月別アーカイブ: 2010年10月

フマキラー どこでもベープ未来 200日

今年の夏はあまりに暑すぎた影響からか、10月に入ってからもなお部屋に蚊が出没します。車中泊の旅でも蚊に悩まされることのないよう、駆除剤についていろいろ考えておられる方もいらっしゃるかと思いますので、来シーズンに向けて今年の私の対策について書いてみようと思います。

御家族で一緒に寝ていて、車中泊の旅に一人で出掛けられる方についてはあてはまりませんが、各々の部屋ごとに蚊取り器を複数用意している場合には、普段使っているものをそのまま旅に持っていけるように、乾電池駆動のものに買い換えることをまずはおすすめします。家で使っているものを旅の時に持っていくようにすれば無駄な出費になりませんし、部屋の中と比べて狭い車の中で効果が減るということは考えにくく、ドアの開閉を頻繁にすることに気を付ければそうそう蚊に悩ませられることからは逃れられるでしょう。旅や外出に特化したものもありますが、普段使っているものなら効能についても確認できていますし、安心感は高いような気がします。

電池式蚊取り器にもいろいろな種類がありますが、今年はシーズンの初期から使っているものをカートリッジ交換なしに今も使い続けています。それがどこでもベープ未来という製品です。一般的には1日8時間の使用で150日使えるものが店頭に並んでいますが、それ以上の200日間使えるものもあり、そちらが写真のブルーメタリックのタイプです。薬剤を含むカートリッジは最初から電池が入っており、スタートボタンを押してパイロットランプが付かなくなったら交換時期ということなのですが、カートリッジを廃棄する時には中から電池を外して別々に捨てるようにしないとまずいそうです。

店頭には詰め替え用の200日セットがこちらの近所の店ではどこにも置いていないのがちょっと気になりますが、スイッチを入れると多少の間隔をあけてファンが回り、薬剤を散布しているようで、枕元およびその周辺では高い効果が期待できます。この調子なら、来年のシーズン途中に150日用を購入すれば、来年のシーズンを乗り切れそうな感じもあります。コンセントから電源を取るリキッドタイプでも120日あたりが上限のように記憶していますが、安心してシーズン中使えるこういったタイプの蚊取り器は、もしかしたら来年以降になると他のメーカーからも出てくるのかも知れません。こういったものは新しい製品の開発競争という側面もありますので、シーズン前には企業の出してくる情報をしっかり入手してから購入した方がいいでしょう。

電源を使わないものとして蚊取り線香がありますが、車の中で使うと匂いが染み付いてしまいますので、使う場合は外での使用に限定し、車の中ではこうした電池式電気蚊取り器と併用してもいいでしょう。若干大きめなのでその点だけは旅のお伴には不向きかも知れませんが、元々リビング用として開発されたものなので、その点は何とかどこかに押し込んで持って行くようにしています。

同じように虫対策として窓に網戸を付けるという方法があるにはあります。キャンプ場などきちんと管理人が常駐するような場所で車中泊する場合はいいとしても、公共の駐車場でいつどんな人たちが近づいてくるかわからないような場所において窓を全開にしておくというのははなはだ危険だと思います。虫の侵入だけでなく夏の暑さ対策として網戸を利用されている方もいらっしゃるかも知れませんが、その場合は誰でも自由に出入りできる道の駅やサービスエリア、道路脇などの駐車スペースでの車中泊は避け、キャンプ場を利用するようにしましょう。

追記(2011年5月10日)

他の蚊取り機と比べて長期間の持続力を誇るこのシリーズですが、出てくる薬剤は殺虫成分ではなく虫除けの成分で、効果があるのがユスリカとチョウバエに限定されることにその理由があるのかも知れません。もちろん、車の中で蚊の襲来から逃れるためには室内用として作られたこのシリーズで十分な効果が期待されますが、もう少し強い成分の蚊取り機を使いたいと思われる方は、箱の裏側の説明書きをよくお読みになった上で選ばれるのがいいかと思います。車の窓を全開にして風通しを良くして寝たいような場合は、他の虫にも効果があるものを改めて選ぶようにしましょう。


