぜそうなるのかは一概には言えないと思いますが、ひとつにはスマートフォンによるネットの仕組みをわかった気になって使っているところにまずは問題があるのではないかと思います。

 というのも、昔からガラケーでインターネットを楽しんでいた人がスマートフォンに乗り換えることによって、キャリアメールおよび携帯電話会社が提供する公式サイトでの利用を中心にウェブサイトを楽しんでいたユーザーが、スマートフォン特有のネット利用についての脆弱性について考えないまま使っている可能性が考えられます。キャリアメールのやり取りは個人間同士の情報のやり取りなので、例えば今問題になっているような行為の動画および写真を同報メールで友人に送り共有したとしても、外部へのそのままの形での流出はあり有ず、かなりひどいことをやったとしても、それ自体の容疑で警察に捕まれば別ですが、多くの場合はだれがやったかわからずにやり過ごすこともできていたでしょう。携帯電話のウェブサイトにおいても、掲示板に何のパスワードも付けずに犯罪行為の写真をアップしたような場合にはこの写真がマスコミに流れて問題になったこともありましたが、多くの場合は掲示板の閲覧にパスワードが設定され、だれもがアクセスできない仲間内だけの掲示板という形で管理されていた場合が結構あったと思います。この場合は携帯電話自体の設定は必要なく、ウェブサイト上でのパスワードを共有しておけばいいわけです。さらに当時はまだネット自体の利用料金も割高で、誰もがネットを使っていたわけではなかったので注目される度合いも少なかったということもあるのかも知れません。しかし時代が変わり、画面が狭くてスピードの遅いガラケーの画面ではなく、今では5インチくらいの大きさで、ネットも閉じられた世界ではないパソコンでのネットと同様なレベルで使えるようになり、さらに以前から比べるとはるかに多い人の目によってネット自体が監視されているようなことになっていることの影響も大きいでしょう。

 ツイッターやフェイスブック、Lineというのは、ネット上のコミュニティとはそこそこ距離を置いている私でも使っているほど(^^;)、多くのスマートフォンユーザーに使われていますが、そこで仲間内だけに発信するつもりでも、きちんと最初に設定を行なわないとその情報は世界中に広がってしまうかも知れません。さらにアカウントの設定を公開にしていると簡単に個人が特定され、もし自分で発信したことが炎上するほどの注目を集めてしまったら、学生だったら学校に、社会人だったら勤め先に連絡が行き、最悪の場合退学や解雇ということにもなりかねません。

 では、学校や家庭では何を教えればいいかということですが、広く誰でも読んだり見たりできる場に、自分のプロフィールおよび、見たことや考えたことをそのまま公開するというのはどういう危険性があるのかということをしっかりと叩き込んた上で、改めて自分のSNSのアカウントを誰でも見られるように公開するのか、友人程度まで共有にとどめるのかを考えさせ、実際にその設定方法までを自分でできるようにするところまで教えるのがまずは大事だと思います。

ドコモXi(LTE)3日1GB制限撤廃の影響

 モバイル通信の環境が固定通信の環境に近づくにつれ、モバイル回線を外出先だけでなく自宅でも使う人が増えている傾向があるのではないかと思います。そうでなければ、テレビのコマーシャルで「自宅ではスマートフォンをWi-Fiで」なんてあおり文句で光回線を勧めないと思います(^^;)。

 全ての通信をモバイル通信で行なっている場合、問題となるのが携帯大手3社の行なっているデータ通信容量の制限でしょう。いわゆるデータ通信放題でも多いところで月に10GB程度で、普通は7GBといったところです。音楽や動画、ゲームで毎日かなりのデータ通信量を使う人はこの制限に泣かされることが予想されますが、そんなヘビーユーザーでなくても制限を受ける可能性があるのが3日間のデータ通信量で制限を受ける場合です。

 ドコモでは総量の制限の他に連続3日間で1GBを超えると、そこから128kbpsと、私の使っている月480円のワイヤレスゲートのSIMカードより遅いスピードが適用になってしまっていました。その制限が撤廃されたことがニュースになっています。この制限を受けていると、モバイル通信だけでネット接続をしている方が、もしパソコンで大規模なアップデータをダウンロードする必要が出た時、その直前にある程度のデータ容量を使っていたら脆弱性を残したままアップデートできなくなる事も考えられます。もちろん、月の制限はありますが、急に大きなファイルをダウンロードする必要性に迫られる事もありますから、今回のドコモの判断はユーザーにとっては有難いものです。

