わかりやすい日本語に「変換」する能力

今年から来年に掛けて世界的なスポーツイベントが日本で開催されます。先日、いよいよラグビーワールドカップの開催が100日を切ったということで、地元テレビでかなり大規模なキャンペーンを行なっていました。私の地元静岡県では、2002年のサッカーワールドカップが行なわれた小笠山総合運動公園(エコパ)で日本チームが登場する試合を含み予選リーグの4試合が行なわれるのですが、何とこの時期でも一部の試合ではチケットが普通に購入できることがわかりました(^^)。

世間の注目はラグビーワールドカップよりも東京オリンピックのチケットの購入だとは思いますが、ここまで来てまだチケットを普通に買えるというのはやはりまだまだ日本ではサッカーと比べてはラグビーの知名度はないのかなという感じもします。もしかしたら静岡という地域で関心がないのかも知れませんが、おかげで一番安いゴール裏の席をこの時期でも確保することができました(^^)。2002年の時もそうでしたが、大会の雰囲気を感じたいと思い、世界のスポーツイベントを見に行くようなことになるとどうしても試合を見に来る海外からのファンと交流することも出てくると思います。そんな時、どうやってコミュニケーションを取るべきかという問題があります。

個人的には英語を継続して勉強していたわけではありませんし、世界の標準が英語であったとしても「非英語圏」の人がやって来た場合は英語でのコミュニケーションも難しいでしょう。これは、意外にも大きな問題のようで、単なるコミュニケーションではなく、もしイベントの最中に大きな事件が起こったり、それこそ大きな災害が起こった場合に、日本語をそこまで理解できない人にどうやって避難誘導を行なうべきなのかということが考えられているということです。

そうした言語能力の異なる人々をつなぐための一つの方法としてあるのが、「翻訳機」を介したやり取りがあります。いわゆる「ポケトーク」のような専用の翻訳機を使うことで、多くの言語と日本語との翻訳機を介した会話が可能になりますので、全く外国語が話せなくても翻訳機やスマホの翻訳アプリを使って積極的にこちらから話し掛けるというのもありな気がします。

ただ、そうした用意がない場合や場所的にインターネットが通じないような場所(ポケトークはネット上のクラウドにアクセスして翻訳を行なうため、本体にSIMカードを入れるかテザリングによるネット接続、Wi-Fiで常にネットに接続している必要があるのです)に行った時にコミュニケーションを取ろうと思った場合に困ることになるでしょう。先日たまたま見た災害時の避難を想定した、日本へやってきた海外からの旅行客に対する対策というのが実に興味深かったので、ここで紹介させていただこうと思います。

こちらから海外旅行に行き、現地の人と話そうとした場合、どんな人でも少しくらいはその土地で話されている言語についての事前知識を持って行き、会話集などのアンチョコを持って行く(もちろん「ポケトーク」のような翻訳機を持って行けば完璧ですが)という方は多いでしょう。それは逆に日本にやってくる観光客も同じではないかと考えることもできます。

このブログは主に日本語が自在に使える人に向けて書いていますが、一切外国語を使わないで海外からのお客さんとコミュニケーションを取ろうとした場合、今までの内容を読み取ってもらえるとは全く期待していません(^^;)。もしそうした人に自分の意見を伝えなければならないとしたらどうするか。それは、使っていく日本語から「難しい言い回し」をなくし、「やさしい言葉遣い」に徹した表現をゆっくり行ないながら、さらにそこにジェスチャーや現物を指し示す事などをまじえて、強引に日本語だけでコミュニケーションを取るという方法が勧められていたのでした。

具体的にはどういう事かというと、あまり日本語を知らない人だと辞書を引かなければわからない言葉の使用はできるだけ避け、そうした「伝わりにくい」言葉を、伝わりやすい「やさしい言い回し」に、日本語から日本語に翻訳するという考え方なのです。

https://tsutaeru.cloud/

具体的には、上のリンク「伝えるウェブ」というホームページにアクセスしていただき、私達が普段使っている言い回しの文を入力すると、よりやさしい表現に変え、さらに出てくる漢字に読みがなを付けて「翻訳」してくれます。このサイトの言い回しが絶対というわけではありませんが、やさしい日本語の言い回しということのイメージがわかないような方は参考になると思います。こうして、普通の日本語をわかる人同士で話す内容だとわかりにくい事をいかにやさしく頭の中で翻訳して伝えるようにし、いかに相手に理解してもらうかということを考えることで、海外からのお客さんともコミュニケーションを取りやすくなります。

このような考え方でコミュニケーションを図ろうとすると、スマホの翻訳アプリの中にはなかなかうまく翻訳できないものもあるという評価もありますが、これも、いったん伝えたい表現を「やさしい日本語」に翻訳したものをさらに外国語に変換することで、おかしな翻訳結果は減っていくことが期待できます。この辺は機械の到達度に人間の方が合わせるような形になるのですが、そうして頭を使うことでより正しい日本語の理解にもつながっていくのではないかと思います。さらにこの考えを進めて、スマホの中に国語辞典アプリを入れていて、日常の中でも自分の言い方では伝わらない時には辞書で調べた言葉を使ってやさしく説明できるようにするというのも効果的な方法ではないでしょうか。英語が苦手という方は、まずは自分の発する日本語がいかに伝わりやすくかみくだいた表現にできるかということをまずはチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

カテゴリー: ノンジャンルコラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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