Cretom インテリア・バー・プラス KA-54

私の車中泊の旅のスタイルは、基本的にソロ(一人)を想定していますが、ワゴンRという車両の性質上、最大限二人まででないと車の中で寝ることを前提とする旅は物理的に不可能です。旅以外のときは三人以上乗せることはあるものの、たいがい助手席さえ空けておけば対応可能なような感じの生活をしています。そんな中、私の車の後部座席はほぼ荷物置き場に化してしまっています。

そういう前提の下、後部座席のアシストグリップ(窓の上に設置された手でつかむハンドル)にセットするインテリア・バーを設置することにしました。ワゴンRは比較的背の高い車なので、そのまま後部座席に乗車することになっても頭にバーが当たることはないと思いますが、気になる場合は外して荷物の上にうまく収納できます。この製品については特別な思い入れがあるわけではありませんが、急ブレーキをした時にアシストグリップから外れて前に飛んでくることを防ぐため、ゴム製の外れ防止用のベルトが付属していることで購入しました。

こうしたインテリア・バーのメリットとして、写真に写っているように普通のハンガーがそのまま掛けられ、シワにしたくないものを掛けておくことや、温泉などで使用したタオルを乾かしたりできます。車のアシストグリップに直接掛けられる車内専用のハンガーもありますが、インテリア・バーと併用した方が応用範囲が広いので、私はこの組み合わせを使っています。

バーには他にもいろいろなものが掛けられ、日常でよく使っているものとして、カバーに入れた傘をこのバーに引っ掛けています。車内の荷物を濡らさないで傘を置いておけるのでなかなか便利です。また、以前紹介した電池式のLEDランタンを上から吊るすにも、S字型のフックと併用すれば簡単に車内全体を照らせます。

変わった使い方としておすすめしたいのが、日中などちょっとしたことで外から覗き見られないようなプライベート空間を構築する方法です。写真のように大きめのレジャーシートを上からくぐらせ、前後の隙間がなくなるような感じでセットします(写真ではわかりやすいように、左右の部分をあえて広げていません)。これで前後の目隠しは完全になりますが、レジャーシートによっては多少透けてしまうこともあるため、シート選定に当たっては注意してください。ちなみに、この写真のシートは、裏がアルミになっていて多目的に使える、MPIのオールウェザーブランケットです。大きいレジャーシートの場合は両サイドも塞げるかも知れませんが、そうでない場合は目隠し用として用意した銀マットを窓にはめ込むことで対応できるでしょう。こうして運転席と助手席にはほとんど影響なく、後部座席のみの目隠しができますので、着替えをしたい場合、携帯トイレを車内で使用する場合など、安心して中での作業ができるでしょう。

この他、上のスペースに収納を作るなどさまざまなアイデアがありますが、私の車の場合、ハイルーフの車と違ってそれほど高さがあるわけではないので、そこまでの収納は試していません。このアイテムは車の種類によっても便利さががらっと変わってくると思いますが、極小スペースの軽自動車でもこの程度は役に立つということで、参考になれば幸いです。


ダイソー 不織布収納袋

寝袋を使わない期間、保管しておくためにゆったりとした収納袋をさがしていて、このサイズの収納袋を見付けました。寝袋は常に圧縮したまま保管しておくと性能が落ちる場合があるので、気軽に使えるこの種の袋は多めにストックしてあります。

その中の一枚を写真のように車に常備しています。中に入っているのはかなり薄めのインナーシュラフとペラペラのデイパックで、ほとんど何も入っていないような感じですが、旅に出た先では状況が変わってきます。

何しろ、車中泊の旅というのは車の中が寝室であるだけでなく、こまごまとした作業も同時に行なうことになります。できるだけ中をきれいに使うため、品物をばらけさせない工夫が必要になってきます。小物類は以前紹介した買い物カゴにまとめられますが、衣類の方は使用前・使用後のものを別々の袋に入れてからこの収納袋に押し込むようにしています。そうすれば、まず衣類についてはその所在を探す手間が省けますし、収納も車の空いたところに押し込んでおけばそれほど邪魔にはなりません。

また、バスタオルなどを入れて丸めれば枕やクッション代わりになりますし、壊れ物を運ぶ際にも嵩張る梱包材の代わりになります。乱雑に扱っても気にならないようなものを入れるのがコツですが、匂いのあるようなものは中の物に匂いが移ってしまいますので、この方法で梱包しないほうがいいでしょう。