 今後、他の2社が追随するのかということも気にかかりますが、このまま月間のデータ容量の制限を行なうならば、もう一つユーザーのために行なっていただきたいことがあります。今回のドコモのデータ制限撤廃の恩恵を受けられるのはLTEのスマートフォンを使っている人だけですが、スマートフォンは設定を見直さないと、自分で意図しない時にでも勝手に通信を行なってしまうようになっています。こうした通信に高速はいらないと思うので、バックグラウンド通信を高速で行なわないように、専用アプリで高速と低速を切り替えられるようにしてくれれば、普段を低速での通信で行なうことで、相当のヘビーユーザーでない限りは7GBの容量で事足りることにもつながるかも知れません。こうしたアプリは既に一部のMVNO業者から提供があり、低速でも何とか聞けるラジオを聞く時には低速にするなどしていざという時に高速で使える余地を残しておく技を私もIIJmioやOCNモバイルOneを契約している時には使っていました。

 あともう一言言わせていただければ、なぜ制限後のスピードがMNVOが提供する低速でも普通に提供される200kbpsでなく128kbpsで止まったままなのかということですね。200kbpsあれば何とかネットラジオも聞き続けられますが、あくまで最大128kbpsということだと、かなり心もとない気がします。これも、携帯大手3社であまりサービス競争がないからということなのでしょうか。それでなくても大手3社のデータ通信量は高いのですから、細かいところの制限を撤廃するなら、もう少しユーザーのためになる細かい変更を行なって欲しいですね。

雑誌付録の変遷と今

 毎年の11月26日というのは「いい風呂の日」でもありますが「いい付録の日」でもあるというのをたまたま聞いたラジオで知りました。ここで言う付録とは、雑誌に付いている付録のことです。本に付いている付録というと、現在は本体よりも高価な様々なものが出ていますが、時代とともにその内容も変わっていてその変遷を見ていくとなかなか面白いものです。

 昔の雑誌の付録は別冊の本だったり紙で作る工作だったりして、その事に付いて書くだけでも様々なことがありますが、ここではパソコンや携帯端末に関する雑誌の付録についてその変遷を追ってみましょう。

 今も昔もパソコンや携帯端末はプログラム(アプリ)がないと動かないわけで、まだ簡単にネットに繋いでアプリをダウンロードするという考えがない時代、よりどころとなったのが雑誌であり雑誌の付録でした。パソコン黎明期のそれほど複雑ではないゲームのプログラムあたりは、プログラム自体が巻末付録のように雑誌の最後に印刷されていて、その文字列をそのまま入力することによってゲームや様々なプログラムを実行可能になりました。当時はハードディスクもフロッピーもない中でこのようにしてパソコンを使っていたわけですから、どのようにして雑誌で紹介するプログラムを読者のパソコンで実現させるかというのが課題ではなかったかと思います。

 古い話が続いて申し訳ありませんが(^^;)、コンピュータ本体に手入力で入力し続けるというのは大変なので、当時はプログラムを取り込むために、カセットテープレコーダーを直接コードで繋いで、データをセーブしたり、新しいパソコンに入れたりするのが主流な時代がありました。今でもファクシミリを送る場合は、画像のデータを音声に変換して電話回線を使って送受信をしますが、当時は音声データからプログラムへの変換をパソコンに直接テープレコーダーをつなげてやっていたわけです。

 その当時の様々なプログラムの販売方法は、作ったソフトをカセットテープにセーブし、そのカセットテープを売るという形を取っていました。カセットテープを購入した人は、テープをパソコンにセットして使っていました。しかし、雑誌の付録の場合、当時のカセットテープは、レコードと同じ曲が入っているものはレコードと同じくらいの金額で売られているという側面があったためか、雑誌の付録としてカセットテープを付けるというのは高額な付録と認定される恐れがあるため禁止されていました(後にカセットブックという本とカセットテープを一体化したものが出ましたが、もちろん当時はそんなものもありませんでした)。そこで、どのようにして音声データを付録として付けたかというと、今ではとても考えられない方法がとられたのです。

 パソコン関連の雑誌以外にも、音楽や音声を雑誌の付録として付けるために行なわれたのが、レコードより薄くてペラペラしているものの、レコードプレーヤーにかければちゃんと音が出るソノシートと呼ばれる円盤形のディスクでした。溝に刻まれた音声や音楽は手回しの簡単な仕組みでも再生できたので、タレントの声や怪獣からのメッセージなどが入ったソノシートと、針金をソノシートに付けて円盤を回すことで再生できるペーパークラフトの簡易蓄音機が付録で付いていた学習雑誌を懐かしむ方もいるでしょうが、当然パソコンのプログラムは手回しの不規則な再生ではデータ復元ができません。ちゃんとしたレコードプレーヤーにかけ、それを自分で用意したカセットレコーダーにダビングしてからそのテープをパソコンに繋いで、パソコン上でプログラムを実行するというまだるっこしい一連の作業をする必要がありました。

