宝塚にある手塚治虫さん由来の「蛇神社」を訪ねる

 2013年正月の旅は、電車を乗り継いで既に帰宅済みなのですが、旅の最終日、神戸の三ノ宮にあるホテルに泊まっていたのですが、朝食を待つ間、地元の神戸新聞の1月3日の記事を見ていてちょっと気になった地域ニュースの記事を見付けました。

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 手塚治虫さんの掌編マンガの中に「モンモン山が泣いているよ」という作品があります。白蛇の祀られている小さなほこらが、太平洋戦争のための軍用道路を建設するため取り壊されることになったのですが、手塚さん自身がモデルになっている少年が何とかほこらを守ろうと抵抗するというお話です。マンガでは少年の抵抗むなしく壊されてしまうのですが、何とそのモデルとなったほこらが実在するというのです。地元住民の手によって日々の清掃が行なわれ、立派に白蛇の祀られたほこらを守っているというのでした。

 記事には詳しい場所は書かれていませんでしたが、ホテルのインターネット回線を使って調べたところ、宝塚駅から徒歩でも10分少々で行けることがわかりました。そこで、他の観光プランを中止し、このほこらにお参りするために宝塚へと向かったのです。

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 神戸新聞の記事には「宝塚市御殿山2」とだいたいの住所が書かれていたので、その内容をスマートフォンに入力してナビゲートしてもらいます。閑静な住宅街を通るのですが高台のため結構な上り坂で、ゼイゼイ言いながら上っていきました。

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 しばらく行くと池が見えてきて、ネット上で仕入れた独自マップによるとここからもう少し行ったところに蛇神社があるはずです。目印は大きな銀杏の木だということだったのでそれらしい木がないか上を見ながら歩いていったところ、確かにそれらしい木がありました。

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 写真にある木の根元まで行ったところ、その先にあったのがまさしく目指していた白蛇がまつられたほこらでした。その日も地元の方がお掃除をされたのか実にきれいになっていました。

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 ほこらの脇には木でできた鳥居が立てられているのではなく地面にそのまま置かれていました。このあたりでも阪神大震災の被害はすさまじく、この鳥居はもちろんですが、今は建っているほこらまで倒壊してしまったとのこと。しかしほこらの方は2002年に再建されて、ベンチも新調されたのだそうです。そのベンチに荷物をおかせていただきお参りをし、お賽銭を上げて帰ってきたのですが、前の日に行った生田神社よりも何かご利益がありそうな感じがします(^^)。手塚治虫ファンには有名な場所でが、今年は巳年ということで、こんな小さなほこらにもお祈りを捧げるのも悪くないといいのではないかと思います。私自身はこの掌編の事は知っていたので、実際に訪れることができて嬉しかったです。ただ、ホテルで神戸新聞を手にとらなかったら写真とともにブログに紹介することもできなかったわけですし、巡り合わせの妙というのを感じた今回の探訪でした。


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