送料無料が実施された楽天市場で起こりそうな事

楽天の三木谷社長が発表した3,980円以上の商品を一律送料無料にするという宣言は、一部の加盟店が反対し、公正取引委員会がこの件について調査するということが決まっているようですが、この問題はまだまだ問題を引き起こしそうです。

というのも、公正取引委員会が独占禁止法違反という結果を出しても出さなくても、その時点で騒動は終わりにはならないだろうと思うからです。楽天の言い分が認められなくても、楽天側はさらに問題を泥沼化させ、送料無料を「消費者のため」という理由で強行することは十分考えられますし、楽天の言い分が通ったとしても、それに反発する加盟店の動きがさらに強硬になることも考えられるからです。

果たして、もし楽天が今回の一部送料無料を実現させたとして、消費者は本当に潤うのでしょうか。実は今、すぐにではないのですがモバイルバッテリーを買おうとしていて色々と調べているのですが、その中でちょっと楽天市場での価格設定がダイレクトショップと違うような事例を発見してしまったので、その内容および、せっかくなのでモバイルバッテリーの具体的な製品と照らし合わせて説明したいと思います。

まず、私自身のモバイルバッテリーについてのニーズというのは、先日購入した中古のノートパソコンでも使えるものを新たに購入することを考えています。具体的には少し大き目のバッテリーでもACコンセントが付いていて、ノートパソコンのACアダプターを直接差して充電できるようなものがあればと思っています。この点については、現在の主流であるUSB Type-Cから給電できるようなノートパソコンであればもっと選択に幅があったのですが、古いノートパソコンの場合にはコンセントが差さったり、変換アダプターを使用ができる特殊なバッテリーが必要になるのです。

ACコンセントのあるモバイルバッテリーはネットで検索すると多くありますが、中には海外製で今話題の「サクラレビュー」が多い、本当の性能については「?」が付くものも少なくありません。人柱覚悟で買ってしまってもいいのかも知れませんが、さすがに安いものではないので、やはりきちんとした性能を発揮してくれるものを購入したいものです。

ということで調べたら、国内のメーカー製ということで唯一あったのがサンワサプライのノートパソコンとスマホが充電できるモバイルバッテリーのシリーズでした。具体的には以下の3つの製品が使えそうな感じになっています。

(1) 700-BTL035(3.62V 22,800mAh USB2ポート AC1ポート最大65W)
(2) 700-BTL025N(3.62V 11,400mAh USB1ポート AC1ポート最大65W)
(3) 700-BTL033BK(3.7V 17,400mAh USB1ポート 変換プラグ12V16V19V)

機能と大きさのバランスを考えると、ノートパソコンのみの利用なら(3)の700-BTL033BKが一番バランスが取れています。ただ、ACコンセントが付いているものなら、ノートパソコン以外にも使える家電ができるので、災害対策用としてはおすすめになります。できれば(1)の700-BTL035という大容量のものを買いたいところですが、緊急避難的に使うことを考えれば、より安く買えるであろう(2)の700-BTL025Nでも何とか実用的に使えるだろうと思います。

ちなみに、この製品はサンワサプライのダイレクトショップでしか価格コムで調べたら取扱いがなく、サンワサプライは楽天市場にも出店していて、Amazonでも買えるので、まさに「ダイレクトショップ」「楽天」「Amazon」で価格の比較をすることができるということになります(楽天はダイレクトショップの価格・AmazonはAmazonが直接出品しているもの)。以下のデータは2020年2月7日に調べたものなので価格自体は後から見る方の参考にはなりませんが、「直売」「楽天」「Amazon」でどのくらい違うのかというものを見るにはいい例ではないかと思いますので、ここでその具体的な価格について紹介します(以下の価格は全て税込送料込です)。

・ダイレクトショップ (1)15,800円 (2)9,980円 (3)12,980円
・楽天市場      (1)15,800円 (2)在庫なし (3)13,800円
・Amazon       (1)15,790円 (2)9,980円 (3)13,800円

ちなみに、楽天もAmazonもダイレクトショップやAmazon本体の在庫がない場合は他の店舗(Amazonの場合はマーケティングプレイス)が出品していればその価格が検索した際には出てきます。こうして比較してみるとポイントについては考えない場合はやはり本家で直接購入するのが一番安く、在庫も優先的に用意されているということになるでしょうか。

ちなみに、楽天市場で欠品だった(2)の他の店舗の最安価格は14,800円とかなり高額でした。これも各店舗で値付けをする楽天の仕組みからすると仕方ないところだろうと思います。この中で注目したのはダイレクトショップと楽天・Amazonとの間に露骨な価格差があった(3)でしょう。もし楽天が一部商品の送料無料を強行した場合、4千円そこそこの価格の商品については、送料を考えるとこれくらいの価格差が普通になるかも知れないというは容易に想像できます。

この辺は宿泊のサイト経由と直接宿の提供しているサイトからの価格差という感じのように、今後はっきりと差が付いてくるような事が起こってくれば、こうした事情をわかっている人ならば、あえて楽天市場で買うよりも直接メーカーサイトから購入する方がお得に購入できる場合が出てくると思われます。こうした事が積もり積もってくる中で、やはり消費者は安くて便利なところに動くわけですので、しっかりと調べて価格差で損だと感じないような賢い消費活動を行ないたいものですね。


カテゴリー: その他のハード | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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