 しかし、感のいい方はおわかりと思いますが、ソノシートを再生する際に表面にホコリやキズがあってノイズが入ってしまった場合、うまくデータをパソコンに入れることができなくなるので、ダビングを行なうにあたっては細心の注意とコツが必要になることがしばしばでした。いくらやってもうまくいかない場合は諦めざるを得ない事もしばしばで、その後に出てくるフロッピーディスクが付録になることでようやく問題なくプログラムの読み込みができるようになり、その後に出てきたCD-ROMでさらに多くのプログラムを使うことができるようななりました。ちなみに、CD-ROMが雑誌の付録として付くようになった時代でも、まだインターネットに繋ぎっぱなしにするようなことはほとんどの人ができず、できても56kbps程度の速さしかなかったので、10MBくらいのアプリをネットに繋いだ状態で読み込むにも相当時間がかかりました。時間とともに料金のかかる通信サービスを使っていると、1つのアプリをネットから落とすだけでも電話代とプロバイダに支払うネット料金が別々にかかり、私は違いましたがネット関連の支払いだけでも月に10万円以上という人も普通にいました。そんな状況の中、ネットに接続しなくても数多くのソフトウェアを自分のパソコンに導入できる雑誌付録のCD-ROMというのは大変役立ちました。

 改めて考えるに、単にアプリをネットから落とすだけでもそれなりの出費を考えなければならない時代から使っていたため、お金を出しても雑誌を買うのが普通という価値観の中でしばらくはパソコンと付き合ってきたわけです。ですからいわゆる低速のモバイル通信にもこんなものかと耐えることができているのだと思いますね。また、目の前の便利さがあっても、簡単にネットから音楽を直接購入しないで、ついCDとして持っていたいというような行動をしてしまうのだなと思います。特に以前はCDのクオリティよりも劣る音楽配信が多かったため、まずはCDを買って、必要に応じて音楽プレーヤーでも使えるようにデータを吸い出すことが普通でした。ただ今ではCD以上の音質のハイレゾ音源のファイルをダウンロード出来るようになったことで、音楽入手をCDとは別にすべきかとも思いますが、音楽CDにはパソコンを通さずとも、安物のCDラジカセでも簡単に再生ができますし、安いパソコンでもCD-ROMドライブが付いていれば、データの取り込みが可能な扱いやすさはまだまだ捨てがたいものがあるように思います。

 そうは言っても、昔からあるものを頑なに使い続けることもさらなる進歩を阻害する元でもあるかも知れないので、こちらも変わって行かざるを得ないでしょう。そうした流れの中、今のパソコン関連雑誌の付録というのが、メディア系から周辺機動系や便利グッズ系に移行してきているというのも面白いものです。今後の雑誌の付録ですが、たとえ豪華なものではなくても、さすが専門誌に付いてきた付録だと思わせるようなものがどんどん出てきてほしいものです。

携帯大手3社との付き合い方

 携帯大手3社の2014年9月中間連結決算が出そろったそうで、その結果、NTTドコモの決算は通話定額の「カケホーダイプラン」への移行が増えたことによって減収減益になり、3社の中でも最下位に沈むということがニュースになっていました。しかし、ソフトバンクが出している利益は海外の投資によるものが多く、実際に通信サービスのみの商売でも一番なのかという疑問がありますし、KDDIの業績についても、光通信とのセット割で契約数を維持しているということらしく、それが本当ならばこれからドコモも光回線との割引をやるという話もあるので、そこでまたかなり契約者が移動する可能性も出てきます。そもそも、今売られている格安のSIMカードはドコモMVNOによるものがほとんどであり、この数をドコモの回線に加算すれば、むしろソフトバンクやKDDIより多いのではないでしょうか。

 あくまで個人としての感想ではありますが、大手3社の売り上げは、本来はもっと低くあってしかるべきではないかと思っています。ドコモの業績が下がったのはカケホーダイへの移行が進んだためというならば、今までは相当の通話料金を取っていたということになると思いますし、データ通信料においても、大手3社の料金大系とMVNOのそれとはかなり差があります。私としてはMVNOの金額でも経営が成り立つのなら大手3社でもこうした料金を扱ってくれればいいのにと思っているのですが、全くそのような兆しすら見えません。それどころか少し前からはこうした通話やデータの料金だけでないところからも、取れるなら取ろうとする傾向が見え隠れします。

