欠品の理由がわからないと買い回りもなくならない

今回の緊急事態宣言がされる前に、トイレットペーパーとティッシュペーパーがなくなったことがありました。この現象は「マスクが手に入らない」→「マスクとトイレットペーパー類は同じところで作っているのでは?」→「早く手に入れないと日常生活に不便になる」→「必要以上の購入をする人増加」→「品切でさらに多くの人が押しかける」というような連鎖反応が起こってしまいました。

近所のドラッグストアでは、地元の工場で普通にトイレットペーパーもティッシュペーパーも作られているのに、個数制限をされて今でも売られています。制限することで店頭材庫がキープされるのならこのやり方も仕方ないとは思います。一時期品切になった乾燥パスタやインスタントラーメン(袋麺)のように、明らかに工場に生産能力があり、普通なら店頭から消えるはずのないものがなくなったものについては、このやり方で買い占めを防ぐのもいいだろうとは思います。しかし他にも今後、生産能力を上げていかないとどうにもならないものがあることを先日実感してしまいました。

すでに新型コロナウィルスの感染を疑う人は実感していると思いますが、今後さらに必要になってくると思われるのが「体温計」です。現在は多くの事業がテレワークに切り替わったり、休みになっていますが、ライフラインに関わる業種で仕事を続けなければいけないところでは毎日の体温測定を出社(登校)前に行ない、基準値を超えたら出勤しないという形で動いているところも多いと思います。

しかし、現在はその体温計が新しく入手できないのです。ネットで探すとわからないメーカーのものはありますが、国内メーカーのものはかなり売れているらしく、欠品のものも多いようです。たまたま自宅には電池のいらない水銀体温計と、電池で動くオムロンの体温計の2つがあるのですが、デジタル表示で、計り終わりのタイミングをアラームで知らせてくれるので、今後は電池式のものを使おうと思い、スイッチを入れたところ残念ながらかなり使っていなかったので電池切れになっていました。

それでも、体温計自体は持っているので、電池を入れ替えればすぐに使えるようになると思っていたのですが、そう甘くはありませんでした。この不要不急の外出を控えなければならない時節ですが、手持ちの体温計に入れる電池がどこにも売っていないのです。インターネット通販を見ても軒並み高額になっているのは「LR41」という型番で、どうやら多くの体温計で使われている電池であることがわかり、このどこでも買えないという事に納得がいったのでした。

現在のボタン電池の製造について、日本で生産していないと今回の新型コロナウィルス騒動の影響を受けて、材庫が切れたままの状態が続いているということも考えなくてはなりません。こうした事実を知らずに私のように複数のお店をウロウロするような事は今後も増えることが予想されます。もし現状のお店で「体温計」および「LR41電池」の材庫がない場合はその旨の掲示と、全体的に品物が手に入らない(つまり別のお店に行っても同じ事になる)ということを告知していかないと、多くの人が買い回りを行なうことで、品不足が原因で止められたかも知れない感染者との接触をしてしまう可能性も出てきます。

これは一つの例に過ぎません。私は他の例については出すことは現状ではできないのですが、思わぬものが品切になっている場合は、別のお店に行く前にネットでプレミア価格が付いて販売されているかどうか調べた上で、手に入りやすいか入りにくいかの判断をするのが妥当なやり方ではないかと思います。

今回の事でもう一つ言えることは、体温計に多く使われている電池「LR41」を使っているライトなど他の製品については、当分の間は電池取りの用途の場合以外は購入して継続して使おうとは思わないことです。幸いにしてテスト用電池の入ったLEDライト(LR41を4個使用)を100円ショップで見付けたので、こそっと確保してその中に入っていた電池を体温計に入れて使うことはできました。これはあくまで裏技的なやり方なのですが、どうしても電池式体温計しか持っていなくて、体温計を使いたい場合は、電池そのものではなく「LR41」を動作に必要とするライトなどで動作チェック用の電池が付いた製品を探してみて下さい。


カテゴリー: 防災コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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