改めて車中泊を意識した工夫と車選びの必要性を考える

6月から7月にかけて、日本国内ではどこかが梅雨の長雨による洪水被害に遭遇しています。私の住む静岡でも伊豆半島や山間部が大きな被害を受けていますし、歴史的には一度も崩れたことがないというようないわゆる「地盤がしっかりしている」と思われている場所でも、ちょっとした事で崩れる可能性は0ではありません。大雨の最中に大きめの地震が起きる可能性だってあります。そうした事も考えた上で、危機管理について考えておかなければいけないということを最近はしみじみ感じています。

2020年の水災に対して、避難所へ行かずに車中泊をしながら避難している人も多いようです。過去の災害でもペットを避難所に入れられないとか、隣で避難している人との距離が近く、プライバシーが管理できないという理由で車中泊をしていた方は多いと思いますが、今年の場合はそれに加えて避難所に集まった人から感染する感染症の恐怖というものもあります。

こうした脅威が意識されていないと、かつて起こった阪神淡路大震災(1月17日)の、地震とは直接の関係はないものの、多くの被災者がインフルエンザ中心の感染症で亡くなったという報告をたまたまテレビで見ていて、自分や家族が感染しないようにするには、必要以上に他人と密にならないように車の中で過ごす時間を増やし、泊まりも車の中で車中泊ということになってくるわけです。

ただ、ご自宅の車が軽自動車・小型車の場合は、4人ないし5人乗りの車であっても車中泊ができるのは大人と子供の割合にもよりますが、夫婦二人と小さなお子さんの3人がせいぜいで、お子さんが大きくなれば全員が車中泊することは難しいと言わざるを得ません。

さらに、車がフルフラットにならず、単にシートを一番後ろにスライドさせてリクライニングさせても、手足を十分伸ばすことができず、エコノミークラス症候群で最悪命の危険も出てくることを忘れてはいけません。シートを後ろにずらすと前方に空きスペースができますが、その部分に荷物やクッション、バランスボールなどを詰め込んで、最低限両足を伸ばせるような事ができるか、さらに体を伸ばした状態でできるだけシートと体との間に隙間ができないように、マットレスや座布団などを家から持ち出し、少し寝ただけで体の節々が痛くなるような事がないように寝床を作れるのかということも試し、一日車中泊して無理だとわかったら、やはり避難所に行く方がいいと思います。

逆に考えると、今乗っている車だとどうしても車内がフラットにできない(クッションなどで段差を埋めても)なら、大きめのマットレスを中に入れれば何とか家族が川の字になって寝られるようなアレンジができる車への乗り換えを考えるというのも一つの方法だと思います。

ちなみに、私が現在乗っているホンダフィットでは、一人での車中泊を想定しているので以下のリンクのようにコット(キャンプ用のベッド)を使って快適な就寝環境を得ることはできますが、二人以上で同時に車中泊をするにはなかなか大変です。

フィットで車中泊するためのセッティング その2 B24 cot(OEM:Voyager)を使うためのポイント

一応、レジャー用途で一人用のテントを車に載せてはいるものの、大雨の中でのテント泊というのは不安になりますし、家族が車の中に避難して夜を明かすには不十分です。そうなると、災害対策としてももう少しフラットの空間が広がる車に買い換えるか、フィットの運転席側の空間でも快適に車中泊できるような方法を考えるべきであるかも知れません。

今後、実際に自分の車で家族との車中泊を考えている方は、持ち出せる寝具や座布団・クッションを総動員して何とか手足を伸ばして二名が寝られる場所を確保するとともに、フロントガラスには日よけのサンシェードを設置し、サイドの窓にはタオルをガムテープで止めるなどして一時的なカーテンを作って、外から見られる事を防ぐなど、車内のプライバシーについても対策することをおすすめします。外から車中泊をしている車は、中でランタンなど照明を付けているとかなり中の様子が見えてしまうものです。車内自体は個室になっているので、つい周辺に気が行かなくなってしまいがちになるので、昼だけでなく夜も、いったん外から自分の車を見て、中の様子がわからないような処置を施すことも忘れないで下さい。


カテゴリー: 車中泊での心構え | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

スポンサーリンク

コメントを残す