 一つの例として、先日、MNPを利用し、Y!モバイルの2回線をauに移した時のことを紹介します。手続きをしてくれたのが家電量販店の店員の方で、その方は別に良かったのですが、契約が終わり端末の引き渡しを待っている時にauから派遣されてきたの思われる人が急に出てきて、今ならタプレットが一括0円で持てるとか、テレビの付いたフォトフレームが0円で持ち帰ることができ、2年間使用料も無料だとしつこく契約を奨めてきました。こちらはとにかく使わない無駄な契約を残したくなくて移ってきたのに、ここで新たな重荷を背負いたくはないので(ちなみに、その時説明してくれたデジタルフォトフレームのプランは通常月850円で、無料期間が終了すると普通に料金を取られます)きっぱりとお断りしましたが、特にデジタルフォトフレームについては、なぜ0円で使えるのに断るのという表情をしていました。恐らく自分がこのプランをすすめることで、顧客に負担を与える場合も有り得るとは思っていなかった(そのような研修を受けていた?)のでしょう。その辺の事情を知らないで、無料ならと契約してしまう方もいるかも知れませんが、そういう人に限って2年後にすっかり忘れていた契約によって請求が来たことに驚き、解約しようとしたら更新月でないから1万円近い高額の解約金を請求されまた驚くという所まで予想できてしまいます(^^;)。もし契約数の維持および増加がこのような勧誘によってされているというなら、顧客のニーズに沿った勧誘とはとても言えないわけで、何でも店頭での説明通りに入ってしまうのは危険です。勧誘する方はトラブルを避けるために一通り中途解約金が出る場合や、更新月の説明はしているので後で文句を言っても契約者側の言い分が通ることはほとんどないと思った方がいいでしょう。個人的には更新月になったらメールでその旨くらいは通知すべきだと思うのですが、現状では自分で契約内容を把握しておくしかないので、その場ではじめて聞いた話については、改めて持って帰って検討し、どうしても必要だと思わない限り加入しないようにするのがセオリーだと思う次第です。

 また、私が通話用プランをauと交わした際にオプションを何も付けないと頭金がかかるが、オプションを付けてくれれば頭金はかからないと言われました。この手法も大手3社がことごとく使っています。私の場合、その額が324円(税込)/1台ということだったので素直に頭金を払いました。この金額は大手3社の中でも良心的だと思います。それでも新規購入時や機種変更時にオプションを付けさせ、オプション解除をするにもパケット通信料がかかるものもある中、面倒でオプション解約をしようとしない人から長い期間オプション料金を取る仕組みというのは大手3社には共通して浸透しており、この点についても端末をそれほど使いこなせていない人への厳しい仕打ちだなと私は思います。よく、スマートフォン初心者が通信業者を選ぶ際には売りっぱなしのMVNOよりも近くに店舗がありわからないことがあったらいつでも聞きに行ける大手3社がいいという話がされることがありますが、とてもじゃありませんがショップに行ったことで本人に必要あるかどうかわからない機種変更を勧められたりしたら、必要のないオプションを付けられて料金負担が増える可能性も出てきます。こうした傾向に嫌気が差し、スマートフォンからプリペイド携帯に変えた知り合いもいたのですが、これもどうかなと思います。きちんと現場でお店の人がレクチャーしてくれれば、プリペイド契約よりも安く電話できるプランも存在しますし、それほど携帯にお金を掛けられない人のために安く維持できる他のプランを勧めることもできたのではないかと思いますね。

 現状では全くスマートフォンを知らない人がスマートフォンが使いたければ、格安スマホとセットで解約自由のSIMカードを売っているところで購入し、最初の設定を店頭でやってもらえばとりあえず使えるようになります。ただ、現状では電話番号の付く契約では無料通話も通話定額もありませんので、通話を多くする方については、電話用として無料通話や通話定額プランがあるガラケーを残すことをおすすめしますが。もしスマートフォンの使い方に困ったら、街のパソコン教室を訪ねて教わればいいわけですし、そのお金を節約しようとして大手3社の契約に固執すると、それこそ相談はタダでもそれ以上の出費を強いられることになってしまいかねません。逆に言うと、大手3社のショップにおいて、契約者の目線に立ったプラン提案と、たとえ頭金を払わせることになっても、必要のないプランやオプションを勧めないようにすればいいだけの話だと思うのですが、それだと業績が下がり社員の方々の給料を上げることができないので、日本の経済にとっては問題だというような話になるのでしょう。本当にそれで景気が良くなってくれればいいのですが、そういう話を信じられる方は大手3社の意向に沿った選択をし、そうでない場合は付き合い方を再考する必要が出てくるように思います。もし今後、MVNO業者による通話定額ないしは繰り越し可能な無料通話付プランが出てきたとしたら、安いガラケー型の端末と一緒に売れば相当大手3社からの移動が来るのではないかと思います。すでに端末の方はfreetelから発表されているガラケーのストレート型端末あたりはいい感じですし、このまま大手の動向が変わらなければ、個人的には将来、全面的に大手3社からの契約引き上げということも考えているところです。

