古い携帯端末は捨てたり返さずにとっておく事に意味がある(ただしワンセグ・フルセグ対応機限定)

一昨年のお正月明けくらいまではまだ今のように感染症が日本国内で案じられるような事はなかったので、友人宅で集まって軽い飲み会をしていました。今考えるとその頃が懐かしいですが、当時の友人宅では何とテレビが無かったのでした。

飲み会にテレビなど要らないという事もあるのですが、飲み会も後半に入ると流石に話すこともなくなりだれてきたので、そこでさっそうと取り出したのは、ドコモでかつて販売されていた7インチタブレット、シャープのSH-08Eと卓上ホルダ(専用クレードル)でした。

このタブレットは一応防水で、しかもワンセグ・フルセグ(これが重要)でのテレビ地上波放送を受信に対応しているので、常に持ち出したりはしないもののいざという時のために取っておいたのです。

7インチということで家庭にあるテレビと比べるとかなり小さいですが、写真のように卓上ホルダ(専用クレードル)の裏にはアンテナケーブルを取り付ける端子が付いているので、上記友人宅ではテレビのアンテナは残っていたので、ケーブルをクレードルに接続したことでフルセグの画質での視聴およびサブチャンネルも使用可になり、家庭用地上波テレビと遜色ありません。そんな感じで、飲み会の後半はもっぱらテレビ番組を見ながらゆるい話に終始したということがあります。これを見て中古品を物色される方は、本体のみではなく卓上ホルダ付きで安いものを探すと、いざという時には自宅のテレビの代替として使えると思います。

現在売られているスマホやタブレットにはテレビチューナーが付いていないものがほとんどだろうと思います。中にはFMラジオが聞けるようなチューナー付きのものもありますが、主にイヤホンを使った(イヤホンコードをアンテナの代わりにするケースが多いだろうと思われます)個別使用になる用途が主でしょう。

スマホにFMチューナーを付けて、災害が起きた場合にネットが繋がっていればネットのライブニュースやRadikoを利用し、電波が使用できない時にはFMラジオで情報収集するという考えは悪いものではありません。ただ、日頃の情報収集ツールがテレビである場合、災害で停電したような場合、さらにネットにアクセスが集中しネットがうまく繋がらないような場合にはワンセグで地上波テレビが見られるものがあると便利です。

先日、毎年のことながら「非常用持出品」をセットにした通販の案内が来ましたが、その中に入っているグッズの一つの情報収集ツールはラジオとワンセグが利用できる専用端末でした。こうしたものは単体購入でも1万円前後で買えるようですが、いつ起こるかわからない可能性のために新品のワンセグチューナーを用意しなくても同じ効果を得ることが出来る場合があります。それが昔使っていたスマホやフィーチャーフォン(ガラケー・ガラホなど)、タブレット端末を活用する方法です。ワンセグ使用のみの場合はSIMカードは入れなくても使えます。

私自身は現在も通話用として常用しているガラホSH-01Jがワンセグ付きなので、全くネットが外出先で使えなくなっても、電波がつながる所まで移動すれば地上波のワンセグ放送を受信することができます。ワンセグ付きのガラケーは複数持っており、さらに面白いものとして、ガラケー自体にビデオプロジェクターが付いていて、白い壁に向ければ大型テレビくらいの大きさにはワンセグ放送を拡大することができるドコモのFOMA(3G時代のガラケー)SH-06C(シャープ製)も持っているので、昼はSH-08Eで夜はSH-06Cと使い分け、電源はモバイルバッテリーから供給することができ、停電が続いても少なくともテレビからの情報は受け続けることができるのではないかと思っています。

ワンセグを外で使う場合、エリアをまたいで移動すると連続視聴ができなくなったり、山間部で使えないなどのディメリットがあります。現在はネットの整備が進み、普通にテレビ放送を同時配信できるような早さでも安くネットを使える環境が整っているので、あえてワンセグを搭載しないような所はあると思うのですが、自宅や避難所で使えるように昔に使っていたワンセグ付きのガラケー・スマホ・タブレットをとっておくのはお金の節約(防災用品としてのワンセグチューナーを買わなくても良い)にもなりますし、ネットに繋げなくても使えます。このように、昔のものに価値を見出して使うことにもなるので、悪くない使い方ではないかと思っています。

あと、これはあくまで個人的な意見になりますが、持っているスマホがFMチューナー付きのものであっても、スピーカーとロッドアンテナのあるポータブルラジオは持ち出しする・しないに関わらず持っておいた方がいいと思います。ロッドアンテナがあれば、主にFM放送についての感度は上がり、イヤホンからだけでなくスピーカーを鳴らして他の人とも情報を共有できます。できればその際、ラジオは90MHz以上の周波数も選局できるFMワイド対応のものにしておくと(少し古いもので安い製品の場合、ワイドFMに対応しないものもあるかも知れないので注意して下さい)、AM放送がうまく入らなくても、FM波で電波を出しているAM局の放送をクリアに聴けるので、状況の変化に応じた使い方ができます。

先日起きた地震の事もあって、常に持ち歩くバッグに過去紹介した東芝のキャパシタに手回し充電した電気を貯めるタイプの防災ラジオTY-JKR5を改めて入れて外出するようにしています。このラジオの内容についてはこのブログで複数回に分けて紹介していますので、ご存知ない方は以下のリンクからその内容と活用法をご覧下さい。

東芝充電ラジオ TY-JKR5の研究 その1 外観とその機能について

なかなかこのラジオでスマホやタブレットを充電することは難しいものの、太陽電池パネルも使えないような天気が避難所周辺で続くような場合には、スマホの電源を切った上で接続して充電を行なえば、わずかに端末の使用時間を伸ばしてくれる期待はあります。また、このラジオを持ち歩くことによって懐中電灯の機能を兼ねるというメリットもあります。

停電してネットも繋がらないというような状況では、防災ラジオ中心に情報収集を行ない、ワンセグで具体的な情報を視覚から入手するようにすると、スマホの電池も減らないで済みますので、いつ終わるかわからない避難生活でも、正しい情報を基にした行動ができるでしょう。以前に契約していた携帯電話端末が家のどこかにあると思っている方は、その端末が電源が入りワンセグが使えるかを調べてみて、使えるようなら手持ちのモバイルバッテリーと充電ケーブル(100円ショップで改めての入手も可能)を使って充電・給電できるかどうか試してみて、使えるようだったら家のわかる所に置いておきましょう。


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