今回の宿泊予約をするについて、恐らくキャンセルされた部屋が一部屋だけあった状態で申し込んだため、部屋のタイプを選ぶことはできませんでした。今回泊まった部屋は角部屋で、「7.5畳・和室」でしたが問題がないわけではありませんでした。今回はそんなところからかつての団体客御用達の旅館を今利用する事についての素直な感想を踏まえて紹介します。
入り口は下駄箱のある玄関(踏込)になっていて、右側にトイレ付きのユニットバスがあり、洗面台には安いものでしょうが一応ドライヤーも備わっていました。また、冷蔵庫も玄関に設置されており、古い旅館やビジネスホテルで良くある小さな1ドアのものではなく、一人用の二ドアの空の冷蔵庫があり、冷蔵庫の上には電気ポットとフロントで無料で出してくれる氷を入れる容器が置いてあります。
前にも書きましたが、冷蔵庫が冷凍庫のある二ドアだったのは大きなポイントでした。行きに飲み物を冷やすのに使った保冷剤を入れることで帰りもキンキンに冷えた飲み物を自宅までのドライブ中にいただけました。以前、ネットで調べた時には部屋の冷蔵庫は一ドアのものだったというような記述を見たのでその辺は覚悟していましたが、不安な方は予約の時にでもメールや電話で室内装備について質問してみることをおすすめします。そうすれば、到着前にコンビニやスーパーでアイスや冷凍食品を買い、一階ロビーに置いてある電子レンジを使って簡単なおつまみを作ることも可能だからです。
ふすまを開けて室内に入ると、伊東園ホテルズではおなじみの光景である、すでに布団が人数分敷いてある状況(仲居さん不要システム)に遭遇します。今回は2人で7.5畳なので、部屋でくつろぐには多少一人分の布団がじゃまになったのですが、これは仕方ないですね。ただ、旅館の和室なので畳の部屋だけでなく縁側(広縁)があり、テーブルと椅子2脚が付けられています。奥にはタンスがあり、浴衣の帯やバスタオル、簡単な筆記用具およびハンガーなどが入っています。浴衣に着替える時に部屋に衣服を散乱させずに済みます。テレビは床の間に置かれていて、このスペースも部屋にプラスアルファして作られているので、テーブルを置いても何とか二人でくつろげる感じではありました。
ただ、この部屋には重大な問題がありました。冬は大丈夫かと思うのですが、夏に泊まる場合、冷気を出してくれるクーラーは昔の古い年代物のクーラーがそのまま部屋の奥の縁側の隅に設置されているだけで、冷気は上に登っていくものの、部屋全体が冷えないような性能しかありません。昔は恐らく当り前のように扇風機が置かれていただろうと思いますが、残念ながら部屋には扇風機は置かれていなかったので、特に風呂上がりなど部屋が冷えていないのでなかなか大変でした。
仕方ないので、クーラーの吹出口にうちわを重し代わりにしたバッテリーと一緒にセットし、強制的に風の向きを水平に変えて縁側の一ヶ所だけ冷風を当てられるようにして体を冷やしていました。扇風機一台あれば、出てきた冷風を部屋の中に伝える事もでき、室内環境も違うと思うのですが、そうしたコストを掛けないのがこうした激安ホテルなのですね。キャンプ用の扇風機やサーキュレーターを車に積んで行き、必要な場合は車から持ってきて設置するというのも、こうした旅館を使う場合には必要な事かも知れないと思ったりしました。
また、古い旅館ではありますがインターネットは公衆Wifiが利用できるようになっていました。スピードは、最初は極端に遅くて焦りましたが、何回もスピードテストを繰り返すうちに大体10Mbps前後くらいは安定して出るようになりました。
ただ、古い作りのため(先にアップした部屋内の写真を参照のこと)、部屋にコンセントが足りず、二つ空いている部屋のコンセントは入り口近くにあるので、縁側のテーブルでパソコンを使いたいという場合には、延長コードが必要になるつくりでした。これも、旅行用の延長コードを自分で用意するような事を考えるのが良いかもです。コードについてはビジネスホテルでも必要な場合が出てくる時があると思いますので、近々旅行に便利な延長コードを購入予定です。
テレビについては、これも部屋の作りが古いためか、テレビアンテナ端子が地上波のみで、BS放送やソフト・オン・デマンドなどは利用できません。ネット環境が整っているので、動画配信を利用するような形になるかと思いますが、泊まった部屋のテレビにはHDMI端子は付いていたものの、なぜかパソコンの画面をうまく映すことができず、結局オーディオ出力の弱いパソコンのスピーカーを利用して小さな画面でしか動画を見られませんでした。単に自分のやり方が悪かったのか、古いテレビなのでその辺の機能が弱かったのかはわかりませんが、どうせならスピーカー付きのモバイルモニターぐらいなら荷物にならないので、車に積んで持って来れば良かったとも思いました。
こんな感じで、やはり古い旅館の設備をそのまま使っている事により、自宅と比べると不便を感じることがあるのですが、私自身は元々車中泊をするために色々なものを揃えてきたので、そうしたものをうまく活用しながら使えば、不満を感じていたことについてもうまく解消できるのではないかと思います。ただ、実際に泊まってみないとわからない事も多かったので、今回の宿泊は私にとって有益なものとなったような気がします。
もちろん、泊まる季節によっても必要なものは変わってきますので、できるだけ持ち込むものが少なくて済むような良い季節に旅行を計画することも大事ではないかと思います。
(6)おわり