PHSは終わったコンテンツになるのか

 このブログでちょくちょくPHSの事について書いてきましたが、2014年11月でいったんPHSの契約と見切りを付け、携帯電話の掛け放題に移行しました。今まで使っていたキャリアですし、個人的には愛着もあったのですが、決して山の中ではない私の居住地周辺でも着信しないという状況に長い間悩まされてきたので、もしかしたら市街地でもアンテナが間引かれているのではという疑念が不信に繋がったという感じです。

 着信自体はしなくても、私の場合メール専用としてドコモのガラケーを維持しているので、ドコモの携帯電話に転送をかけることで何とか電話を受けることはできたのですが、転送にかかる通話料は30秒20円で請求されてしまうので、頻繁に転送が行なわれると毎月の負担も増えてしまいます。070番号を携帯電話にも移行することが2014年の10月からできることになったことで、このままPHSを続けないで携帯電話に移行することを実行に移しました。寂しくもあるのですが、ここまでのPHSのたどってきた道を考えると、一部の用途を除いてはこのまま継続させるのは厳しいと言わざるを得ません。

 PHSがサービスを開始した当時は、まだ毎月の基本料金が高かった携帯電話と比べ、安く維持することができました。音質がいいというのが今に至るPHSのメリットですが、確かに新しく変えた携帯電話の音質と比べると電波が通じることでの通話品質は高いです。ただし、大出力の基地局を配している携帯電話と比べるとエリアが狭く、移動中の使用に不安定さが残ることは仕方のない部分でありました。

 そこで、PHSが打ち出してきたのがデータ通信におけるさまざまなプランです。携帯電話より先にメール使い放題のプランを打ち出したり、メール専用のスタイラスペンの付いた端末を出したりしました。今でもY!モバイルのケータイプランでは基本料のみでメールは使い放題になっています。さらに、パソコンや携帯端末に繋いで行なうことのできる通信カードを販売し、月3,880円という価格で、当時としては画期的なデータ量および時間に関係なくつなぎ放題のプランを出してきたことにより、外でインターネットをやる場合にはPHSを使うことが普通になっていた時期もありました。さらに言うと、日本で初めて実用的に使えたスマートフォンは何かということで言えば、シャープから出たW-ZERO3というウィルコムの端末であると言えるでしょう。

 しかしその後、MVNOによる格安のデータ通信や、アンドロイド搭載のスマートフォンが広まるにつれて、速度だけでなく価格面でも競争できなくなりました。さらにドコモのエリアが使えるということになると、エリアの狭いPHSと比べた場合、たとえ速度が速くても使えない場所が多ければしょうがありません。

 せっかく作ったメールとデータ通信のニーズを他社に持っていかれたことで、手を付けたのが通話に特化した通話定額のプランです。当初沖縄限定で行なわれた「だれとでも津額」ですが、まさかこれが全国展開されるとは当初思いませんでした。どの電話でも定額で抑えるためには1回の通話で10分以内という制限はありましたが、このプランを契約したことで個人的にも劇的に電話料金が安くなり、以前より気軽に電話をすることができるようになりました。さすがにこれは携帯電話会社には真似できないだろうと思ったものの、携帯電話会社もガラケーからスマートフォンに多くのユーザーが移行する中で、通話自体のニーズが減ってきたのかも知れませんが、PHSより安く、しかも時間制限のない通話定額プランを提供するところまでやってきました。さすがにここまでやられると、どんな有能な経営者がいたとしても、ビジネスホンの子機として使ったり、病院内で使うような用途に限らないと、PHSの規格自体が残っていくのは難しいように思います。

 しかしながら、PHSがこれまで戦略的に携帯電話の使い勝手に対して異議を唱えるような形で様々なプランを出してきたからこそ、今の携帯電話の多様なプランがあり、その恩恵を多くの人が受けているとも言えます。今後そうしたライバル関係がなくなっていく中、既存の概念を突き崩すような新たなガラケーやスマートフォンについてのプランが出てくるのかという危惧が私にはあります。歴史が語られる時にはいわゆる「勝者の論理」が主に語られがちではありますが、このままPHSが廃れてしまうとしても、こうしたことは忘れないでいただきたいと思いますね。

