琵琶湖でのバーベキューが禁止にならないために

昨日のニュースで、琵琶湖の湖岸緑地でバーベキューを行なう人について、禁止区域(湖畔には禁止区域と可能区域があります)で行なったり、ゴミを放置したり火の不始末で問題が出ていることを受けて、それまでなかった罰金(5万円以下)を付けて、禁止区域でのバーベキューを抑えるために滋賀県が来春に罰則付きの規制を始めることがわかりました。

琵琶湖というのは、車中泊を楽しまれている方にとってはバーベキューが禁止されていない場所に限ってはなかなか便利で、道の駅のように調理に火器を使うことについて問題があるということもなく(もちろん直火でのたき火はできませんが)、利用規則を守りゴミを放置せずしっかり後片付けをして、夜間は静かにして過ごすなら誰でも楽しめる場所であると言えます。

http://www.ohmitetudo.co.jp/kogan/shisetsu/index.html/

上記リンクの表にある湖岸緑地で「○」が付いているところでバーベキューを行なっていればいいのですが、「✕」の付いている場所であえてバーベキューを行なう事が問題になっているのですが、なぜできる場所とできない場所があるのかということを考えると、それは湖岸緑地公園の近くに民家が多くあることによる近隣トラブルであったり、最悪の状況も考えられると想定されるからでしょう。

近隣トラブルの例としては、「ゴミを持ち帰らない」ことによる衛生状況の悪化や、バーベキューの煙が生活圏内に直撃することによる洗濯物・布団が干せなくなるというような住民の苦情、さらに夜間から深夜にかけてお酒を飲んで騒ぐ人や、花火を楽しむ中での騒音問題など色々あります。ゴミの件はバーベキュー可能な公園であってもゆゆしき問題ですが、周辺にほとんど人や民家がなければ、夏の一時期の事でもあり許されるところもあるでしょう。

ただ、私の中で記憶に残っている新たな危険として、たとえバーベキューコンロや焚き火台であっても新聞紙などを燃やして、強い風に煽られて燃えた紙が遠くへ飛んで行ってしまう「飛び火」の存在があります。あの糸魚川市での大火も、火元のラーメン屋さんの火の不始末は責められるべきではありますが、当時の天候は相当強い風が吹いており、火災現場から飛び火が起こったことで局地的ではなく広範囲に渡っての大火になってしまいました。

以前にもロケット花火を垂直ではなく並行に打つことにより、海水浴場やバーベキュー会場に隣接する民家に被害がおよぶケースはあったそうですが、今回滋賀県が罰則を強化した背景には、湖岸緑地のうちでのバーベキュー禁止区域でバーベキューをした人が火の付いた炭を捨てたまま帰ったことから、近隣の民家のぼやにつながったという事情もあるようです。

こうしたマナーを守らない人たちをテレビカメラが追ったものをよくバラエティーで見ることはありますが、すでに罰金を取ることを看板で表示してあってもほとんどその対象として摘発されたケースというのはほとんどないようです。今回の報道も現状で琵琶湖岸のバーベキュー禁止の湖岸緑地ではこんなことになっているという状況を広く知らせたいという想いがあるものの、来年の夏に禁止区域でのバーベキューがなくなるかというと、なかなかそうはいかないというのが正直なところであるでしょう。

どうしても状況は変わらず、近隣の民家への迷惑行為がなくならないということになると、行政側の取る方法の一つとして、今まで公園としてきて使われてきた湖岸緑地や駐車場自体を使えないようにするという方法も考えなくてはならなくなります。それまでバーベキューを行なわず持ってきたお弁当を食べて無料で遊べる貴重な場が失なわれる可能性というものも、湖岸緑地を利用している方々は想定しなくてはいけなくなります。

http://www.ohmitetudo.co.jp/kogan/info/2017.10.01bbq/index.html/

さらに、そうした場所を利用させていただいて一夜の宿を取るだけの車中泊派も、夜間の駐車場に停めているだけでマナーの悪い利用者と同じに見られて、現地でトラブルになる可能性すら出てきます。現状ではまだ琵琶湖岸の駐車場や湖岸緑地を使う事については問題はないと思いますが(2泊以上のキャンプの場合、管理事務所にて事前の手続きが必要。具体的なキャンプ可という表示は案内ベージにはありませんでしたが、上記記事の中に「1泊キャンプ」とあるので、1泊までの湖岸緑地でのキャンプについては2017年10月7日以降も黙認されているということがわかります)、現状では日本国内でも珍しい、全く予約しないでもバーベキューおよびキャンプが可能な場所が使えなくなるという最悪の状況を生み出さないためにも、マナーを守った利用を車中泊をされる場合も心掛けることが大事だと改めて思いました。


カテゴリー: 地域情報・イベント | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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琵琶湖でのバーベキューが禁止にならないために」への2件のフィードバック

  1. 匿名

    こんにちは。古いブログにコメント失礼します。先々週に名古屋に転勤してきて、ソロキャンプが好きなので、おとといは湖岸緑地公園の田村1で、昨日は帰保島1でキャンプさせてもらいました。すごいですよね、刈りそろえた平な芝生。目の前は琵琶湖。素晴らしい公園です。有料なキャンプ場でさえ、こんなに素晴らしいところはまれです。でも、帰保島には、直火の跡があちこち、炭そのまま。木の椅子の上で炭火したんだろうと思われる、焼け焦げた椅子。非常に残念でです。こんなに行政が寛大な対応してくれているのに。直火の意味が、わかっていない人がいるのではとも思いました。琵琶湖の緑地公園がずっと県民、国民の皆が楽しく使えるように、私はゴミ1つ残さないようこれからも心がけます。いや~素晴らしかった湖畔緑地公園。いいなぁ滋賀県。

  2. てら 投稿作成者

    コメントありがとうございます。

    最近は、ヒロシさんなど芸能人が好んでソロキャンプを楽しみ、焚き火でも基本が焚き火台を使って調理しているということもあり、多くの人はマナーあるキャンプを行なっているだろうとは思います。しかし、ここ数日の人出の多さを見ていると、どうしても自分が帰った後の事を考えないでキャンプしている人の痕跡が見付かってしまいます。

    私もかつて陥った誤解として「炭は自然に還る」というものがありました。残念ながら炭は炭のままで現場の環境を変えてしまう事をもっと広めていかないとだめでしょう。木の椅子の上での火を使うなんてのは、同じことを自宅のテーブルの上ではそういう人たちは決してやらないわけで、公共のものは自分の持ち物以上に大切に使おうと思っていないと、無料で提供されている場所に必要以上の経費がかかってしまうことになります。

    地方自治体は慢性的な予算不足なので、今の琵琶湖周辺で小火のような不祥事が起これば、現状が一気に見直されるような事も考えられます。私自身も滋賀県内に友人がいるので、今回の感染症騒ぎが収まってくれれば、友人を訪ねて琵琶湖畔でキャンプしたいです(^^)。

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