東海から関東にかけて梅雨明けの声を聞くことになりました。晴れるようになると、日中は猛烈な暑さになり、さらに夕方には大気が不安定になり、雷を伴った大雨が降り、夜は蒸し暑くなるという天気にこちらではなっています。
蒸し暑い日本の夏に対してはクーラーのある部屋で休むことが熱中症にならない方法だということで外に出られないような状況になっている人もいるかも知れません。そうした生活というのはある意味ではいいと思うのですが、単に外出するだけでなく、外でレジャーをしたりキャンプや車中泊で夏の暑い盛りにクーラーを使えない状態で寝るような状況になった場合、暑さを体感しないでまともに暑さにやられてしまうと、それが体調を崩す原因にもなりかねません。
特に今年の状況は、それまで雨や曇りの日が多く、東京などは梅雨明けがかなり遅くなるなど、涼しい日々が続いていたのに急に暑くなったことで、体が暑さについていけなくなるような形で体調を崩してしまうケースがこれからは心配になってしまいます。
そこで、勧められていたのが「暑熱順化(しょねつじゅんか)」という暑さに体を慣らす行動です。元々人間の体というのはある程度は暑さに対応できるようになっており、汗をかいたり皮膚の血流を増やすことにより体温の上昇を抑え、さらに汗として出てしまう塩分についても、汗をかく人は体外に出てしまう塩分の割合が少なくなり、その分の塩分が血液中に再吸収されることから、汗をかかない人よりも脱水症状を起こしにくい(体の塩分が少ないと体に水分をつなぎとめておくことができないので脱水症状を起こしやすいのです)という情報もあります。
蒸し暑くなったからと言って、一日中クーラーがある部屋でずっと生活をしていると、部屋から出ない場合にはほとんど汗をかかずに済んでしまうということがある反面、外に出てあまりの暑さだった場合に体がだるくなったり、夏バテの症状も起こしやすくなってしまいます。
そこで、この時期に必要なことはある程度汗を流して自分の体を「暑熱順化」させることが大切になっていくのです。これからの時期、車で出掛けた際には好んで車中泊をやる人だけでなく、どうしても目的地にたどり着けずに車の中で仮眠を取らざるを得ないという場合も考えられますので、「車中泊をしない自分には関係ない」ということはなく、この夏に車で長距離の移動を計画している人にとっては、今のうちから自分の体を暑さに慣らしておくことを考えておくべきだと思います。
具体的には、「やや暑い環境」で、「ややキツいと感じる」運動を1日30分行なうことで汗をかくようにする事が推奨されています。ウォーキングや自転車での移動というのが誰にもできることですが、お風呂に入って汗をかくようにすることも良いと言われています。当然、そうした運動の際にはきちんとした水分補給が大事になりますので、運動をする場合や夜寝る前にはしっかりと水分補給を忘れないようにしましょう。
こうして、たっぷり汗をかいた後は、しっかり着替えるようにしないと汗が冷えて逆に体が冷えてしまいますし、何より不快になりますので、水分補給を含めたこまめな体をケアをこの時期にはしつつ、いざという時の車中泊にも体調をくずさない体を作ることを目指しましょう。