同様の袋は現在では売られていないかも知れませんが、ふとん収納袋として様々なサイズの不織布の袋が売られているようです。お使いになる方の用途に応じて使いやすいサイズを選べば、もう少し違った利用法や収納ができるような気がします。特に荷物をつめたところが微妙に空間があいてしまった場合、その部分に収まりそうな大きさのものを用意し収納すれば、走行時の荷物のガタツキもおさえられます。使わない時は小さく折りたたんで邪魔になるものでもありませんし、大きさの違うものを複数用意するのがおすすめです。


大木製作所 アルポット

以前のエントリー「snow peak チタンシングルマグ フォールディングハンドル」の最後に、『高速道路のサービスエリアや道の駅などの公共の場所で火を使うことは避けていただきたいということです。』と書きましたが、キャンプでない車中泊をなさっている方にとっては大いなる矛盾を感じられるかも知れません。多くの車中泊に関する書籍には、必ずといっていいほどアウトドアクッキングのための事項が用意され、製品が紹介されているからです。

私が高速道路のサービスエリアや道の駅で車中泊する際、同じエリアで休憩している多くの人たちに違和感を抱かせないようにすることがまず考えなくてはならないことだろうと思っています。今回のエントリーについて言えば、キャンプ用のガスバーナーやカセットコンロ、アルコールや固形燃料も含めて、火を扱っていると一目でわかり、キャンプのように煮炊きしている様子を回りに見られてしまうような事はトラブルの元となり、多くの車中泊旅行をされている方にも、巡り巡って迷惑になってしまうのではないかと思ってしまうのです。個人的にはお湯を沸かすぐらいの事が旅行中にできれば有難いと思うのですが、その解決方法はそれほど多くはありません。

まず一つには、サブバッテリーシステムを構築し大きめのインバーターと走行充電のための装置を揃え、電気ポットや炊飯器を動かすという方法です。これなら、車の走行中にも機具の固定をしっかりやればお湯の用意や炊飯まで可能になります。大きめのポータブルバッテリー一つでも200ワット前後で動くクッカーなら動かせますが、使用にともなってバッテリーが空になってしまったらすぐに満充電をするにはなかなか困難です。日程の決まった短期間の旅ならポータブルバッテリーもいいでしょうが、空になったバッテリーは単なる重い荷物になるだけですから、電気を使ってお湯を調達したい場合は、ある程度の予算を組んでサブバッテリーシステムを組んだ方がいいような気がします。

かくいう私の場合ですが、さすがに大きなバッテリーシステムを組んでも、軽自動車の、しかもワゴンタイプの車ということで、収納するスペースがほとんどないので電気でお湯を沸かすことは諦めました。電気を使わずにできるだけ目立たず、そして安全にお湯を沸かす最良の方法として導入を決定したのが写真のアルポットだったのでした。

この製品は、発売されてから30年以上も売れているロングセラーで、主に釣りをされる方には人気が高いものです。全面ステンレスのこちらのタイプはJAFの通販限定のものですが、基本的な性能は全く変わりません。燃料にはコーヒーサイフォンなどに使われる燃料用アルコールを使い、下にアルコールランプがあるのでそこに燃料を注入し、火を付けたら本体にロックがかかるようにポットをセットします。カチッと音がするようにはめ込むと、本体ごと持ち上げて移動できます。火は付いていますが外からは小さな覗き窓で点火の確認はできるものの、周りからは火が付いていることさえわかりません。その構造から風に影響を受けることがなく、強風や氷点下の過酷な状況でも使えます。

バーナーの部分を塞いでいるという安心感からか、車内で使ってしまいたいという誘惑も沸き起こってきますが、アルコールは不完全燃焼は起こさなくとも、アルコールをこぼしたところに引火すると燃え上がってしまいますし、燃えた煤も体にはよくありませんので、できるだけ車の傍では使わずに、野外にベンチやテーブルなどお弁当などを食べることのできるスペースがある時はそちらの方まで移動した方がいいでしょう。もちろん、時間的にそうしたスペースにも大勢の人たちがいるような場合は、使用そのものを断念する場合もあります。私が想定しているのは冬の寒い時期、就寝前に湯たんぽ用のお湯をわかすとか、早朝にコーヒー用かレトルトパックを温めるなどの状況です。どちらも回りにお店などがなく、自力でお湯を調達するしかない状況で使えればいいという感じでしょうか。

