車内の目隠しについて

車の中というのは個室ではありますが、きわめて外の社会と近い空間だと言えるでしょう。自分では個室だと思っていても、その一部始終を周辺から見られてしまう可能性もある空間であるわけで、車の中をプライベートな空間にするためにはそれなりの目隠しが必要になります。

私の車には後部の窓にはスモークが張られていますが、夜など中で照明を使えば外からの様子がわかってしまうのは同じです。外から見えなくするためには、物理的な方法が不可欠なわけですが、車種別に作られた専用のカーテンや吸盤の付いた目隠しなど、車中泊用のグッズを開発し、販売しているところから購入すれば手間もかからず仕上がりも美しく、理想のプライベート空間を作ることができるでしょう。特に折りたためる布で作られた目隠しは収納に優れ、他の荷物を圧迫するような事がありません。これは実に羨ましいことです。

かくいう私は、最初はカラーボックス用の薄いカーテン生地を窓の上にマジックテープで4面張っていました。前面はサンシェードで対応し、後方はゴザを延ばして目隠しとしていました。こんな簡単なものでも、車の間近に寄って覗かれでもしない限り、十分目隠しになるのですが、中で着替えたり、女性の方がいらしたりした場合はこれでは全く不十分な目隠しであると言わざるを得ません。

ある程度隙間を空けることによって、以前は自殺と間違われないようにという意図もあったのですが、世の中も車中泊をする人たちが多くなってきており、私が出掛けた先でも全面しっかりと目隠しして車中泊される方も普通になってきているように思います。そういう状況の変化の元、できるだけ安価に、外から見られることのないプライベート空間を作ることにしました。

専用のカーテンを自前で作るのも難しいので、一番安易な方法として、銀マットを窓枠の形に切って使うことにしたのですが、結局のところこれ以上にちゃんとした対応ができる方法がなかったというのが正直なところです。この方法の問題点として、ある程度厚みのある銀マットで作った方が結露を防げるため、収納する際にどうしてもかさばってしまうことです。写真の銀マットは、前後左右4枚分と、プラス小窓の4枚分になるのですが、見ておわかりの通り軽自動車でさえこれだけのボリュームになってしまいます。私の場合、前面と後面は銀マットは使っていなくてこれですので、普通車やミニバンで前後面まで含めて銀マットで覆うとなると、積載部分に相当響くことを覚悟しなければならないでしょう。

そういったニーズに応えるために専用品があると言ってしまえばそれまでですが、もう少し薄めの折り目の付いた銀マットを使い、四隅に穴を開けて吸盤を通して窓ガラスにくっつけるようにするとか、やりようによっては収納性の部分も解決できそうな気もします。いろいろ考えながら工夫するか、安直にお金を出して解決するか、これは各人の車中泊に対する考え方によっても違いが出てくるような気がします。私はどちらかというと前者の傾向があるということもあり、目隠しに関してこれ以上の解決策があるのかどうか、今後も状況に応じて模索していこうと思っています。


カテゴリー: 車中泊での心構え | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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車内の目隠しについて」への8件のフィードバック

  1. 齋藤

    恐れ入ります。昨日初めて車中泊をしました齋藤と申します。
    その時に車中の湿気が上がり過ぎて、布団がビチョビチョになりました。これを防ぐには窓を開けるしかないというアドバイスをもらっているのですが、どのように対処されていますか?困るほどの湿気は出ませんか?

  2. てら

    齋藤 様
    初めての車中泊大変でしたね。車の中の湿気というのはある意味仕方ない部分もあるのですが、コメント元のような銀マットを切った目隠しを窓に当て、少々窓を開けておけば何の対策もしない場合よりはいいかと思います。窓を開ける場合は雨が車の中に吹き込むのを防止するという意味でも、多くの車ではオプション扱いであるサイドバイザーを付けておいた方がいいでしょう。
    お布団が濡れてしまったとのことですが、そこまで濡れてしまうほどの結露があるとなると、上記の対策だけでは無理かも知れません。こうした結露の問題は車中泊だけではなく、テント泊においてはさらに顕著で、その対策グッズというのは存在します。考え方を変えると、濡れてもすぐにふき取れればいいのです。今後結露が心配される中で車中泊をされる場合、まずは寝具をシュラフ(寝袋)にしてみることをおすすめします。登山で寝具が濡れてしまったら命に関わりますので、シュラフを覆う防水加工をしたシュラフカバーを巻いて寝るのが体まで濡らさないための対策となります。また、座席にそのまま寝るのではなく、折りたたみ式の表面が凸凹したマットの上に寝ることで、結露が直接体に触れることは少なくなります。シュラフカバーについては以下のリンクなど、キャンプや登山に関するページでの解説も参考にされるといいかと思います。
    http://outdoor.rash.jp/archives/cat17/cat358/

  3. chappy11

    私は黒の布(光らない生地)を端切れ屋で買ってきて、窓枠に合わせて計8枚常備して
    使っております。しょっちゅう使うため、面倒ですが、1枚につき平均10個の小吸盤を
    縫いつけております(100円ショップで買った吸盤セット)。たまにしか車中泊しないのなら、
    100円ショップで買った両面テープを使うのも一考ですが。
    黒い布は外から見ると、室内が暗くみえるので、スモークガラスに間違われて、銀マット
    に比べ、車中泊していることが目立ちません。それと、黒は街灯などの遮光性がいいの
    で、熟睡できます。また、布は吸水性があるので、結露も少なくてすみます。

  4. てら

    銀マットは確かに中で寝ていると主張するようなものですね(^^;)。本当はカーテンを付けるような算段をするのが結露にも強く一番いいのかも知れませんが、そこまで今のところしようとは思っていなかったので、簡単に設置できて固定のための加工も必要ない銀マットで妥協しているという部分はあります。
    吸盤は、以前と比べるとかなり性能のいいものが100円ショップでも買えるようになってきましたね。ハギレですら100円ショップで入手できるところもあるので、そうした工夫をした方が長く使えるでしょう。銀マットの場合はどうしても経年による劣化が目立ってくることがありますから。

  5. 齋藤

    てらさん
    丁寧なアドバイスありがとうございます。この時期、窓を開けるのは寒そうなのでシェラフカバーを探してみます。

  6. てら

    齋藤 様
    こちらの内容がいくらかでも役に立てば幸いです。結露というのは今問題になっている東北の仮設住宅でもあるようで、対策の無いまま建てられたところは結露がひどく、うかつに暖房を入れることができないのだとか。結露をしないようにはそれなりの工事が必要なのだそうで、そうしたことのできない車で冬の夜を過ごすためにはやはりいろいろ大変なのですね。
    結露は寝袋だけでなく、他の荷物にも及ぶことがあるかと思いますので、濡らしたくない物についてはそれぞれに覆うものを用意するなど、そちらの方も対策の上お出掛け下さいね。

  7. 齋藤

    てらさん
    アドバイスありがとうございます。わかった事があります。酔っぱらって寝ると結露が多いということです。ですので、その時は仕方ないと諦めることも必要と思うようになりました。

  8. てら

    齋藤 さん ご報告ありがとうございました。
    お酒が入った時もそうですが、狭い車内に複数の人を詰め込んだりした場合は結露すると思って諦めるのもしょうがないのかも知れませんね。
    その場合は、結露を取るワイパーなども利用して窓を汚すことなく結露を取るという方法もありますので、いろいろ試してみてくださいね。

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