多少高くなっても「セット割」を契約し気軽に変われなくなることの方が不利益になることも

このブログでは色々と書くことの多いモバイル通信をはじめ、現在はライフラインに関わるものの中でも電気の自由化が行なわれて消費者が自由に購入先を選べるようになっています。今後はライフラインにかかる費用と言えども、今まで通り選択肢のない中で選べないのではなく、自己責任で利用する先を選べるようになっているのですが、新しい電力会社に契約したことによって、毎月の電気料金が高くなったというような、自らの選択が相応の結果を招くことにもなり、改めて問題が出てきているような気がします。

特に私が感じるのは、ライフラインの費用をまとめることによって「安くなる」とうたったり、例えば携帯電話代が特定の電力会社と契約すると安くなったり、業種を超えた「セット割」とも言うべき営業手法があることです。

私自身は大手キャリアの「家族割」とは全く縁がなかったということもあるのですが、早くからMVNOの安いモバイル通信で毎月の支払いを安くしてきました。セット割の恩恵は受けられませんが、当時使っていたMVNOより安い、新たな画期的なプランが出てきた際には、契約満了を待たずにすぐ移ることができたのですが、私の友人には家族割だけではなく、高額な端末代の分割払いも残ってしまっているため、MVNOや大手キャリアのサブブランドの方が安くてそれなりに使えることはわかってはいるものの、今だに大手キャリアと契約を続けている人がいます。さすがにアドバイスを送るにしても、短期で解約しての違約金の仕組みは無くなったものの、端末の負担や、家族割などの割引があるので新しい回線に変えられない方は少なくないでしょう。

通信と電気との結びつきも少なくなく、サブブランドでもUQモバイルが同系列の電力会社に加入することを条件にUQモバイルの利用料を割引するようになっています。auだけでなくソフトバンクも早くから電力会社の営業を代理店でもしていました。今はほとんどありませんが、テレビコマーシャルでも新しい電力会社のスポットが流れていたこともあり、かなりの人が新電力会社に移ったり、電話や直接訪問などで営業を受ける形で、電力会社を変えた方の中には、現在の高額請求に喘いでいる人もいるというニュースを見ました。

新電力会社の中には、電気料金を安くする代わりに、燃料費調整額の上限を設けないことなどで、現在の電気の元売り値が上がっている状況の中で、他の電力会社からするとびっくりするような燃料費調整額を請求していたことを明らかにしました。ニュースで出ていた電力会社は、「グランデータ」という名前なのですが、ニュースで報じられた内容によると、情報通信会社「光通信」の子会社だったそう。この会社については単に「光通信」と検索しようとしてもその概要すら上がってこないのですが、それだけ素人にはその会社の事情をよく調べて、今回のような原料が足りなくなった時にも安く電力を供給してくれるのか? ということを判断して大丈夫だと思えるような具体的な確信がないまま契約していまっている可能性が大きいと言えます。

現在の電気料金をとりまく状況は、もちろん想定外のロシアによる軍事侵攻の影響ということがあり、上記の会社でも軍事侵攻以前であれば以前の電力会社より安く電気を使えていたわけで、こんな問題に気付くことなく今でもそうした会社を利用しながら以前より電気料金が下がったことを喜んでいる人もいたかも知れません。ただ、今回の燃料費調整額についてはその内容がよく説明されないまま最悪の状況を迎えてしまったことはあるにしても、自ら契約する場合にはきちんと会社を選ぶようにしないと同じような悲劇は今後も起こってしまう可能性も0ではないでしょう。

毎日の生活が大変で、できるだけ月々の支出を抑えたいと思った時、割引やキャッシュバックなどの目前の安さにつられてしまうことについては私もそうなので大きな事は言えません。ただ、趣味や嗜好で購入するものでなく、普通に生活をしていく上で必ずかかってくる費用については、やはり動かす場合には慎重にした方が良いということを今回の電気代値上りの中で感じているところです。少なくとも私は、失敗したと思ったらすぐに抜けられるように、長期の契約であったりセット契約のような方法で入ることについては慎重に検討するでしょう。


カテゴリー: ノンジャンルコラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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多少高くなっても「セット割」を契約し気軽に変われなくなることの方が不利益になることも」への2件のフィードバック

  1. ケータイオタク

    新電力の選択においてはまず地域電力の規制料金に個人(低圧)ユーザーはいつでも戻れると言う事です。これは自由化の前提です。出戻りに割増料金を請求される事もない。
    新電力の選択においては以下の条件を満たしている事が大事だと思います。
    ①市場連動型料金ではないこと。
    安さには限界がありますが、市場の影響をまともに受けるので安定性に欠けるので家庭には向いていないと思います。
    ②期間の縛りが無いこと。
    新電力は諸条件に左右されるので情報収集と機敏な対応が必要ですが、期間の縛りがあると迅速な対応が出来ない。
    ③燃料費調整金額に上限があること。
    これは長期的に燃料費が安定している時には問題が無いですが、この1年のように影響が大きい時はまともに影響が出ます。
    東京電力にかんしては規制料金にはネット上では手続きが出来ず電話して開通日を決定して自分で現在の新電力に電話する必要がある事には留意する必要があります。
    しばらくはキャッシュバック目的に乗り換えは考えない方が良いと思います。

  2. てら 投稿作成者

    ケータイオタクさん コメントありがとうございます。

    電気代請求のニュースを見るにつけ、何を変えて何を変えないかをきちんと考えることの大切さというものをしみじみ感じています。過去にはモバイル回線の関係からソフトバンクでんきや、UQモバイルの割引目的にauでんきの事を調べてみたものの、現在はあえて契約を変えず、もし変えるとしたらアンペアを下げて基本料を下げるような形もできるので、今のところは動かずに日々の節電で何とかしようとは考えているのですが。

    これから本格的に暑くなっていきますが、冬とは違って家族団らんの時や寝る時にはエアコンを付けないと仕方ないですね。その分は必要経費として計上しながら全体の家計を考えるようにすることで、この夏を乗り切れたらいいのですが。

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