e-SIM対応キャリアの少なさからe-SIM対応スマホの利用は直ちには考えものか

先日、mineoの解約をした際、例によってSIMの返却手続きを行ないました。私が契約していたのはドコモ回線のSIMカードだったため、オンラインでの解約手続きが終わった後で、ちゃんと返却先の住所が書かれたメールがやってきて、新型コロナで出掛ける事にためらうこともある中で、SIM返却だけは厳格に行なわないといけないようです。

個人的にSIM返却をしなければならなくなった時におすすめなのは、郵便局で「ミニレター」を63円で購入することです。このミニレターは、糊付けして封筒のように送ることができる、はがきより書くスペースが多い便箋のような枠線の付いた記載面のスペースが有るはがきと封筒の中間のようなものです。

私はこの付箋部分にSIMカードをテープで貼り付けて糊付けした後、宛名を書いてポストに投函しました。はがきにSIMカードをテープで貼ると、発送している中で落下などの衝撃でどこかへ行ってしまい、相手先に届かない可能性があります。普通は封筒に入れて送られるのではないかと思いますが、料金が安く買ってそのまますぐ出せるというのが魅力です。ただ、こうした手間自体がめんどくさいという点では、そもそも別の選択肢について考える必要もあるのではないかと思ってしまいます。それが、物理的なSIMカードを必要としない「e-SIM」を利用するという考え方です。

e-SIMを利用する場合、e-SIM対応のスマホで設定すればそのまま開通することも可能なので、SIMカードを物理的にやり取りする手間がかかりません。あと、対応している事務系の能力がどうかということもありますが、郵送する場合と比べて早く開通できたり、解約時にもカードの返却を考える必要がありません。

現状では、スマホの中でも最も使われているiPhoneがe-SIM対応になっているので、大手キャリア(楽天モバイルを含む)系のところでは利用することができます。また、私が今物理SIMを使っているUQモバイルやpovo2.0でもe-SIMの利用は可能なので、e-SIMと物理SIMの同時利用が可能なスマホ(iPhone以外にもAndroidのスマホの中でもそうした機器はあります)、やe-SIM専用のスマホを使うこともできます。

物理SIMを差し替えて使うことは便利ではあるのですが、乱暴に扱うとSIMカードだけでなくスマホのカードスロットを壊してしまう可能性もあります。
これがe-SIMの場合は、端末のハードにアクセスすることなく対応端末同士での入れ替えが可能です。またこれも契約しているところによりますが、簡単に費用を掛けずに使っている端末から別の端末に移すことができるようであれば、そこまで不具合は生じないのではないでしょうか。

ただ、e-SIMなりのディメリットもあります。例えばe-SIMの入っているスマホを落として壊してしまった場合、物理SIMであれば予備のスマホがあれば、すぐに端末を換えて使うことはできますが、もし予備にe-SIMの使えるスマホを持っていない場合、新たに白ロムを購入してその端末に移してもらうか、修理に出して戻ってくるのを待つ間通信・通話は諦めるかということにもなってしまいます。

個人的な話をすると、私が持っているスマホはどれもe-SIMには対応していないので、通話用のメイン使用の回線については、e-SIMの利用については考えてしまうというのが正直なところです。今後、物理SIMとe-SIMが両方使えるスマホを増やしていくことができれば、主回線でもe-SIMでということになるのかも知れませんが、とにかく現状では大手3キャリアとそのサブブランド、そして楽天モバイルといったMVNO以外のところが実施していて、唯一MVNOでデータ通信専用のサービスが有るのがIIJmio(ドコモ回線)だけなので、全てのMVNOの中で自分に合った会社と契約するためには、まだまだ物理SIMの同時使用ができるスマホの方がe-SIM専用のものより使いやすいと思います。

ちなみに、物理SIM2枚とe-SIMで同時には使えないものの、e-SIMが使えてSIMカードスロットを2枚分持つスマホはすでにあります。もしその辺を気に掛けるなら、今後どんな状況が起きても対応できるように、そうしたスマホを今後購入していく方が何かと役に立つのではないかと思います。

個人的には値下げされ、今後の白ロム価格が下がってくる可能性があり、ドコモやauの回線でも使える楽天モバイルの「Rakuten Hand」あたりが気になっているのですが、他にe-SIM対応スマホを持たない状態で購入するのはちょっとどうかなと思うので、直感的な物欲を抑えつつ、今後は色々な状況でも使えるスマホを安く買えるチャンスを狙って揃えるように計画していこうかなと思っています。


カテゴリー: モバイル関連コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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e-SIM対応キャリアの少なさからe-SIM対応スマホの利用は直ちには考えものか」への2件のフィードバック

  1. ケータイオタク

    ドコモ系のSIMの返還ですが、実際にはほとんどのプロバイダーで不要のようです。疑問に思ったのはほとんどのプロバイダーで違約金の金額が書かれていないことです。違約金の金額の明記が無いと約款は無効ですね。
    ソフトバンク系も同じですが、ガラケー時代はソフトバンクの端末はSIMが無いとアドレス帳も見られないのでショップでも求めていなかったですね。間抜けな友人はSIMを返そうとして良いのですかと言われたのに返して後で見れないと文句を言っていました。
    使わなくなったガラケーをアラームで使っていますが、ダウンロードした着メロを利用するにはSIMが必要なので以前のSIMを活用しています。
    e-SIM,物理的SIM一長一短ですね。iPhoneSE2以降はiPhoneはe-SIM対応なのでドコモ系とau系を組み合わせれば通信障害には万全と言う事にはなりますが。ドコモ系MVNOにPOVO2なら負担も軽く済む。
    現状多くのデュアルSIMはmicroSDカードと排他性なので利便性は向上しますね。
    e-SIM対応でSIMカードスロットが2枚SIM対応のスマホは国外使用を想定していると思います。その場合e-SIMは国内用のプロバイダーにした方が良いですね。空いているスロットに現地SIMを入れて一時的にe-SIMを無効にすると言う事になると思います。

  2. てら 投稿作成者

    ケータイオタクさん コメントありがとうございました。

    ドコモのSIMについては、会社によっては返却不要(メールには新型コロナのためと書かれていましたが)というところもあるようですが、mineoの場合にはストレートに返却を求められたので、後で何か言われるのもいやなので返しました。手元には別のドコモ回線のSIMカード(解約済み)はあるので、いざという時には使えるかなと思っています。

    MVNOがe-SIMを使えるようにするには、それなりの設備投資が必要という話もあるので、今後e-SIMを使う端末が増えてくると、残るのが大手とそのサブブランドだけになってしまうと困るので、うまく自分の中で今後回していこうとは思っているのですが。あと、いつになったらアップルウォッチに、サブブランドやIIJmioのe-SIMを入れて使えるようになるのでしょうか。電子マネー決済をさらに進めるためには、e-SIM搭載で単体で通信・通話のできるスマートウォッチやスマートバンドを普及させることが必要になってくるのではないかと思うのですが。

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