説明書を読まずに使えても使用上の注意は把握すべき

広島県福山市で起こったという、トラックの爆発事故は運転者および搭乗者の方に大きな怪我がなかったということで(運転者一名が軽いやけどだけで済んだそう)、ここでは笑い話のように書くことができますが、それでもトラックのフロントガラスが飛び散ったり、落雷のように大きな音を出したことで周辺の車や人々には大きな迷惑を掛けたことは事実です。ここで、その事故を笑い話そのものとして茶化すのはいけないかと思いますが、今回の爆発までに至る状況というのは、まさにお笑いコントや、ナンセンスなアメリカのギャグアニメにあるような設定そのものであったことは確かでしょう。

その事故は2020年8月19日の午後4時20分頃、まだ外の気温は相当高いだろうと思われる時刻に発生しました。信号待ちをしているトラックの車内はまずい事になっていたようですが、事前のあまりの暑さに、運転手は市販の皮膚にかける冷却スプレーを車内で使用していたようです。状況から見ると車内の窓を閉め切って、エアコンを使っていても冷却スプレーが必要なくらいの車内の状況であったことは間違いないでしょう。

普通なら何てことない状況で、同じように車内の暑さを和らげるために冷却スプレーを使う人は多くいると思います。テレビニュースでは車内の換気をせずに冷却スプレーを使うことの是非について問うようなスタンスのものが私が見た中では多かったようです。しかし、今回の事故はある意味特別な事情が絡んできます。

最初にお笑いコントや、ナンセンスなアメリカのギャグアニメのような事故だと書きましたが、車内にスプレーを撒き散らし多少体のほてりを抑えることに成功し、ほっと一息付いて信号で停まった時に悠々とタバコを取り出し(電子タバコではありませんでした)、そのタバコに火を付けようとしてドカンということですから、普通にこの経緯を見ると古いコントの台本のようにしか思えなかったわけです。

逆に考えると、今回の運転手は20代だったということで、冷却スプレーに限らず一般的なスプレー缶には可燃性ガスが多く使われていることを知らなかったり、その種のガスが充満した中で悠々とタバコを一服しようとして大爆発を起こしてしまうコントもアニメも見たことがなかったのか? という風にも思ってしまいます。

個人的にもコントやアニメが社会生活に役立つようなものだとは思っていませんが、その中で繰り広げられるバカバカしい行為に大笑いしながら、無茶をしたら本当にコントやアニメのようになってしまって、作り物のコントやアニメと違って、自分の命が無くなってしまうなど本当に洒落にならなくなることくらいはわかった上で、番組を楽しんでいました。今回のドライバーがどのような危機意識を持って冷却スプレーを使っていたのかはわかりませんが、少なくともタバコを吸うためにライターを持ち歩いているなら、引火して爆発するようなものを扱う場合にはそれなりの注意をすべきですし、同じような危険因子として、アルコールが入った消毒液を車内に置きっぱなしにした場合、もしライターの火が容器に引火した場合、今回のような軽い状況では済まないくらいに燃え広がる危険性があります。

キャンプ趣味の方でしたら消毒用のアルコールだけではなく燃料用のアルコールは更に危ないですし、液体燃料で言うとホワイトガソリンやガソリン携行缶に燃料を入れっぱなしにして放置するなんてことは止めた方がいいです。特にガソリンは爆発的に燃えるので、自分だけではなく周辺にいる人にも大きな被害を与えてしまいます。物語ならどんな大規模な爆発をしても人的な被害は出ないように脚本を書けますが、現実は違います。火を日常的に使うなら、せめてスプレー缶の表示や説明書を読み、使用上の注意を把握した上で使用しないと、また同じような笑えない事故が起こる可能性もありますので、十分にご注意下さい。


カテゴリー: 旅行・交通関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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