電車乗車中の緊急地震速報の経験

前回、関東方面に電車で出掛けた帰りにニュースで日本海側で津波注意報も出た大きな地震が起きた事を紹介しました。その時は、もし同じような状況で太平洋側で地震に遭ったらどうなるだろうと思ったのですが、まさか先日の6月24日にそんな状況を経験することになるとは思いませんでした。

その日は夕方首都圏から電車で出発し、在来線を乗り継いで静岡駅まで帰る途中だったのですが、熱海発18時55分発の豊橋行きに乗り込み、沼津駅から西に2駅目の「原駅」に到着した19時22分に異変が起こりました。

時間的にも乗客がかなりいて、さらにそのほとんどがスマホを操作しているような状態の中で、いきなり自分のガラケーだけでなく他の人のスマホからも一斉に緊急地震速報のお知らせを伝えるけたたましい音が鳴り響いたのです。その後、すぐにワンセグに切り替えた人もいたらしく、テレビやラジオで聞き覚えのある恐怖心さえ抱くようなチャイムの音も車内から聞こえてきました。

車内アナウンスでは「地震が発生したため運転を休止します」というアナウンスがあるのみで、さらに緊急地震速報の内容も「静岡県で強い揺れ」という断片的な情報だけだったので、これはもしや東海地震か南海トラフが連動して起きた地震で目的地の静岡市周辺で大地震が起きたのではないかと本気で思いました。幸い、乗っている電車はほとんど揺れを感じなかったのですが、それがかえって離れた場所での被害を連想させることになってしまいました。家族や友人の安否は大丈夫なのかということをまず考えましたが、その後になってようやく、このまま電車の運転ができない場合、自分はどうなってしまうのだろうという事を考えるに至りました。今回は揺れを感じることなくただ電車が止まっただけだったので自分の事については後回しに考えることができましたが、この時点でもまだどこでどのような地震があったのかということについてはわからない状態が続いていました。

幸い駅のホームで電車が止まったので、スマホで使う電波は安定して入っていたのでradikoを使ってNHKラジオから情報を得て、ようやく震源地がこの電車の始発地である熱海で、主に熱海・湯河原を中心に最大震度4というそこまで大きくない地震だったということがわかり、とりあえずほっとしたというのが正直なところでした。ここまでの情報は全てスマホから入手したので、やはり災害や大きな事故にはスマホとネットが頼りになるという感じですね。

問題は、今後自分の乗っている電車がいつになったら動くのかということだったのですが、これは車内のアナウンスが一番正確なので、スマホの画面でその後の状況を確認しながら車内アナウンスについても聞きのがさないようにしていたら、意外にも原駅を7分遅れで発車し、さらに富士駅で後発のホームライナー(通勤用の快速運転の列車)を通してからすぐに発車になると、遅れはほとんどなくなり、静岡に到着した時間はほとんど定刻になっていました。

今回の場合は熱海周辺にピンポイントで揺れが起こり、範囲が限定されていたということと、この地震に伴う津波の恐れはないということがわかったからという事で結局は通常と変わらない予定で帰ってこられたものの、ちょっと何かがずれればその日のうちに帰ってこられなかったかも知れず、さらに言うと自分の身の上にも何が起こっていてもおかしくなかったのではないかと思います。今回の地震では震源に近い場所でも具体的な被害の報告はなかったので、緊急地震速報の空振りという感じもあったわけですが、私の生活の中で電車の中とは言え閉鎖された中での異様な体験というのは、いざという時にも冷静に避難するためにどうしたらいいのかという問題を考える上での一つの手段になるのかも知れません。

ちなみに、電車が静岡駅に着いたとたんバケツをひっくり返したような大雨に襲われまして(^^;)、外出時の用意という点で言えば地震だけに特化したものだけだと駄目だろうということも思い知りました。今回は荷物を背負うタイプのデイパック一つにまとめ、さらにこのデイパックには雨の時にかけるレインカバーが付いています。また、それとは別に傘の使えない暴風雨の時でも移動できるように、ポンチョを折りたたんで入れています。バッグの中には水に弱いモバイルグッズも多く入れているので、今回はむしろ雨対策をしてきたことの方が幸いでした(^^)。


カテゴリー: 防災コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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