この写真を撮影するため、600cc程度の水を沸かしてカップヌードルとコーヒーを作ってみました。アルポットの内なべの寸法は、日清のカップヌードル(レギュラーサイズ)がちょうど入るようになっていて、いざという時のためにカップヌードルとミネラルウォーターを(もちろん燃料も)仕込んでいけば、旅行中にもしものことがあった場合の非常用食料となります。この時はだいたい15分くらいで沸騰しました。

使ってみた感想として、思っていたより図体が大きく、車の旅以外では持っていくことに躊躇してしまいそうです。また、値段が単なる湯沸しにしては高いというディメリットもありますが、麺類を茹でたり、レトルト食品全般を温められるということから、工夫すればこれだけの機能でも役に立つでしょう。何より、キャンプでない車中泊で、電気以外でお湯を作るにはこれしかないというのが現状なのですから、検討の余地は十分あると思います。


オーム電機 非接触赤外線温度計 Mr.check TN006

車でお茶を煎れる場合、おいしく飲むためにはきちんとした温度管理が必要になります。以前紹介した緑茶用の「茶こし付きティーポットボトル」は、耐熱温度が80℃ということもあり、むやみに熱湯を入れられない作りになっていることもあり、簡単にお湯の温度を測ることのできる温度計を物色していました。

で、手に入れたのが写真の非接触で温度が測れる写真の温度計です。対象物に向けてボタンを押すと、すぐにそこの温度がデジタル表示で出てきます。さっそく、朝沸騰したお湯を大きめのポットに入れておき、8時間程度経過したところに向けてスイッチを押したところ、だいたい60℃ちょっとと出ました。美味しい緑茶を飲むにはいい温度になっています。

このように長時間待たなくても、いったんカップの中に沸騰したお湯を移し、ころあいを見計らってこの温度計を使って何度も測っていれば、自然と適温の時にポットに移すことができます。直接お湯に入れておけるタイプの温度計の方が温度の変化を常に表示することはできますが、こちらの温度計の方が応用範囲が広く、いろいろなものの温度を測ることができます(180℃から-33℃の範囲で測れます)。

説明書にあるものとして、水や油のほか、様々な食材の温度や、土やコンクリートの表面温度も測れるとの事で車中泊場所を選定する際のめやすにもなるでしょう。ペットの耳の中に入れればだいたいの体温も測ることができるということで、ペットを連れて車中泊の旅をしている方にも便利に使えるのではないかと思います。

と、ここまではこの温度計の機能や使い方について紹介してきましたが、対象物に向けてボタンを押すだけで表面の温度が測れるということで、今後使っていく中で思ってもいなかったような使い方が見付かるかも知れません。例えば車内に目隠しするため、銀マットを使った場合、車外の温度と内側の銀マットの表面温度を測ることで断熱効果がどの程度期待できるのか簡単に数値化できそうです。また、クーラーボックスの内部温度を時間の経過とともに数値化し、性能を確認したりなど今考えただけでもいろいろあります。とりあえず今回は購入直後ということでこの程度のレビューしかできませんが、今後の旅で実戦投入する中で新たな使い方を模索して行きたいと思っています。


SANYO ICレコーダー ICR-PS502RM

パナソニックに吸収合併されるSANYOですが、家電製品の中でも、充電池のエネループと並んで評価が高いのがICレコーダーの分野だったりします。その中でも価格と性能のバランスが取れた機種が今回紹介するICR-PS502RMではないかと私は思います。

車中泊とこうしたICレコーダーがどう関係するか疑問に思う方もおられるかも知れません。ICレコーダーが登場した当初と比べ、単に会話内容を録音するだけのものではなく、さまざまな使い方が可能になり、用途の幅が広がっていることはもっと知られてもいいように思います。基本的な会話録音の機能においても、音楽CDのクオリティで録音できるようになってきていますし、紹介するICR-PS502RMでも高音質で音楽を録音するモードを備えています。その他、デジタルカメラのように録音する状況によって、会議・口述・講演・音楽録音のためのモードを備えており、細かな設定をしなくてもきちんと録音することができます。旅の記録として、見たものや感じたことなどを自分の声で吹き込んでおいて後でまとめるために使うだけでなく、お祭りやイベントに出くわした際も、個人的な音の記録として保存しておくこともできます。

