マイナンバーカードを健康保険証として使うつもりだった人の気持ちは? 本格運用開始を当面先送りする方針

私の家族の中でも実はまだ誰もマイナンバーカードを持っていない状態が続いていたのですが、家族の中で運転免許証を持っていないことから、本人確認が面倒くさいという普通の生活を送るために困ることが出てきてしまったので、ここに来てその分のマイナンバーカードを申請すべく、申込書をもらってきました。

ちなみに、その本人が役所の窓口に行かなくても同居の親族の場合、代理人である私の本人確認ができれば、申請書を出してもらえます。申請書にはID番号および、スマホで読み取ると簡単に申請できるサイトへ飛べるので、さあいよいよ申し込もうと思ったところ、昨日になってマイナンバーカードを保健証代わりに使えるのが2021年3月下旬と言われていたのに、当面運用を先送りするというニュースが入ってきました。

ニュースによると、本人が勤務先に教えたマイナンバーが間違っていたり、健康保険組合でのマイナンバーの入力に誤りが多くあったためうまく連携できないという、ちょっと考えられないような理由でスケジュールに間に合わないという事なのですが、これは過去のブログでも書いてきたように、政府全体のITスキルというのが未熟なのではないかという疑念が更に強くなるような感じがしてきました。

LINEの個人情報流出について、政府与党の議員の方々はかなり強い調子で企業としてのLINEを非難していましたが、今後は政府の方も情報管理者としての責任を追求される可能性も出てくるので、この調子だとマイナンバーカードの情報が流出するような事になった場合にはブーメランになって批判が返ってくるような状況も考えておいた方がいいような気がします。

ただ、運転免許証を持たない人にとっては顔写真付きの身分証明書として、マイナンバーカードはないと困るものでもあるため、その分の申請は続けるつもりですが、かつての年金関連の情報についてもそうでしたが、ちゃんとした管理が本当にできるのかという不安が今後も付きまとうことだけは確かなようです。

今回のニュースと同時に、マイナンバーカード作る際のメリットとして今月末までなら5,000円分のポイントが付くという「マイナポイント」の申請期限が延長されるというニュースも入ってきました。現状では今申し込んでもカード発行には一ヶ月以上かかるということなので、今そういう事を言われても、こちらではこのまま申請しても期限までにマイナンバーカードを手にできるかはちょっとわからないので、そのメリットを得られない可能性の方が高いです。ただそこまでして国民に持たせたいカードであるものの、そのメリットであった機能をスケジュール通りに進められない今の状況は、逆に個人がきちんとしたITスキルを持ち、過度に公の機関を信用しないような対応も必要になるのではないかと思います。

それと同時に気になるのは、これは野党が政府の提出した新しい法案に誤りが多くあったため、改めて直したものを出して欲しいと要請したニュースです。今まで私が見てきた中で、こうした単純なミスがニュースになること自体考えられなかったのですが、それだけ政府の様々な仕組みを作っている官僚の人たちが疲弊していることが想像できます。それは単なるオーバーワークの問題なのか、それとも組織としての機構上の問題なのか、はっきりと検証して立て直しを図って欲しいですね。そうしないと、どんなに素晴らしいプランを政府が持っていても、それが実現するまで時間がかかり、そのメリットも薄れてしまうような事も起こりかねません。様々な給付金もマイナンバーカードを持っていれば早く受け取れるということになれば、カードの普及も一気に進むと思うのですが、それには事務処理能力を上げることが必要不可欠です。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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マイナンバーカードを健康保険証として使うつもりだった人の気持ちは? 本格運用開始を当面先送りする方針」への2件のフィードバック

  1. ケータイオタク

    マイナポイントについては3月中に申し込んでいれば5,000円分のポイントが得られるようです。
    それにしても健康保険証としての機能の問題はお粗末でした。

    LINEの個人情報流出問題。ソフトバンクと韓国NEVER社の主導権争いの面があるような気がします。既に社会インフラ化しているLINEを捨てるわけにはいかないが、現状では全面的に取り入れるのは難しい。

    個人情報の保護体制に不備があり問題がある事はソフトバンク側も把握していたが、ソフトバンク側の立場では改善に限界がある。

    しかし法規制が入ればソフトバンク側が主導権を握れ韓国NEVER社の日本法人からの撤退も可能となる。

    ソフトバンクの完全子会社となれば政府に完全に入り込む事が可能となる。

    官僚の処理能力が低下している中でデジタル化を一挙に進める事によって有利な地位を占める事が可能となると考えているのではないでしょうか。と想像しています。

  2. てら 投稿作成者

    ケータイオタクさん コメントありがとうございました。

    健康保険証代わりの件については10月に延期というアナウンスがありましたが、本当に大丈夫なのかという感じにはなりますね。

    今の日本で、そこまでアプリ開発やデータ管理のクオリティが落ちたとは思えないのですが、単に仕事ができるできないという事で業者を選んでいないのではないかという疑問も出てくるほど、政府内部の組織運営がスムーズに行かない事が続いている印象です。

    少なくとも、現状では優秀な学生は官僚を目指すよりも別の道を目指した方が良いというような流れになっていることも今後の状況を考えるにつけ不安な点です。どちらにしても民間の力を最大限に利用していかないと回っていかないと思うので、まずは保健証の件だけでも有言実行といってもらいたいところです。

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