AbemaTVの「通信節約モード」は低速でも使えるか?

旅先でのエンターテインメントを楽しむための大きな味方は、最近は必ずしもテレビのワンセグだったり、ダウンロードしてきた動画ファイルでは必ずしもなくなってきました。ワンセグには山の中に入ると電波が届かなくなって全く見られなかったり移動に弱かったりする場合があり、ダウンロードした動画ファイルを見るような場合も事前準備が大変です。個人的にはもし山の中でも安定して利用できるモバイル・インターネット回線が使えるならば、旅先での情報収集を考えればその都度ネットにアクセスして利用する方がいいだろうと思います。

そんな中、AbemaTVのスマホ用アプリが新しくなり、新たな低画質モードが使えるようになりました。今までの最低画質は5時間見続けると1GBのデータを消費するくらいの計算になっていたのですが、今回新しくできた「通信節約モード」では、画質をできるだけ落とさずにデータは最低画質の半分である1GBのデータを10時間見続けることで消費する程度に抑えています。

モバイル回線を使ってAbemaTVのアプリを立ち上げると、最新のアプリの場合には「画質モードを通信節約モードにしますか?」と聞いてきますので、利用したい場合はそこで選んでもいいですし、設定の項目から再設定するようにしても大丈夫です。月間7GBあたりの高速クーポンが使えるような契約をしている方でも、何かにつかてAbemaTVを見ている人にとっては、データ消費量を減らすことができますからなかなかいい変更だと言えます。

さて、気になる「通信節約モード」の画質についてですが、5インチのスマホくらいでは全画面表示にしても文字が潰れないで読める感じ(AbemaTV側で画質を落とされる場合は別)になるので、スマホでの利用には問題ないと思います。ただ、手持ちの7インチタブレットでは全画面表示にすると若干画面が荒れるので、マルチチャンネルが選べる全画面表示でない状態で利用する方がきれいな画面を楽しめると思います。

ただ、MVNOを使っている方の中で気になるのは通信節約モードと言っても低速SIMで使えるのか? ということでしょう。そこで、私の持っている2種類の低速SIMでアプリを動かすことで、実用になるのかを確かめてみることにしました。

最近は試すSIMはいつも同じですが、以下のSIMになります。

・ロケットモバイルの「神プラン」
‥‥低速200kbps固定 ビデオは難しいがラジオ・音楽系サービス利用には十分

・OCNモバイルONEの「低速」
‥‥低速200kbps固定は同じですがYouTubeの最低画質やDAZNは止まらずに見えるギリギリ

今回、アプリをアップデートさせた後で両方のSIMの入ったスマホでAbemaTVを見てみましたが、ロケットモバイルは途中で止まってしまったり画面がブラック・アウトしたりする回数がかなり多く、普通の視聴には耐えられないというのが正直なところです。ロケットモバイルのSIMは、大人しくカーナビ専用か音楽関係のみに使うのが良さそうです。

では、次に試したOCNモバイルONEの「低速」ですが、これはロケットモバイルのSIMでも同じですが、低速回線のSIMの場合最初にアプリを立ち上げてもしばらくはまっ黒で何も映らないような状況になる場合がありました(チャンネルを変えた直後も状況によっては同じようにすぐには映らない場合もあります)。しかし、しばらく待っていると何とか再生が始まります。こちらもスムーズに放送が見られるとはおせじにも言えないところはあったのですが、いったん動画が止まっても頑張って復旧したり、ブラックアウトも一瞬で済むなど、明らかにロケットモバイルと比べると状況はいいです。先述の通りタブレットで全画面表示にすると画面にはブロックノイズも少なくなく、見にくいことは見にくいのですが、それでも何とかかろうじて内容がわかるくらいに放送を見ることができました。

ただ、放送の動画が止まるのはもしかしたら回線のせいではなく、視聴者が集中している可能性もあります。自宅の回線で見ていても多くの視聴者がいる番組の場合は急に動画がストップするところもインターネット放送のデフォルトだという風に考えることもできます。要は最初からこんなものだと思って使えば、それなりに使えないものではないという感じです。

もし、山の中で情報を入手しようと思ってラジオすらも聞こえないような場合は、radikoからじる★らじるのアプリでインターネット経由でラジオ放送を聴くのもいいですが、電波の状況が良く(電波の状況が悪いと都市部のような速度が出ない場合があります)何とかAbemaTVが見られるようなら、テレビと同じような感覚でインターネット放送が見られるというのは有難いものです。

特にOCNモバイルONEの「低速」で放送を見る場合、OCNモバイルONE公式アプリで低速の方に切り替えてからアプリを起動すれば、現状では低速ではデータ量の制限なく見続けることができますので、旅行へ行くような場合はAbemaTVのアプリを最新にして実際に見られるか確認するのがいいと思います。

またご自身の入っているMVNOによって高速と低速の切リ替えスイッチのあるアプリを提供しているところであれば、まずは低速の状況でAbemaTVが見られるかどうか確認の上、もし低速でも何とか見られた場合には、いざという時に利用することも考えておけば、日常生活とそれほど変わることなく日々のニュースを入手できますし、暇つぶしとして大容量の動画ファイルを用意して持って行かなくても、アニメやドラマをリアルタイムで楽しむことができるようになります。

今回試してみて、改めてOCNモバイルONEの「低速」の実力を感じることになりました。かなり悪い画質でもとにかく見られればといいやと思うか思わないかという限定が付きますが、データ専用のSIMでは月額千円以下でYouTubeやAbemaTVを見ることができ、radikoや各種音楽ストリーミングを十分楽しめるのですから、そういう事をわかって楽しむなら、あえて高いお金を出さずに低速中心に音楽や動画を楽しむというのも賢いMVNOの使い方であると言えるのではないでしょうか。

なお、このページで何回も紹介しているガラホについても裏技を使えばAbemaTVアプリを導入することが可能です。既に導入されている場合ですが、スマホのように自動的にアップデートを行なってくれないので、そのまま上書きする形で最新のAbemaTVアプリを手動で導入し、「通信節約モード」を利用されることをおすすめします。

OCN モバイル ONE


カテゴリー: モバイル活用ガイド | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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