私が住んでいる静岡県では、それまでとりたてて意識することなく楽しんでいたことが、今やほとんどできなくなってしまっています。全国の各地域でもそうした傾向はあると思いますが、今回は具体的な例を出す中で、今後の旅について色々と考えてみたいと思います。まずは以下のリンクのサイトをご覧下さい。
https://airwait.jp/WCSP/storeGroup/SGC7OxFeSm
上記サイトは、テレビで芸能人やスポーツ選手などが、静岡に来たら立ち寄るということが広まり、2023年現在、静岡県以外にチェーン店を置かない炭焼きハンバーグのお店「さわやか」の現在の待ち時間の一覧です。こんなサイトが必要になった背景は、ある意味「静岡と言えばさわやか」というような評判が広まってしまったことにより、県内に住む人はもちろんですが、県外からも多くの観光客がお店を目当てに押しかけることにより、時期やお店の場所によっては数時間というとてつもない待ち時間になってしまうからではないかと思っています。
以前の「さわやか」は、地元民向けにテレビコマーシャルを行なっていまして、通常時より値段を下げて「げんこつハンバーグ」や「おにぎりハンバーグ」を乾杯ドリンクとともに安く提供する感謝価格での営業が行なわれる時を中心に流れていました。私自身も頻繁には行かないものの、コマーシャルが流れたのを見て食事に出掛けたりしていたのですが、今では週末を中心にどのお店もとんでもない混み方になってしまい、それこそ上記サイトで近所のお店の待ち時間を確認した上で、行くかどうするか決めることになるのですが、週末のお昼時やGWなどは、お腹が減った状況で行こうとしてもそこでさらに待たされるので、それなら他の店でということで、「さわやか」自体を敬遠するようなことになってしまっています。
それでも食べたい時には、平日の夕方とかできるだけ外から人が出て来ないような時を狙うということになりますが、厄介なのが友人が県外から遊びに来て、どうしても「さわやか」で食べたいと言われたような時ではないでしょうか。
こうしたことは、場所は違っても、全国の観光地に共通して起こっていることではないでしょうか。テレビだけでなくインターネットで情報が発信される中で、もはや全国の観光地に「穴場」というものはなくなり、やみくもに人気スポットに行ったりすると、混雑でどうにもならなくなるというような事にもなりかねません。
私自身は過去に色々なところに行ってきているので、観光名所に来る人を見に行くような真似はしないような旅をしたいと思っているのですが、やはり対策は大事だと思います。最初に紹介したサイトは、「さわやか」を目指して静岡にやってくる人には、比較的混雑を避けて入店するためのツールになると思うので、うまく使って欲しいですが(おそらくお店の方もそういう想いで情報を公開していると思います)、牛肉100%の俵型のハンバーグということなら、そこまで「さわやか」にこだわるよりも、海産物を中心に、静岡にはもっとおすすめできる食べ物はあります。
あくまでハンバーグという方については、すでに「さわやか」の味を知っている身としては、最近までの自粛行動ということもあって、さわやかのハンバーグが食べたくなった場合、同じ静岡県で業務用の食肉加工を行なっているシズオカミートが販売している冷凍の「そのまんま肉バーグ」を美味しく食べていました。通販専用商品なので、商品名で検索してもらえればすぐにどんなものかわかると思いますが、購入時には焼き方の書かれた紙も入ってきて、ソースも付いてきますので、ごく簡単に「さわやか」風のハンバーグをいただくことができるので、たまに利用しています。
個人的にはどちらがどうということもないのですが、せっかく旅行で静岡に来て、その滞在時間の多くをお店の順番待ちに費やすのも勿体ないのではないかと正直思います。一度はお店で本物の味を楽しむのも悪くないとは思うのですが、行きたいと思った時にそこまでの待ち時間を費すような状況から抜け出すためにも、長い行列に並んでずっと待つような旅よりも、ネットをうまく利用したり、代替の食品を味を確かめた上で口に合わなかったら別の名物の方に舵を切るなど、ぜひ人気スポットに突撃するだけの旅になってほしくはないというのが正直な私の気持ちです。逆に自分が人気スポットのある観光地に行った場合も、現場が混乱するほど人が集まっていた場合には、さっさと諦めて、次回のリベンジを狙って別の場所に行くぐらいの気持ちで出掛けるようにしたいと思っています。