全銀協のシステム稼動時間拡大のサービス提供で何が変わるか

地方を中心に銀行や郵便局では平日でも休みにしたり午後からは他の業務をするために窓口が閉じてしまうような事を認める方向であるなど、今後の金融機関の利用者側にとってはあまりいい話が聞けませんが、今回紹介する全国銀行協会(全銀協)のシステム稼働時間拡大についてのニュースを見ると、これはそれなりに便利になりそうです。

というのも、今の銀行・信用金庫で振込をする場合、平日の朝8時半から午後3時半までに振り込まないと当日中の手続きにならず、機械で振込をした場合にも翌日以降の営業日まで着金を待たなければなりません。特にゴールデンウィークの直前に振り込んだ場合(午後3時半以降)、連休明けまで振り込まれないわけですから連休の行楽費として使おうと思っていたお金の入金が遅れたら連休の予定にも影響しかねないところです。

それを2018年10月9日の午後からは、最終的には24時間365日にわたって振り込んだお金を即日入金するような形で拡大サービスを行なうように変わるという発表がありました。

実際にどのくらいの銀行・信用金庫ができるのかというと、2018年4月現在では全国で505の金融機関がサービス開始より参加するとのことです。この中にない銀行には、都市銀行のみずほ銀行、地方銀行の静岡銀行があるのですが、これらの銀行はたまたま自行の基幹システムを移行中であるとのことなので、サービス開始には間に合わないものの、今後はその他の未参加のところも追随するのではないかと見られています。

具体的な参加する銀行は、「全国銀行資金決済ネットワーク」のホームページにある「対外発表」のページから確認することができますが、時間の経過とともにそのページも更新されるか消される可能性もありますので、全国銀行資金決済ネットワークそのものへのリンクを貼らせていただくことにします

http://www.zengin-net.jp/

ただ、注意して欲しいこともあります。まだ全行一致で同じシステムに参加するわけではなく、10月からサービスを拡大する金融機関の多くは平日の取扱い時間を延長し、午後6時まで伸ばすところがほとんどになるそうです。505行のうち数十行は夜間・早朝・土日祝日にも広げるところまあるそうなのですが、問題なのが銀行によって使える時間が違う場合、たとえ深夜に送金したとしても、送る相手先がそこまでサービスを拡大していなかった場合は今までと同じく翌営業日の朝8時半以降でないと入金されないので、その事を知らないとトラブルになる可能性があります。窓口に行ける方は直接聞いてもいいですが、上記リンクをはじめとする各々の銀行のホームページからも調べられるようになると思いますので、10月以降は自分が振り込む先の銀行がどの時間まで対応できるのか、逆に自分が使う銀行はどうかということを確認しておきましょう。

まずは、10月9日から、当日まで入金要の案件がある場合、会社で休憩を取って3時半までに送金を済ませなくても、17時終業の会社なら仕事終わりの振込でも間に合うことになるのでそれなりに便利にはなります。でもこのシステムが完成すれば、銀行によっては午後11時59分でも何とかなるわけで、その時間延長で助かる人も増えるのではないでしょうか。ただし、現在も日付の変わるぎりぎりまで入金できるコンビニ用の振込票を使っての入金すら忘れてしまって期限に間に合わないような事も結構ありますので、このぎりぎりまで入金して反映可能という状況は、本当にいざという時のためのものだという風に考えた方がいいような気がします。

今後の事を考えると、こうしたサービスを有効活用するためには銀行に行かなくてもその場で振込手続きができるネット銀行および普通の銀行でもインターネットバンキングが使えるか使えないかで変わってくるような気がします。基本的にはネットバンクでの決済はATMのある場所まで行かなくてもいいわけですから、日中は全く銀行に行けないような人であっても、帰宅してごはんを食べてお風呂に入った後に振込を行なうなんてことも普通にでき、相手も翌日にはもう銀行でお金を引き出せるようにできるわけです。普通に全銀協に加盟している金融機関内で全て24時間365日のネットワークが完成してくれれば、通販の支払いに使ってもクレジットカード並に発送してもらえるようになるでしょうし、安易にクレジットカードを使わなくても済みそうで、その点でも期待しています。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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