こうした一般的な使い方以外にも、以前のエントリーで、警察官に職務質問され、軽犯罪法に問われる危険性について書きましたが、後で言った言わないで揉めそうな状況になりそうだったら、敢えて録音することを告げてから話をした方があまりにも無茶な要求を受けることもないでしょう。そうした場合だけでなく、犯罪に巻き込まれそうになった場合、車外からやってきた人との会話を記録しておくことで役に立つようなこともあるかも知れません。私には経験はありませんが、いざという時ボタン一つで録音が始まり、長時間の録音が可能ということで、運転席から手の届くところに置いておくようにすれば安心できるグッズであると言えます。写真でレコーダーの隣にあるのは、100円ショップのセリアで購入したケースです。頭の部分がはみ出ますが、ちょうどマイクの部分が露出するため、ICレコーダーのケースとしてはいい線をいっているのではないかと思っています。

日々、いざという時に備えるといっても、動作の確認をちゃんとしていないといざという時に使えないということもあるでしょう。車の中で常に使うため、私の場合はこのICレコーダーをミュージックプレーヤーとしても利用しています。

多くのICレコーダーでは、意外と音楽を聴くためのさまざまな機能が付いていて、こちらの製品はmp3かWMA形式のファイルなら再生でき、ディスプレイには曲名だけでなくフォルダ内のリストも表示でき、目的の曲を探しやすくなっています。再生のためのイコライザも装備し、リピートモードも充実、全曲ランダムでの再生も可能と、まあ一応の機能は入っています。メモリは本体内蔵かmicroSDなので、私はカードに適当に曲を入れています。

車内ではFMラジオで飛ばすトランスミッター経由で音を出していますが、一般的なポータブルプレーヤーと比べると、出力がないのかかなり車内オーディオのボリュームを上げないと普通の大きさの音にならないというのが車内で使うには困ったところです。気付かないまま別のソースに変更した場合、ボリュームを下げ忘れると、いきなりすごい音量なって音が出てくるのでびっくりする場合もあり、この点だけは残念なのですが、ICレコーダーという製品の性質上のメリットもあります。

というのも、ミュージックプレイヤーと違って録音ができ、録音したものをその場で確認する必要も生まれるICレコーダーには、ほぼ例外なくモニター用のスピーカーが付いています。モノラルのスピーカーなのが残念ですが、もしラジオも入らないような電波状況の場所で車中泊せざるを得なくなった場合、これ単体でイヤホンを使わず音楽が楽しめます。狭い車内で静寂の中なら、小さなスピーカーでも十分に音楽を楽しめるだけの音量です。もちろん音楽プレーヤーとは別に外付けのスピーカーユニットを用意すればいいのですが、これ一台でできてしまうというのは荷物を減らすという観点からも好ましく思います。

電源は単四電池一本のみです。エネループ電池が付属し、本体経由でUSB充電や本体の給電(同時は無理)が可能という点も見逃せません。音楽を聴きすぎていざという時に電池切れなんてことになったら何のために用意しているのかわからなくなりますが、車内で使う時はUSBアダプタから給電しつつ使い、ラジオなどを聴いている時は本体電池の充電を行っていればいざという時にも長時間録音できます。もちろん、アルカリ電池でも動きますから、いざという時のため電池のストックをしておいてもいいでしょう。充電や給電の際、USBオスの端子が本体に最初から付いていますので、シガーソケットのUSBアダプタに直接差せるというのも、この製品の人気の理由でしょう。

すでに専用のミュージックプレーヤーを持っていたり、iPhoneなどスマートフォンに全て集約している場合であっても、ICレコーダーとしての基本性能の高さはやはり専用機に一歩譲ると思います。ICレコーダーとしての使い方だけでいいなら、同じSANYOのICR-PS004Mの方がさらに安価で、micoでないSDカードが使えます。ただ、本体充電などの機能はないため予備電池は準備しておきましょう。

