ドコモの「はじめてスマホプラン」と日本通信のプランを比較

NTTドコモが新たな格安プランを出してきたことで、今後の新たな料金プランがどうなっていくのか期待している方も多いと思います。先日発表された「ahamo」は従来のプランとは違うので、現在ドコモのプランに加入されている方にとってはドコモショップで契約変更できるプランがどうなるかが気になっていたところもあると思いますが、「5G」向けの大容量の料金プランを、2021年4月から1,000円値下げし、税抜き月額6,650円にすると発表しました。

さらにこのプランでは今後どうなるかはわかりませんが、データ通信量も無制限で利用できるということで、固定回線の代わりとして考えている人は、単純に安くなるのは嬉しいでしょうが、そこまでデータ通信を使わない方、特に毎月数GBのデータがあれば十分という人にとっては、オーバースペックのプランになります。

それと同時にドコモが出してきたのは、万人向きのプランではないのですが、現在3GのFOMAを使っている人が4G・5GにSIM変更をする人向けに作られた「はじめてスマホプラン」です。これはプラン名の通り、主にガラケーを使っている人をスマホに移行させるためのプランで、ある程度の割安感を出してきていると思うのですが、冷静に見ていくと、そこまでドコモは思い切った価格設定にはしてきていないのではないかと思うところがあります。ということで、ドコモから回線を借りて原価ぎりぎりで通話を主にしたプランを提供しているという触れ込みの日本通信のプランとこの「はじめてスマホプラン」を比較してみたいと思います。

まずドコモプランについての詳細について紹介します。「最安980円/月」ということなのですが、この料金というのは契約から一年間割引く「はじめてスマホ割」と、料金をdカードで払う「dカードお支払割」を付けた一年間の利用額です。一年経って「はじめてスマホ割」が終了すると月額1,480円となります。「dカードお支払割」は月170円引きということで他の契約と同じで、実際に他社の割引無しプランと比較すると月額1,650円となります。

これで何がどうなるかというと、高速クーポンが1GB付き(使い切った場合は最大128kbpsに制限)、通話については5分定額が付いています。通話を無制限にしたい場合には+1,000円となるので、月額は2,650円になります。dカードを作ってそこから支払うことに抵抗がなければ、「dカードお支払割」を付けた「はじめてスマホ割」終了後の価格は2,480円となるわけです。

そこで、改めて日本通信のプランの内容と価格を思い出していただきたいのです。日本通信で出している通話無制限の「合理的かけほプラン」は、同じく通話無制限で、高速クーポンを3GB付けた内容で(低速制限時の速度は最大200kbpsとドコモより早い?)ドコモの「dカードお支払割」を加味した価格と同額になります。さらにこの内容で足りない場合の高速クーポンの1GBあたりの加算額はドコモの場合は1,000円ですが、日本通信の方は250円と4分の1になります。

こうしてみると、月に1GB使うくらいなら、ドコモの高速回線の安定性云々というのはあまり問題にならないのではないかと思いますし、ドコモの回線を借りてサービスを提供している日本通信の方が安くて使い勝手が良い(ドコモの場合は4G契約からの変更は不可)という結果になってしまいました。電話のかけ放題まではいらないという場合には、同じ日本通信には5分定額の設定こそありませんが、月70分までの通話無料が付いて高速クーポンが同じく3GBまで使える「Wスマートプラン」が月1,580円で利用できますし、ahamo対抗プランでは月70分までの通話定額に16GBまで(ahamo開始時から月20GBに変更)使える「合理的20GBプラン」が1,980円で使えるので、ガラケーからスマホへの移行を考えている方は、とりあえず日本通信のSIMを契約してその使い勝手を見てからその後どうするか考えてもいいでしょう。

もちろん、スマホにしなくてもガラケーのような二つ折りタイプのガラホに日本通信のSIMを入れて使うのも有りです。ただ「合理的20GBプラン」を使う場合は、テザリングのできるガラホにすれば、Wi-Fi専用のタブレットと一緒に使うことで、通話もネットも十分に楽しめます。

ここまで書いてみると、それこそ3Gのガラケーユーザーを「はじめてスマホプラン」に移行させようと思うなら、何の制限もなく5分定額を付けてずっと月額980円くらいの設定にしないとインパクトがないような気もします。5分定額に魅力を感じるならあえて1年間はドコモのプランを使うのも悪くはないですが、割引が切れるタイミングで他社に移るのが良いでしょう。無制限に通話をしたい場合は、最初から「合理的かけほプラン」でもいいような気がします。

今後、2021年になるとauがドコモへの対抗プランを出してくるということもあります。私の使っている4Gガラホは2021年1月が更新月なので、auの新プランをすぐに契約することは難しいかも知れませんが、もし4Gから「はじめてスマホプラン」に変更可能だったとしても、今後出てくるプランが魅力的なものになるかというとやはり疑問です。多少高くても安定して早い通信ができる上位プラン契約でメリットを見出す場合以外は、他社の動向も見ながら移行も考えてみるのがいいようです。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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