電子手帳の登場と現状での問題

 今はもう「電子手帳」という言い方はされないかも知れませんが、私の認識では電卓の付加機能として電子手帳というものが出現したように思います。その第1号というのはカシオからPF-5000というデータバンクシリーズの一号機が1983年に販売されたということですが、それが事実だとすると、私は発売当時に購入しています。

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 すでに30年経ってしまっているので表面が見事に剥がれてしまい、ボタンも全て外れてしまったので使いものにはなりませんが、住所録のほかメモ書きをカタカナで50件まで入力することができました。さらに表形式のデータ入力もできました。購入当時はまだ学生でそれほど友人もいなかったため、それまで紙の住所録に入れていた人をキーボードから入力して悦に入っていました(^^)。住所録の場合、転居で内容の変更が起こることが多く、紙の住所録では転居のたびに書き直した跡が汚く残ったりしてしまうので、簡単に書き換え可能というのは本当に画期的だと思いました。当時こんなものを使って電話番号を調べている人はいなかったので相当珍しがられましたが、次第に知り合いが増えてくるに従ってたちまち電子手帳のメモリーがいっぱいになる不具合が出てきました。

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 そんな時に出てきたのが電子手帳機能の中で住所録機能だけをピックアップし、カード型の電卓といった風体の中に多くの内容を入力できる端末が登場してきました。私が購入したのは一連の機種の中でもかなり成熟した製品、シャープの「電子カナメモ450 PA-220」です。電子手帳の方はその後のザウルスに繋がるカートリッジを使った様々な機能が付いたり、漢字が扱えるように進化したものも出てきたものの大きく重くなっていったので、こちらではカナ文字のみではありますがおよそ450人分という多くのデータを入力可能なのが嬉しかったです。電卓はもちろん、時計およびアラームの機能もあったので携帯するには便利で、主に住所録としての利用はこちらを使っていました。ただ、当時はデータを長期保存するためには動作用電池の他にデータ保護用の電池も必要だったので、長期間使わなくなったらたちどころにメモリーの内容がなくなってしまうという問題が多くの端末で生じました。

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 その後、まだ携帯電話が一般的になる前、例えば外出していて誰かと連絡を取りたい場合に公衆電話を普通に使っていた頃に出てきたのが、「トーンダイヤラー」と呼ばれたものです。写真は私が当時使っていたソニーのインテリジェントダイヤラーIDS-500です。小型の電話帳ではありますが、裏にスピーカーが付いていて、発信ボタンを押すとプッシュホン用のトーン信号が出ます。ダイヤル回線の場合は直接ダイヤルできませんが、公衆電話の通話口にこのトーンダイヤラーを押し付けて信号を送出するとそのまま電話が掛けられるのです。しかしこれも、携帯電話をみんなが持つようになってこの種の端末は急速に廃れていきました。ただし、個人的には名前と電話番号以外に住所や誕生日、その他のパーソナルメモなどを加える場合は携帯電話の電話帳では全てを入力表示することは難しかったので、パソコン上のデータベースソフトと連携してその後進化してきた情報端末内に入れて持ち出すことはやっていました。

 昔も今も変わらないのは全く何もないところから住所録を入力することの手間でしょう。私の場合はこれまで紹介してきた端末では直接カナ入力で1件ずつ入れていったものの、改めて紹介する機会があるであろう高性能な電子手帳・情報端末で扱えるようになってからは、パソコン上で入力した住所録をアウトルックのような専用ソフトから携帯電話に送信する方法で行ないました。さらに今ではスマートフォンの登場とともに、名刺を内蔵カメラで撮影することでデータを取り込むアプリを利用する方法もありますので、名刺が入手できる場合はうまく使うのがいいと思います。このようにして引き継いできたデータベースがあれば、持つ端末が変わっても住所録はパソコン上で管理できるので、変更があった時にはパソコン上で変更した上で携帯端末や携帯電話に転送することをやってきましたが、今はむやみに膨大になった住所録を端末上に残しておくこと自体がまずいという状況になっています。元々、電子手帳というものは住所録の電子化を主な機能にしていたということを考えると、便利だと思って作っていたものがだんだん大きくなるに従って不便になっていくというおかしなことになりつつあります。ですから今後、スマートフォンによる電話帳や住所録の管理をするにあたって、乗り越えなければならない問題として考えることも必要になってくるのではないでしょうか。