購入当初はどの程度使うのか読めなかったICレコーダーですが、今では音楽再生を主として日常の中でもかなりの頻度で使っています。いざという時のためでももちろんあるのですが、できるならば、そうした用途で使うことがないようにしたいものであります。


車内の目隠しについて

車の中というのは個室ではありますが、きわめて外の社会と近い空間だと言えるでしょう。自分では個室だと思っていても、その一部始終を周辺から見られてしまう可能性もある空間であるわけで、車の中をプライベートな空間にするためにはそれなりの目隠しが必要になります。

私の車には後部の窓にはスモークが張られていますが、夜など中で照明を使えば外からの様子がわかってしまうのは同じです。外から見えなくするためには、物理的な方法が不可欠なわけですが、車種別に作られた専用のカーテンや吸盤の付いた目隠しなど、車中泊用のグッズを開発し、販売しているところから購入すれば手間もかからず仕上がりも美しく、理想のプライベート空間を作ることができるでしょう。特に折りたためる布で作られた目隠しは収納に優れ、他の荷物を圧迫するような事がありません。これは実に羨ましいことです。

かくいう私は、最初はカラーボックス用の薄いカーテン生地を窓の上にマジックテープで4面張っていました。前面はサンシェードで対応し、後方はゴザを延ばして目隠しとしていました。こんな簡単なものでも、車の間近に寄って覗かれでもしない限り、十分目隠しになるのですが、中で着替えたり、女性の方がいらしたりした場合はこれでは全く不十分な目隠しであると言わざるを得ません。

ある程度隙間を空けることによって、以前は自殺と間違われないようにという意図もあったのですが、世の中も車中泊をする人たちが多くなってきており、私が出掛けた先でも全面しっかりと目隠しして車中泊される方も普通になってきているように思います。そういう状況の変化の元、できるだけ安価に、外から見られることのないプライベート空間を作ることにしました。

専用のカーテンを自前で作るのも難しいので、一番安易な方法として、銀マットを窓枠の形に切って使うことにしたのですが、結局のところこれ以上にちゃんとした対応ができる方法がなかったというのが正直なところです。この方法の問題点として、ある程度厚みのある銀マットで作った方が結露を防げるため、収納する際にどうしてもかさばってしまうことです。写真の銀マットは、前後左右4枚分と、プラス小窓の4枚分になるのですが、見ておわかりの通り軽自動車でさえこれだけのボリュームになってしまいます。私の場合、前面と後面は銀マットは使っていなくてこれですので、普通車やミニバンで前後面まで含めて銀マットで覆うとなると、積載部分に相当響くことを覚悟しなければならないでしょう。

そういったニーズに応えるために専用品があると言ってしまえばそれまでですが、もう少し薄めの折り目の付いた銀マットを使い、四隅に穴を開けて吸盤を通して窓ガラスにくっつけるようにするとか、やりようによっては収納性の部分も解決できそうな気もします。いろいろ考えながら工夫するか、安直にお金を出して解決するか、これは各人の車中泊に対する考え方によっても違いが出てくるような気がします。私はどちらかというと前者の傾向があるということもあり、目隠しに関してこれ以上の解決策があるのかどうか、今後も状況に応じて模索していこうと思っています。


オートバックス ポテホルダー PH-01

最初からある程度キャンプのための設備が整った車と違って、普通の車で車中泊込みの旅をするためには、さまざまな工夫が必要な事は今さら言うまでもないでしょう。私の場合、普通車よりもさらに小さい軽自動車を使っていることもあり、収納部分も限られるため、収納場所を捻出するような工夫が必要になってきます。今回は、特に運転席回りの収納を改善するためのグッズについて紹介していこうと思います。

こちらはカー用品チェーンのオートバックスで販売されている車のドリンクホルダーに付けるアクセサリーです。本来の使い方は、ファーストフードのハンバーガーチェーンにあるフライドポテトの紙パックをそのまま差しておくものですが、ドライブへ出たら常にフライドポテトを食べるわけではない私は、ちょっとした小物入れとして便利に使っています。

