5GのスマホとSIMカードはどうなるか

アメリカと中国の冷戦並みのつばぜり合いによって、日本での5Gの動向はどうなっていくのかというところが興味のある新しい携帯通信端末での次世代通信ですが、個人的には2020年の東京オリンピック後あたりになれば端末も色々なものが出てきそうな気がします。昨日ネットニュースを見ていたら、富士通の人が5G対応のスマホをどんな形で出すのかについてのインタビューに答えている記事を見て、そろそろ次のスマホをどうするかということも考えないとなと思いました。

ただ、今現在の様々な産業を見ると、先日紹介したデジカメなどもそうですが、もはや行き付くところまで行ってしまっていて、最新の製品と旧製品の劇的な差が少なくなってきているような感じがしています。私自身の生活について考えても、パソコンはとりあえずWindows10が快適に動くなら古いパソコンでも十分実用になると思っていますし、過去にはその性能の進化とともに色々なものを買った腕時計なども、もはやスマホを持てば必要ないという人もいますが(^^;)、時間が正確で見やすいものということならもはや定番の品がその用途によってきちんと存在し、あえて最先端の機能が付いたものを買おうとは思わなくなっています。

そんな中、常に最先端の機能を追いたいハードとして、スマホ・タブレットがあります。現在はそれほどでもないものの、今後の5Gの登場によって、対応するスマホでないと5Gの恩恵も受けられないことになるため、最新の製品を今後も追っていかないといけないかなと思っています。

個人的に期待したいのは、いわゆる格安通信で毎月の料金が安くてもそこそこ使えるようになって欲しいと思うのですが、実際のところ5Gではどこまで回線の品質とスピードが上がるのかが気がかりです。そこで改めてこれまでの携帯電話の通信の歴史というものをひもといてみたいと思います。

まず最初「携帯電話」というものが発売されたのはまだ契約者が少なかったため、アナログ式の「1G(第一世代)」の通信でした。基本的には通話と本体でのメールくらいにしか使えなかったような感じだと記憶しています。その後、携帯電話がデジタル化し、ドコモではmovaという愛称で発売されました。これが「2G(第二世代)」で、当時はスマホはありませんでしたので、別売のデータ通信カードを使うと当時はまだスマホはなかったので電子手帳(^^;)やパソコンに接続して通信ができたのですが、データ通信料金は青天井で増え、スピードは9.6kbps(9600bps)という今の低速制限の数値と比べても格段に遅いということと、比較的モバイル通信で高速なPHSのウィルコム(当時はDDIポケット)のαDATAというサービスで32kbpsというスピードが出ていたのでそちらでモバイル通信を使っていました。ウィルコムではモバイル通信では初めてデータ通い放題のプランを出しましたが、その場合の月額は3,380円で、別にプロバイダ料金がかかっていました。それでも当時としては携帯電話会社のデータ通信料金は時間かパケット通信量による青天井式にかかっていたので、この価格でも相当安いという感じがありました。

今のようなスマホを使って何でもできるようになったのは、動画もモバイル利用で見られるようになった「3G(第三世代)」のドコモで言うところのFOMAが出てきたからです。3Gになってようやく、MVNOと呼ばれる主にドコモから回線を借りてSIMカードのみを売る業者も出てきました。個人的には本気でPHSのデータ通信から移行しようと思ったのは、2011年6月からサービスが開始された月額980円で最大100kbpsという日本通信とAEONが共同で出した(当時はまだAEON mobileはありませんでした)b-mobile SIMで、とにかく毎月1,000円という低価格で、プロバイダ料金も必要なくスピードは固定されていても100kbpsというスピードが出るというのは本当に画期的でした。スマホでできる事が増え、当時も決して最大100kbpsというスピードでは全ての事はできなかったものの、メールやスマホ専用サイトの利用なら何とか可能でした。

その後、通信は現在使われている「4G(第四世代)」になりましたが、MVNO各社の中でも高速クーポン消費後の低速制限のスピードは大手三キャリアよりも速いという逆転現象が起きていて、一番速いと言われる「OCNモバイルONE」では実測では200kbps以上が出るということで、最低画質でならYou TubeやAbemaTVなどの視聴も十分に可能な状況がすでに生まれています。「OCNモバイルONE」のデータ専用SIMの最安料金は、一日110MBまでの高速通信ができるプランでは税抜価格で月額900円と、3Gから4Gへの移行によりこれだけ「安くても色んなことがスマホでできる」という環境に近づいてきたという感じになっています。

もちろん、5Gになったら光回線並みの高速で常に通信ができる環境が来ればいいと思いますが、現在は無制限で高速通信ができると期待した光回線ですらヘビーユーザーには通信量を制限する方向になってしまっているので、5Gになったからと言って今後も高速クーポンを使い果たした後にどうするかという事を考えるようになることは変わらないのではないかと思います。

ただ、ここまで長々と説明してきたように、新世代通信のレベルが上がることによって通信回線の底上げがされ、いわゆる低速通信の最大速度が上がり、料金自体もそこまで上がらずにむしろ下がる傾向にあるように思えます。しかし問題は、こうした状況をふまえても、現在低速制限時に128kbpsという個人的に言わせてもらえば2011年当時の月額980円SIMとそんなに変わらないサービスしか提供していない大手三キャリアがこの低速回線のスピードをもう少し速くしてくれるかどうかということになります。

もっとも、MVNOの方で先に最低速度の底上げが行なわれてしまったとしたら、下手をしたら月額500円レベルでも何とか動画や音楽を楽しめてしまう格安プランが生まれる可能性もあります。現状でもUQモバイルの一部のプランでは低速制限で最大300kbpsですからこの程度でも十分と言えば十分です。希望的には月額1,000円で最大500kbpsとか、月額2,000円なら最大1Mbpsとか、そんなプランが出てきたら、個人的には最高速がどうかということについては全く気にせずにスマホのモバイル利用の定番にすると思いますが、さてどうなるでしょうか。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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