キーボードからの入力は今でも必要なのか

 スマートフォンやタブレット端末がこれだけ普及した今、ふと思うことがあります。ちょっとした言葉のやり取りをしたり、メールを書くにしても必要な事しか書かず、データ入力もするようなことがない今、もし私が初めて触った端末がスマートフォンやタブレット端末だったら、あえて外付けのキーボードを使おうとは思わなかったかも知れないということです。私がコンピュータに触れた当初、コンピュータといえばキーボードが付いているのが当り前でした。NECのPC-8001はキーボードの中に全てが詰まっているような形になっており、とにかく日本語を含むさまざまなデータを入力するにはキーボードからの入力作業が必要でした。

 当時にはコンピュータと比較されることの多かったワープロ専用機もありました。当時、パソコンをワープロとして使うためには、プリンターの他に高価なワープロソフトも購入する必要がありましたので、ワープロ専用機の購入からキーボードを使い始めた人の方が多いかも知れません。私がワープロを使っていた時にはワープロ専用機のキーボードレイアウトについて、今のパソコンと同じ配列なものだけでなく50音順にきれいに並んだものや、富士通の製品では独自のかな配列の親指シフトがありました。最初に購入した製品によってその後のキーボードからの入力方法が決まってしまうのですから、今考えてみると、特にワープロ専用機で親指シフト入力を覚えてしまった人は改めてローマ字入力を覚え直すことになり、大変だったのではないかと思います。ただし、親指シフト入力をこよなく愛する人たちは今も存在し、キングジムのポメラDM100では公式に親指シフトを実装しています。またパソコンで文章を書くのが当り前の時代になってもその都度アプリで擬似親指シフトを実現する方法が出現し、現在でもパソコンやAndroid搭載機でアプリを導入すれば利用できるようになっています。しかし、そこまで入力方法に愛着がない人からしてみると、最初からなぜローマ字入力で統一できなかったのかという不満はあるかも知れません。

 私が初めてワープロを扱った時には、手書きできれいに書くよりも何倍もの時間がワープロを使っているとかかりました。当時はキーボードを見ながら人差し指一本で入力していたので相当タイムロスをしていました。慣れてくるに従ってどの文字がどの位置にあるかというのはわかってきたので指一本だけでもそこそこの入力スピードを得ることはできましたが、もしその当時にスマートフォンがあって、フリック入力やタブレット端末のソフトキーボードからの入力が使えるなら、スタイラスペンを使って入力することで満足してしまっていたでしょう。そうならなかったのは、相変わらずパソコンを使っているとキーボードがセットで付いてきて、キーからの入力から逃れることができなかったからに過ぎません。

 その後、ゲーム感覚で両手を使い手元を見ないでキーボードからの入力が行なえるタイピングゲームソフトとの出会いにより、何とかタッチタイピングができるようになりました。しかし、それまで入力していた方法の癖が付いてしまっていたので、本格的に基礎からタッチタイピングを習うまではまともにキーボードを使えたとは言えませんでした。タッチタイピングのための自習書を買ってきて練習し、改めて手元を見ず、画面のみを見ながらすらすら入力できるようになると欲が出てきて、ローマ字入力だけでなく、前述の親指シフト入力、そしてある意味究極の入力方法であると言える漢字を変換しないで直接入力する漢字直接入力の一つ「超絶技巧入力」まで一通り使えるようになりました。今私がこれだけブログを書けているのはこうした学習の賜物ですが、これはあくまでもキーボードしか入力方法がなかった時代だったからこその話だと思います。これから全てのことをスマートフォンやタブレット端末で済ませてしまおうと思っていて、長文を書く必要のない人だったら、あえてキーボードを使えるようにならなくても困ることはないでしょう。

 ただ、今後ハードとしての端末の機能が上がってきたとしても、大量の文章を早く正確に入力するにはキーボードからのタッチタイピングによる入力が必要になる場合は多いでしょう。まず、今回ここまで書いてきた内容をスマートフォンのフリック入力で書こうと思ったら相当の手間をキーボードからの入力に比べて覚悟しなければなりませんし、音声入力は使う場所を選びます。入力速度が早いということは、頭の中で思い浮かんだことをすぐに画面に出せるということで、論文や小説を書いたりする場合にはやはりキーボードの利用が欠かせません。個人的には全ての人がキーボードからの入力をした方がいいとは思いませんが、タッチタイピングが必要になった場合には、少なくとも我流でなく基礎から指の動かし方を学習することをお勧めします。もしそうしてタッチタイピングを習得した場合、過去の遺産で今あるほとんどのスマートフォンやタブレット端末でも、Bluetoothキーボードを使えば簡単にタッチタイピングができるようになっていますのでご安心下さい。少なくとも今あるスマートフォンでもキーボードをつないでタッチタイピングできるようになっているというのは、それがそこまで必要かどうかは別にして(^^;)、それまでに出てきた多くの小型端末でも両手によるタッチタイピングがしたいと思ってきた多くの人たちの情熱のおかげであったとしみじみ思います。