車のダッシュボード付近は、いろいろな車で違いはありますが、意外とすぐ取り出せるような形の収納はないものです。車内で充電中の携帯電話や、眠気覚ましのためのガムやタブレット。また、車内で音楽を聴く場合、ミュージックプレーヤーもその大きさにもよりますがたいていのものは入ります。フライドポテト専用ではちょっと勿体無いようなグッズだと私は思います。

車中泊とのからみで言いますと、夜間車内に篭っていろいろな事をする中、小物をダッシュボード上に置きっ放しにするのはできるだけ避けたいものです。防犯の観点と言うのもありますが、何らかの拍子に下に落としてしまったら、暗闇の中見付け出すことは困難になってしまいます。ある程度の大きさのものは、以前に紹介した買い物カゴに押し込んでおけばいいのですが、あまり適当に入れすぎると、カゴの中がまたごっちゃになってしまうというところもありまして(^^;)、すぐ使いたい小物については、別にしておけるこのホルダーの存在は、収納の少ない車にとってはありがたいものです。

ひとつ問題は、同乗者がいて運転席側にある2つのドリンクホルダーが塞がった場合どうするかということがあるのですが、私のワゴンRには後部座席にもそれぞれドアのところにドリンクホルダーがあります。念のためちゃんと刺さるか試してみましたが、しっかりと収納することができました。多くの車で共通化されたサイズだからこその収納性のよさが改めてわかりました。価格的にも安いものですし、全国チェーン店に置かれているものと言うことで、実際に質感などを確かめてから購入できるのも嬉しいものです。

車内の収納に関しては、ある程度の限度はあるものの、さまざまな工夫により克服できる部分もあると思います。今後も、限られた空間の中で、より便利な形での収納を考えていきたいと思います。


CAPTAIN STAG EVAフォームマット M-3318

車の中で寝るための環境を作るものとして、マットの選択というのは実に重要です。お金をかければかけただけの快適性が得られると思いますが、いわゆる乗用車タイプの車で寝床を作るためには、完全にフルフラットの環境を作ることが難しい場合もあり、何が一番いいのかという完全な解答はあるわけではありません。そんな中、さまざまなマットを多くの方々が試されるわけですが、まず最初ということでキャンプ用の銀マットを使っている方も多いかと思います。ここでは、あくまで個人的なお勧めという形で車中泊用に使えるマットという事で折りたたみ式のマットを紹介させていただきます。

このマットはキャンプ用に作られたもので、地面からの熱を遮断するように凸凹が付いています。さらに、簡単に折りたため、開くのもすぐにできるという特徴も併せ持っています。使った感想として、設営・撤収がすぐにできるというのはこの上ないメリットです。全体を膨らますエアマットは完全なフルフラットができますが、空気を注入するにも、その空気を出し切るのにも結構な時間がかかります。また、銀マットやリッジレストのような巻取り式のマットの場合、長期間巻いて保存していた場合、巻き癖が付いてしまっていて、寝床にセットしてもすぐに丸く反ってしまう不具合があります。折りたたみマットは収納に場所を取るというディメリットはあるものの、車での移動ということを考えれば、まずマットの収納場所を確保してから他のものを用意するようにすればいいと思います。私の場合はこうした折りたたみマットの上にさらに薄めのインフレータブルマット(ウレタン入りエアーマット)を載せ、二枚重ねにしています。こうすることで、インフレータブルマットだけでは寝心地に難があるところ、かなり違和感が少なくなりました。折りたたみマットだけで何とかしたい場合、もうひとつランクが上のサーマレストZ-Liteを導入するという手もあります。実を言うと、私が先に購入したのがZ-Liteの方だったのですが、二枚重ねにして各種マットと二枚重ねにした場合、柔らかい素材で変形しやすいと言われる写真のEVAフォームマットでも十分と感じました(ただ、現状ではZ-Liteの方を主に使ってしまっています(^^;))。私の場合はコンパクトにまとまる安物のインフレータブルマットを同時に積んでいますが、お風呂用のマットや長座布団、就寝スペースを広く使える場合は家庭用の折りたたみマットレスなど、身近にあるもので試してみて、寝心地に不満があったり、車の収納に限りがあるような場合に専用品を検討してもいいのではないかと思います。

