2024年9月からデータ通信用に今までモバイルルーターに入れて使っていたmineoのSIM(au回線)の利用をするにあたり、日常的に外出先でのネット接続を移行したり、いざという場合のネット利用を手軽に行なうためにタブレットの利用を画策しました。タブレットと言っても色々なものがあり、サイズから何を買えば良いのかわからなくなってしまいがちですが、今回は明確な理由で8インチタブレットを選ぶことにしました。
なぜ8インチにこだわるのかというと、このサイズは片手で持てる小ささと、スマホとは明らかに違った画面サイズの大きさがあるので、持ち運んで使うのにはバランスが良く、さらに言うと、このサイズのタブレットには通話機能が付いている機種があるので、もしもの時にはスピーカーホンやイヤホンマイクを接続して持ち運べる固定電話として使えるという事が私にとっては魅力的でした。
そうなると、私が8インチタブレットに求める条件は、まずSIMフリーのモデルであることと、スマホと共通のアクセサリーを使えるものであること、GPS搭載でカーナビとしても使えるものであること、国内全てのキャリアで使えるものであることなどがあります。基本的には大きめのスマートフォンとして普通に使えるものであれば良いということになりますが、果たして予算的にはどのくらいかかるのか、不安な点もあります。
まず、予算の事を考えるにあたり、8インチタブレットの代表的な機種としてiPadminiがあります。現在の6代目は、SIMフリーのセルラーモデルで、64GBが11万くらい、248GBが14万弱という価格となっています。正直とてもこんな値段では買おうと思えないくらいの高級品ですが、Androidの中華タブレットであれば庶民価格で売られているので私にも手が届きます。今回購入を真剣に考えるにあたって、以下の二つのタブレットが候補に上がりました。どちらも8.4インチのもでるで上に挙げた要望はクリアしています。
・HARDWOLF FPad5 Pro (256GB)
・ALLDOCUBE iPlay 60 mini Pro(128GB)
どちらも、2万円台(クーポンや値引きなどを考慮すると2万5千円以下)で購入できる8.4インチタブレットです。細かい話をすると、本体の内容は同じで記憶容量に違いもあるモデルもあるのですが、数千円くらいの価格差ということで、この2機種を最終候補としました。どちらもSIMフリーでのLTE通信に対応し、CPUはHelioのG99という、そこそこ使えるという評価されるものです。OSはどちらもAndroid14というのも心強くあります。最新情報として、Redmi Pad SE 8.7 4Gという8.4インチより大きな安いタブレットが発売されるというニュースが入ってきましたが、メモリが64GBということと、CPUがG99と比べると若干性能が落ちるのではと思われるG85採用ということで、新機種は購入候補にあえて入れませんでした。
また、どちらもGPS搭載なので車に固定してカーナビとしての利用も可能です。ただ、車で使うというより地画系のアプリを入れて街歩きに使う方が便利かなという感じはします。あとは細かな仕様を見て、自分の使い方であればどちらの方が良いかを決めるだけなのですが、改めて最初に紹介したiPadminiと比べると10万円くらい安いわけで、私はきちんと動くならAppleでなくても良いと思っているので、このどちらかで決めると思います。
二つのタブレットにはほぼ違いがないのですが、FPad5は2つのスピーカーが短辺に二つまとまっているので、画面を横にして見る場合にはステレオ感が感じられない(iPlay 60 miniの方は両方の短辺にスピーカーがあるので、単体でもステレオ感が味わえる)ということと、iPlay 60 miniの方だけにジャイロセンサーが付いているので、特定のゲームを行なったりカーナビとして本格的に使いたいような場合のめりっとになるでしょう。
こう書くとiPlay 60 mini Proの方が良さげではあるのですが、実際のところ私はFPad5 Proの方を選ぶことになると思います。それは、細かなスペックに書かれている対応バンドの違いがあります。iPlay 60 mini Proの対応バンド(LTE)は(サイトによって違うバンドも載っているケースもありますが、今回は国内で売られている販売サイトからの情報です)FDD:B1/2/3/4/5/7/8/20/28AB/66 TDD:B38/39/40/41となっています。これに対してFPad5 Proの方はFDD:B1/3/5/7/8/18/19/20/26/28AB TDD:B41です。ぱっと見ではわからないかと思いますが、この差というのは、現在だけでなく今後どの通信業者のSIMを使うかによって一部の地域ではつながりにくなる可能性を見ておくことが、全国を色々と回る車中泊の旅では重要になると思います。
日本国内でSIMカードの入ったSIMフリー機器を使う場合、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天の4社が主に出しているバンドをしっかり捉えられるかということを考えることが大切です。以下に今後の備忘録として、LTEにおけるプラチナバンドを含む各社の主な利用バンドを紹介します。
・ドコモ バンド1・3・19
・au バンド1・3・18/26
・ソフトバンク バンド1・3・8
・楽天モバイル バンド3・18/26(この部分はauから提供されるパートナー回線)
そういうわけで、現状では全てのバンドではありませんが、基本的には「バンド1・3・8・18・19・26」に対応していれば、国内の通信業者のどのSIMに入れ替えても恐らく問題なく使えるということになるのですが、iPlay 60 mini Proはソフトバンク回線で使うなら問題ありませんが、ドコモやau、楽天でも使えるものの一部の主要バンドを受信できないということになります。それが、FPad5の方に私が傾いた理由なのですが、理由は実はもう一つあります。
実はiPlay 60シリーズになる前の50シリーズには付いていたイヤホンジャックが、短辺両側にスピーカーが付いたためなのかなくなってしまったのです。元々、格安タブレットのスピーカーの音質には期待していないのですが、有線の外付スピーカーを付けられるということと、FPad5の方にはプリインストールとして「FMラジオ」が付いているので、有線のイヤホンや外付スピーカーをセットすればネットのない状況でもラジオとして使える利点があります。そんなわけで、FPad5 Proの方を今回注文しました。
こうしてみると、SIMフリースマホやタブレットを選ぶ場合には本体を見てすぐわかる長所だけでなく、カタログを細かく見ないとわからないようなポイントがあることがおわかりかと思います。今回話題にしたタブレットは、どちらも聞いたことがないメーカーだと思う方も少なくないと思いますが、ネットで調べていくとたとえ一般的に知られていないメーカーであっても、十分使えるものが世の中には出てきていることをわかった上で、しっかりと調べることの大切さというものを感じていただければ幸いです。