災害時の携帯電話基地局の停電対策として小回りの効くLPガスをソフトバンクは配備

大きな地震が起き、電気がすぐに復旧できない場合、携帯電話の基地局は送信用の電気があるうちはモバイルインターネットに必要な電波を送信することができますが、恐らくそこで使われているであろう蓄電池が空になってしまったらそれまでです。2024年の能登半島の基地局もそんな感じでしばらくはモバイルインターネットの利用ができませんでした。

そのため、Starlinkを始めとする衛星通信の設備を避難所に送ったり、車そのものに基地局を積んだ車や船を現地に行かせるような事で被災地でのネット通信を何とか使えるようにする動きがありました。

今後は、auや楽天については通信衛星とスマホを直接ネットにつなぐような形でのサービス展開を考えているものの、そもそも衛星や飛行機・飛行船などを使わなくても、地上にある基地局自体を何とかするような取り組みについてソフトバンクの発表がありましたので、今回はその話について書こうと思います。

ソフトバンクは、基地局を長期停電時に動かすための発電機を動かすための燃料を燃費効率が良く長期保存性に優れた「LPガス」にしているそうです。そして、災害対策用に基地局に常設の発電機だけでなく、LPガスで稼働する非常用可搬型発電機(移動が可能)なものを全国に配備してきたそうです。そうした発電機をいざという時により使えるようにするため、全国に9ヶ所ある燃料備蓄拠点から全国にあるソフトバンクの携帯電話基地局へLPガス容器を迅速に配送し、設置から回収まで一貫して対応というシステムが2025月10月から開始されたということです。

実際のところ、2024年の能登半島地震の場合は、車で被災地まで行くルートが寸断されてしまったので今回の対策でどこまでできるのかという疑問点はあるものの、阪神大震災や東日本大震災のように、何とかトラックが被災地まで行けるようであれば、備蓄しているLPガスを積んだトラックが一気に被災地に向かい、基地局を動かすための電気が止まらないような対応をしてくれる可能性はあるわけです。

こうした状況をユーザーが知っておくと、地上基地局が圏外になりにくいということにもつながるかも知れませんので、安易に通信衛星を使わなくても、普通にスマホを使うことができる状況も場所によってはあるかも知れません。

そういう意味では、大手キャリアにはそれぞれ災害対策をがんばって欲しいですし、たまたま自分が罹災したところで、キャリアによってつながるところ、つながらないところが出てくる可能性はやはりあると思います。どのキャリアも全くだめな場合にはStarlinkのような直接衛星通信が威力を発揮するわけですが、できれば地上の基地局が使えればそれに越したことはないので、日々のネット通信においてもうまく複数のキャリアを組み合わせて使うことで、色々なトラブルを回避することもできる可能性が高くなっていると思います。

私の場合は4つのキャリアは抑え、さらにStarlinkも使えるようにしておりますので、自分の体自体に問題が起こらず、利用するハードが生き残っていればどこからでも発信することは可能になると思います。自分の安否を伝えるにもネットがつながっている必要があるので、何かあったらすぐに使えるように、基本料金の安いキャリア回線を利用しているプラン(MVNO含む)を契約しておくことの大切さを感じます。

災害はいつ起こるかわかりませんので、思い立ったら契約してみるのも良いのではないでしょうか。今のスマホには複数回線を入れられるので、メインで使っている回線以外にも、とにかく一つ別契約の安いプランを入れておくことも災害対策になります。

カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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