例えば、お二人で使われる場合、Z-Liteよりもこの折りたたみマットを2枚購入した方がコストパフォーマンスに優れています。実勢価格で約3倍の価格差がありますので、3枚買ってもZ-Lite1枚(レギュラーサイズ)買うのと同じです。価格差分で上に敷くインフレータブルマットを物色してもいいでしょう。そうして導入していく中、私のようにZ-Liteにステップアップしたり、このマットの耐久性に不安を感じるなどした場合でも、いろいろ応用が利くのも嬉しいところです。

折りたたんで好きな長さにまとまるということで、座布団代わりにも使えますし、写真のように車内の断熱・結露防止のために車のフロントガラスのところ、サンシェードの後ろにセットするなどすれば、専用品を用意しなくてもそれなりの効果が出るところも嬉しいところです。私はそこまではやっていませんが、必要に応じてお好きな大きさに切って利用しても面白いかも知れません。

車の中で寝るということは、就寝用に設計されていないものを強引に寝床に変えるということで、特にマットの部分にこだわることで自宅での就寝環境に近づけることができるでしょう。限られた予算の中でどこにお金を掛けるかと言われれば、下からの冷気を抑え、ストレスとなるような凸凹をできるだけフラット化するマットの工夫が重要です。同様に考える方が多いため、車中泊のための専用品が売れているということだろうと思いますが、休みの都度旅に出られる方ならまだしも、それほど出掛ける頻度が高くない方にとっては、導入費用を回収できるほどの回数がそれほど見込めない場合もあります。今回紹介したマットは、さしあたってどの車でも使え、もちろんキャンプにも転用が可能です。車を買い替えても同じように使えますし、不幸にして破けたりしたとしても、それほど金銭的ダメージを受けないものということで、銀マットではまだ十分ではないと思われる方のステップアップの第一歩として個人的にはおすすめできるものです。今回は折りたたみマットを中心に紹介しましたが、別のマットと組み合わせたり、用途によって使い分けることが快適な環境を、安価な投資で作るためには重要なところです。皆様も、いろいろ工夫をして快適な就寝環境を作ってみてください。


セブン・セブン パーフェクトカーマグ350 PTK-350BK(黒)

写真のような形状で、車のドリンクホルダーに収まる真空断熱二層構造のマグカップというと、先日紹介したサーモスのステンレスマグカップとかぶってしまいますが、こちらのものはそれなりにここで紹介する理由があります。サイズはサーモスのものより大きい350mlを選択しましたが、250mlのものもあります。

先週、新潟まで出掛けたのは、実はこのメーカーの製品があるか探すためでもあったりします。普通、真空断熱二層構造の水筒やマグカップにおいて、その品質に定評のあるメーカーというのは、象印・タイガー・サーモスの3社が特に有名ですが、これら大手メーカーは海外工場で製品を作っています。皆さんの手元にそうしたメーカーの製品がありましたら、底の部分を見て下さい。made in japanの刻印は見付けられないはずです。

では、こうした製品で日本で作られているものはないのかということですが、それが今回紹介する「セブン・セブン」ブランドで作られたものなのです。日本製にこだわる方にとっては唯一のメーカーなので、その点だけを取ってもインパクトがありますが、このマグカップは飲み物の種類によっては便利に使えます。

写真のように密封できるフタに飲み口が付いていますが、これは冷たい飲み物専用のフタと考えていただいていいでしょう。サーモスのフタ付きマグカップの場合、完全に密封できるわけではないので、少量の温かいものをゆっくり飲むのに適していますが、こちらの方は冷たいものであれば、サイズいっぱいに入れておいても大丈夫ですから、ジュース類や炭酸飲料を購入し、ペットボトルや缶を早々に処分して車内で飲むのに適していると思います。もちろん、フタをはずして飲む分には温かい飲み物も大丈夫です。そのサイズと形状から、ビール用としても良さそうです。

今回は燕の青空即売会で偶然この商品を見付け、市場価格よりかなり安く購入できましたが、後々考えてみればもう一つぐらい余分に買っておいても良かったような気がします。同じメーカーから出ている水筒も発見し、手に入れましたが、車内で使用する頻度はこのマグカップが一番でしょう。何しろ、日本製品にこだわりのある方にはぜひ触れて欲しい逸品です。