スマホのシニア用プランを研究すると新たな可能性が

先日、60才をオーバーした方と話している中でちょっと興味深い話になりました。その方は、安く電話を利用するのが目的で、私がOCNモバイルONEの新プランの方の1GB/月の通信・通話プランをおすすめした方なのです。その方は相変わらずほとんどネットは利用していないながらも月額料を抑えて(1GB/月コース 1,180円+OCNでんわ10分かけ放題 税込850円で2,030円+税)スマホでの通話とLINEくらいは楽しんでいるようですが、今回は「通話」という点において問題が発生したようです。

というのも、普段の生活の中ではほとんど通話時間は10分以内で終了しますし、家族同士や友人との間ではLINEの電話機能を使えば、多少品質は下がるものの時間を気にせずに話し続けることができるので、あえて通常の電話で長電話するようなことはなかったのですが、今回の新型コロナウィルス関連で、役所に連絡を取ったり県外にいる親戚の固定電話に掛けて込み入った話をしようとする場合、10分間という無料の時間を気にしてしゃべろうとしても、かなりストレスがたまってしまうということでした。

確かに、現在私のメイン番号で利用しているガラホは5分定額(ドコモの限定のかけ放題はいまだに5分間のため)で契約しなおしたのですが、その方と同じような感じで問い合わせの電話を掛ける時には、通話料無料の楽天LINKを使ったインターネット電話(楽天モバイルとの契約が必要)の方で掛けるようになってしまいました。さすがに、癖が強すぎるRakuten UN-LIMITをその方にすすめるわけにはいかないので、今回は改めてシニアに優しい通話無制限プランについて考えてみました。

今までは大手キャリア及びサブブランド以外には、専用アプリ無しで無制限に通話可能なプランはありませんでした。ところが、本日よりMVNOの日本通信が「合理的かけほプラン」という通話無制限プランを出してきたのですが、日本通信の場合はデータ通信の品質に疑問が残るため、ここではあえて選択肢には含みません。「合理的かけほプラン」については、改めてその内容およびどんなケースで便利なのかということを紹介しようと思っています。逆にデータ通信では抜群の安定感を持つ、ドコモ・au・ソフトバンクという大手キャリアは、データ通信プランと合わせて通話無制限プランを申し込むと、一気に毎月の利用料金がかさんでしまうので、大手キャリアのシニア割引もいまいちおすすめしにくいものがあります。そんな中、品質と価格のバランスが良く、どうしても通話無制限を安く使いたいと思われる場合には、大手のサブブランドであるUQモバイル(au系)・Y!mobile(ソフトバンク系)で比べてみるのがいいのではないかと思います。今回は普通の年代では入れない、シニア向けの通話無制限プランについて比べてみたいと思います。

(1)UQモバイル

UQモバイルでは60才以上が利用者の場合、通常の契約に「シニア割」が利用できます。このシニア割とは、24時間かけ放題のオプション料金が月額1,700円のところ、最初の6ヶ月は無料、それ以降は1,000円引きの月額700円で利用でき、さらにUQモバイルのキャリアメールが使えるメールサービス(月額200円)が契約中は無料(サービスの申込は必要)になります。

具体的には、この割引の対象になるUQモバイルのスマホ用プランが基本プランになりますので、ネットはあまり使わないなら「スマホプランS(月3GB・低速時の最大300kbps・高速クーポンは翌月くりこし可)」が1,980円で契約できますので、OCNモバイルONEよりも若干月々の支払いは高くなりますが、通話定額無料期間が終了しても2,680+税のだいたい月3,000円くらいで通話定額が続けられます。

ただし、この割引を受けるにはシニア専用のUQモバイルが指定するスマホを購入するなどして利用しなければなりません。物理的な通話・通話終了・メールボタンが有り簡単表示モードでガラケーのように使える「BASIO4(Android10ですがワンセグなし)」に違和感がなければ、まずまずのプランではないでしょうか。

ある程度使い込んで、スマホでの動画視聴を頻繁に行なうような場合は月額2,980円の「スマホプランR(月10GB・低速時でも最大1Mbpsと十分なクオリティ)に切り替えたり、元の安いプランに戻ることも可能です。au回線で問題がなければ、月額3,000円~4,000円という範囲で毎月の負担を考えられるなら、十分魅力的です。なお、高速クーポンは専用アプリで高速と低速の切り替えができるので、日常的に低速にしておいていざという時に高速を大量に使いたい場合はUQモバイルを選びましょう。

(2)Yモバイル

料金大系は、ホームページで紹介されている料金を見るとUQモバイルより安い期間もありますが、新規の割引期間が終了すると、通話無制限割引を付けたUQモバイルと全く同じなので、UQモバイルと違う部分について紹介します。最安の「スマホベーシックプランS」は月3GBの高速クーポンがありますが、Yモバイルの料金は、セットプランの料金には10分間の定額料金までセットされています。ただ、通話無制限にした場合にはUQモバイルと金額が揃うわけです。ここでは通話無制限が必須という条件で考えているので、この点については気にしません。

ただ、Yモバイルには高速と低速の切り替えをする手段がないので、データ通信の運用が少ない場合は、常に高速のインターネットを体感でき、余計な手間は必要ありません。しかし、スマホベーシックプランSでは高速クーポンを使い切ると、UQモバイルの300kbpsの半分以下となる、最大128kbpsまで規制されてしまいます。低速になることが恐いと思う場合は、月額スマホベーシックプランM(月10GB・低速制限でも最大1Mbps)にしておいた方が無難です。これだと、よほどヘビーに使わない限りスマホだけで月10GBは使わないでしょうし、もし使ってしまっても普通の操作ではストレスを感じないくらいのスピードで利用可能です。

なお、こちらの場合もシニア割を使うためにはUQの「BASIO4」の前機種っぽい「かんたんスマホ」(Android8ですがワンセグ付)の購入が必要になります。ただし「BASIO4」ではワンセグがなくなったりしていますので、ネットが繋がらない状況でのワンセグが助けになる場合もあります。この点も、自分の利用状況により変わってくるでしょう。

このように、OCNモバイルONEの10分定額では不安な場合には、利用切替時にスマホの交換が必要になり、今まで使っていたスマホやiPhoneが使えないということを了解すれば、それほど追加負担の額が多くない状況でのスマホ運用が可能になりますので、参考にしてみて下さい。家族で同居の場合、家族の中で60才以上の人がいたら、その人がスマホを持つかどうか関係なくその人名義でこのシニア割引を使い、「かんたんスマホ」「BASIO4」を家に置きっぱなしにして固定電話の代替として使うという方法もあります(小さいお子さんからお年寄まで使いやすい電話機としての機能が生きてきます)。

その場合、意を決して固定電話だけでなく自宅のインターネットまで解約する気になれば、あえて制限時最大1Mbpsの「スマホベーシックプランM(Yモバイル)」「スマホプランR(UQモバイル)」にし、自宅インターネットも賄ってしまうというかなりの荒技もできないことはありません(^^)。この場合、「通話定額」「番号通知」「メール(UQモバイルの場合)」「ネット利用」までまるまる一台のスマホに機能が集中されますし、スマホからテザリングするとそれほど大きくないテレビなら最大1Mbpsの速さであれば、だいたいの動画サービスをテレビで楽しむこともできるようになります。単におじいちゃん・おばあちゃん用のプランと侮らずに、このような活用法もぜひお試し下さい。


カテゴリー: モバイル活用ガイド | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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