「モバイルよもやま話」カテゴリ新設に先立って

 今まで、モバイル端末や通信カードに関する話は全て1つのカテゴリでまとめてきましたが、あえて現行機種にこだわらず、過去に登場した機種の話題を行なうためにカテゴリを新設します。読んでいる方の中には、この種の話題はいわゆる「おっさんホイホイ」的な興味を集め(^^;)、昔は良かったというようなつまらない話に終始しがちになるのではないかと危惧されるのではないかと思いますが、私がこのカテゴリについて書こうと思ったのは、ちょっと違う方向からアプローチしようと思ったからです。

 今、普通に子供から大人まで使うようになっているスマートフォンは、一昔前のパソコン並みの機能がつまり、これ一台でできることはここには書き切れないくらいです。しかし、スマートフォンを持っている多くの方はそうしたスマートフォンの機能のほとんどを使っていないのではないでしょうか。

 私がこの文章を書いている当時、映画館で上映されている「ルーシー」という映画を見る機会がありました。人間の脳を100%使い切ると人間はどれだけの能力を発揮するという前提のもとものすごい能力を持った人間が登場します。これはあくまでもフィクションなので本当に映画のような事が起きるのかはわかりませんが、過去の天才と呼ばれた人の中には、普通の人が使っている以上に脳を使っていたような逸話が残っていたりします。

 例えば、「歩く百科事典」と呼ばれた明治時代の博物学者で思想家の南方熊楠の幼少期の逸話として、人の家に置いてあった当時の百科事典「和漢三才図絵」を通いながら読むことで頭の中に焼付け、家に帰ってから改めて中に書いてある図録を含めて完全に復元し、同じものを全て写し取ってしまったという話があります。私もさすがにそんな話は作り話かと思ったのですが、和歌山県田辺市にある南方熊楠記念館に展示されている熊楠本人が書いた「和漢三才図絵」が展示されているのを見て、その早熟の天才ぶりに舌を巻いたものです。また、放浪の天才画家として今でも人気がある山下清画伯は、ドラマでは旅先で描いている描写になっていますが、実際はそうではなかったという話があります。学園に帰ってから、旅先で出会った風景を頭の中に叩き込んで、それを思い出して描いていたそうです。

 これらのことは、時代が違えばこその逸話かも知れませんが、今ではスマートフォンのカメラで見開きごとに撮影していけば、それこそ南方熊楠より早く正確に全ての内容を写し撮ることができますし、山下画伯が頭の中で思い浮かべた風景をより細かく再現できるはずです。それは、単にスマートフォンの操作ができるというだけでなく、スマートフォンの機能を理解していれば、必要ならば撮影された映像ファイルからOCRを使って本文を二次利用の可能なテキストデータ化するなどのバリエーションも使えます。また、撮影した写真を絵画風に仕上げてくれるアプリもあります。スマートフォンの中にある数多くの機能を理解するにあたっては、この例の場合で言えば、直接書いて写すしかなかったコピーの方法がどのように進化してきたかを知っているかいないかによってできることの範囲は変わってくるように思えます。

 ここで改めて思うのですが、私たちがたとえ凡人だったとしても、自分でやりたいことがあった場合、スマートフォンを使って実現できることは思いの外多く、過去の時代の人間と比べてはるかに多くの事を行なえる可能性があるということです。ですから、過去のモバイル端末の出てきた背景や実際にできるようになったことをひもといていけば、私たちがどのようにして多くのことをスマートフォンでできるようになっていったかという過程がわかってくるということにもなります。電話やネット検索、メール、SNSやゲームはするものの、他の用途にはほとんど使わないのでは大変もったいないと今声を大にして言いたいということもあり、ここで古いモバイルの話をしながら、スマートフォンでは何がどこまでできるようになっていったのかということまでここで紹介していくつもりでいます。

 ですので、古い話だからといってあからさまに莫迦にすることなく(^^;)、広い心を持って読んで行って下されば書いているこちらも嬉しいです。私自身のメリットとしても、改めて今使っているスマートフォンを活用し、できることを増やして行きたいという意図もあるのですが、これは実際に書き進めていく中で明らかになっていくことでしょう。ネタがなくて困ったような時に更新するようなことになるかも知れませんが(^^;)、長い目で見ていただければと思います。